こんにちは、泰三です。
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前にも書いたのですが、僕がバーテンダーから作家になったときの話です。
福岡で11年やってた店がうまくいかなくなって、廃業しました。
めっちゃ借金抱えて、心身共に疲弊してた。
で、前から本を書いてみたいと思ってたので、これを機に「よし、俺は作家になるぞ」と思いたつ。
が、どうやって出版すればいいかわからない。
そこで『出版“予定”記念パーティー』をグランドハイアットで開催。それが7年前のこと。
どういうパーティーかというと、タイトル通り「出版が叶ったていで先にお祝いしちゃおう」という、今でいうところの「予祝」てやつ。
まずもって頭がおかしい。当時、そんなことする奴なんて誰もいなかった。
「アイツ、どうしちゃったんだ?」
「急に本出したいとか甘いんじゃないか」
「なんか怪しい宗教でも入ったのか」
などなど、これまで親しかった人たちも僕からどんどん離れていった。
今の僕なら「いやいや他に考えることあるだろ。なんでそうなる?」とツッコミを入れる。
話を戻そう。
ところがだ、そんな頭のおかしいパーティーに、なんと全国から30人近くの(頭のおかしい)人たちが集まってくれた。
で、ご参加の皆さんに何かプレゼントしたい。しかし多額の店の借金を抱えてたからお金がない。
そこで、パーティーまでのいきさつを書いて、40ページぐらいの小冊子にしてプレゼントすることにした。
キンコーズで刷ったので、たしか27000円くらいした。当時のほぼ全財産だ(笑)
27万円ではない。全財産が「にまんななせんえん」なのだ。
出版予定記念パーティーは無事成功に終わった。
が、当たり前の話だがパーティーの成功と出版が叶うこととはまったくの別物。
そこで、パーティーで配った小冊子を200ページぐらいのボリュームに加筆修正し、一冊の本にして全国3500社近くある出版社に送りつける計画を立てる。
どこか一社ぐらいは採用してくれるんじゃないかなーと考えたわけ。
やっぱり頭がおかしい。
今なら「やめとけ」と言う。
ついでに「お前はバカか」と言う。
これは後で知ったのだが、この戦法は出版社にすげー嫌がられるのでオススメしない。
原稿を送って20時間ぐらい経った頃、1通のメールが届く。第一希望にして一番最初に送った出版社からのメールだった。
あまりに早くメールがきたので!ちゃっかりメルマガに登録されたのかと思った。
メールを開くと、送り主はその出版社の社長からだった。
ちょうどぼくが原稿送ったとき、編集者の人たちが全員出払ってたらしく、めったに会社にいない社長が、たまたま会社にいて、そこにたまたま届いたぼくの原稿を、たまたま最初に読んだとのこと。
出版社という業界は凄まじく忙しい。そんな出版社の社長が、どこぞの素人が送りつけた原稿を、まっ先にメール開いて読むとかまずありえない。
おまけに社長自ら直々にメールとか絶対ない。
そのメールは
「原稿おもしろく読ませていただきました。出版お引き受けします。近々、編集長も交えて打ち合わせをさせていただけたらと思います」
お恥ずかしい話だが、泣き崩れた。
後日、社長と編集長がわざわざ東京から福岡まで会いに来てくださっての出版打ち合わせ。
何かのついでに来られたとばかり思ってたら、1時間半近くの打ち合わせをして、さっさと東京に帰っていった。
そんなことってあるか?いったい何が起きているのか、さっぱりわからなかった。
え、奇跡てこういうこと?
そんなワケで人脈ゼロからの、超トップダウンを果たして作家デビューすることができた。
だが奇跡はそれだけではなかった。
この本を書店でたまたま手に取ったベストセラー作家の本田健さんから「買って読みました!」と連絡があり、色んなところで紹介をしてくださった。
また同じく心屋仁之助さんをはじめ、多くのベストセラー作家の方々にも推薦をいただき、おかげで発売前から重版が四刷かかった。
そしてAmazonランキング人文部門で1位を獲得。
ちなみにその時の2位は小保方晴子氏、3位が石原慎太郎氏。
本気で人生を変えると決めるのは、すっげー怖い。
大恥をかく。
人も離れていく。
陰口も叩かれる。
金にも困る。
体も壊す。
でもその怖いことは、想像してるほどには起きないし、そこまで笑うやつはいない。
むしろグズグズと先延ばしにした先では、想像以上の怖いことが起きることがある。
ていうか起きた。
うしろ指をさすヤツがいたって、大丈夫。
前を向いていれば、手を差し出してくれる人が現れる。背中を押してくれる人がいる。
あなたの覚悟をちゃんと見てくれてる人がいる。
そんな人たちと、これからの人生を生きていけばいい。
そうして手にした成功体験が、さらに次の大きなチャンスを運んできてくれる。
そうやって望むパラレルワールドを移行していくのです。
成功体験は運を一気に引き上げてくれる。
どんな小さなことでもいい。成功体験をどんどん積み重ねたらいいと思う。
失敗したってどうってことないよ。
挑戦することそのものが成功体験だから大丈夫。
ちゃんとうまいこといく。
今いる世界よりもっと楽しい世界に行きたいなら、世界を乗り換えよう。
できるよ、案外とカンタンに。