口頭馬術愛好家のフェリシアです。

 

 

パラリンピックに参加して

選手から聞けたお話で

ブログに書く許可もいただいていた

件があったのですが

 

ハミ受けシリーズの補足として

以前から書きたかったこともあり。

 

ちょうど吉澤アスカさんが

書いてらしたので

触発されて

先にこちらのネタを

行ってみようと思います。

 

 

 

まず

ハミ受けが難しいと感じられる理由について。

 

 

その1

人によって

同じ言葉を違う意味で使っている。

 

所属クラブの先生と

拙ブログなどのブロガーが

違う意味で使っていると

双方の説明を聞けば聞くほど

理解できなくなっていくから。

 

そして多くのケースではなぜか

指導員の資格を持つ先生の言葉より

アマチュアのブロガーの言葉を信じるから。

 

 

単純に

 

 

 

Acceptance of the bit

 

 

 

の意味で使う人もいれば

 

 

On the bit 

 

 

の意味で使う人

 

 

On the bit + throughness

 

 

の意味で使う人

 

そして

 

 

外見上          

鼻面が地面と垂直であること

 

 

 

を指している人もいます。

 

 

 

 

 

 

最初に所属したクラブで

ハミ受けの説明を受けたときに

 

 

 

競走馬はあれはあれで

障害馬も      

鼻面は地面と垂直ではないですが

あれで       

ハミ受けはしてるんです

 

 

 

と言われました。

 

 

この場合のハミ受けは

いま思うと

 

馬がハミを

精神的にも身体的にも

受け入れている

 

という意味で言っていたのだろうなと

思うのです。

 

競馬 をわたしはよく知らないのですが

競馬でも

 

 

 

馬がハミに突っかかってくる

 

 

 

というような表現は使うのですよね?

 

 

 

馬がハミを人との

コミュニケーションツールとして

受け入れていたら

 

 

突っかかってはこない

 

 

 

ということなのだろうな、と。

 

 

 

 

自分で過去に書いたシリーズがありますが

 

 

 

 

 

いまはこのシリーズで書いたときほど

鼻面がほぼ垂直かどうかには

あまりこだわっていなくて

 

むしろ

項や背に柔軟性があるかどうか

のほうが気になっています。

 

背も項も柔軟だけれど

テクニックとして

鼻面を少し突き出している分には

普段のレッスンで

尋常歩様や軽度の収縮運動をしている

くらいなら問題ないけれど

 

項や背がカッチンコチンだったら

たとえ鼻面が垂直に近くても

問題あり

 

 

と。

 

 

 

ハミ受けが難しいと思われがちな理由

 

 

 

その2

コツを知らない人が

その馬で練習しても難しいだろう馬で

やろうとしている

 

 

その3

難易度が高いシチュエーションで

やろうとして

逆にコツを知らない人でも

出来る確率が高いシチュエーションでは

トライしていない。

 

 

 

となります。

 

 

コツを知っている人ならできても

知らない人が

背中がカチンコチンの馬でトライするのは

難易度が高すぎます。

不可能とは言わないけど

エネルギーと時間の無駄。

 

 

その3は

以前にも書きましたが

乗り始めの常歩で、とか

直線運動で、とかも

難易度高いです。

 

 

 

以前書いたことを

実際に試してくださって

障害飛び終わったあとに

ハミ受けを求めたら

いままでハミ受けと思っていたものとは

全く違った

って書いてくださった方もいます。

 

 

 

わたしがあまり苦労しないのは

自分が乗り込む馬だったら

徹底的に前下方伸展で

背を使って動くことを促すからであり

 

ビジターでは

背中が動く馬に

乗らせてもらえるところに行くから

です。

 

 

 

 

ハミ受けが難しいと思われがちな理由

 

その4

人がどうしたら出来るか

という思考回路だから

 

 

 

 

どうしたら     

馬が受けたくなるのか

 

 

 

という目線で考えるのが

一番の近道。

 

 

でもこれ、教わるんじゃなく

自分で感じる必要がある。

 

考えてしまうと

大人になってから始めたアマチュアは

馬のリズムを無視してしまうんです。

 

馬と人のリズムが合わなかったら

馬は背を使いづらいので

ハミ受けからは遠ざかる。

 

座り と 跨る の違いとか

軽速歩は 立つ 座る じゃなくて、とか

言葉で理解しようとするから遠ざかる。

 

 

馬の動きがどうであってほしいのか

言葉ではなくビジュアルで把握する。

 

そうなるために人は

どう乗ってあげる必要があるのか

 

リズムのなかで

あれこれ試して見つけていく。

 

眉間にしわ寄せて追求する修行じゃなく

お馬さんと共同作業で

楽しく遊ぶなかで、一緒に見つける。

※ 修行モードに入るとたいてい

肩、首、肘などが力んで固まり

お馬さんの邪魔をすることになります。

 

 

馬がどう身体を使うかは

知っていたほうが有利なので

馬術書や獣医の青木先生のコラムは

読んでおいたほうが

イメージは掴みやすくなります。

具体的なノウハウは書いてないので

お馬さんと一緒に見つける気がない人

人間側の方法論しか興味がない人は

読んでも意味がないと思うでしょう。

 

 

 

 

 

ハミ受けって

わたしにとっては

馬から人への信頼の証なんです。

 

 

 

馬のためにするもの

 

 

 

でもあります、

 

 

まだ駈歩発進を

教わったばかりのころに買ったビデオで

 

Dr. ライナー・クリムケが

言っていた言葉が好きです。

 

 

 

コンタクトというのは

人間が取りに行くものではない。

馬が探したときに見出すものです。

 

 

 

 

馬が人を信頼するから探しに来る。

 

 

 

ハミが一定の場所にある必要がある

のは、そのためです。

 

人にとって一定の場所ではなく

馬にとっての一定の場所。

 

 

 

 

ハミ受けのときのハミって

例えて言うなら

 

逆上がりをするときの

鉄棒と同じような働きをします。

 

バク宙をやれと言われたら

多くの人にとって難しいですよね。

 

でも逆上がりなら練習すれば

ほとんどの人は出来る。

 

なぜか?

 

 

 

鉄棒が           

運動の支点を与えてくれるから

 

 

 

です。

 

 

最初のうちはガチで

鉄棒を握り込んで練習するけど

 

そのうちそれほど握らなくても

出来るようになり

 

逆手にせず順手でも出来るようになり

 

もっと練習すれば

人差し指1本かけていれば

出来るようになる。

 

 

 

でも

棒があるのとないのとでは

難易度が全く違います。

 

棒を支点にするから

踏み込めるんです。

 

逆上がりのときに

棒がグラグラ動いたり

自分のほうにズンズン迫ってきたら

やりづらいじゃないですか?えーん

 

 

人間と同じようにお馬さんも

トレーニングが進むと

それほどハミに捕まらなくても

踏み込めるようになる、と

言われています。

(=セルフ・キャリッジ)

 

元から運動神経がよくて

あまり捕まる必要がない仔もいる。

 

それも人間と変わらない。

 

 

 

握りこみすぎると

手の平が滑らなくなって

逆上がりは難しくなる。

 

表面上屈撓していても

ガチでハミを噛み込んで

項や背がロックしていると

踏歩変換でミスが出たりします。

練習で1度もミスったことがなかったのに

本番1度も変えてくれず

全スルーされた苦い思い出。笑い泣き

 

 

直線よりも輪線運動のほうが

ハミ受けしやすいのは

外方ハミが

必然的に支点になるから

です。

 

 

 

手綱を引かれて

項や背がカチコチの馬だったら

痛いかもしれませんが

そこがほぐれている馬は

痛いのではなく圧を感じる。

※ もちろん虐待になるような

引きかたはしない前提で書いてます

馬に苦痛を与えるような細いハミは

規定で使用が禁止されていますしね。

 

 

でも乗り手への信頼があると

 

 

この人は自分が正解の運動をすると

褒めて楽にしてくれる。

 

苦しいということは。。。

これはなんだ?     

何を求められているんだ?

 

 

自分で楽になるポジションを探します。

そして見つけたら

自分からそこに治まる。

 

 

※ わたしは頭のいい仔にしか

乗ったことがないので

おバカさんだとこういう反応には

ならないのかもしれません。

 

プロとして

そーゆータイプのお馬さんを調教して

レッスンで使える状態に

してくださっている方たちには

本当に感謝と尊敬しかありません。

 

 

 

その5

ハミ受けを

On the bit + Throughness

と捉えている

 

 

パラリンピックの会場で

仙人様を見つけたんですよねぇ。

 

わたしにとっての神様

HHMzS は先週

欧州選手権と平行開催された

U-25 で優勝した選手たちの監督で。

 

 

仙人様のことは

神様ほど信仰はしてないけど

心酔はしちゃうな〜っていう。

 

雰囲気も神様と違って (← え?)

人 っぽいし。口笛

 

某国の監督だかコーチだかで

いらしてたんですけど。

 

 

試合前にちょっと時間のあったとき

 

 

馬場馬術を勉強したくて

ドイツ語を勉強したんだけど

ドイツ語、簡単じゃなくて。

笑い泣き

 

審判としての勉強を始めたから

トレーニングについて

もっと学びたいんですけど

 

 

なんて少しお話ししてたので

 

パラリンピック馬術終了翌日

あとは長距離輸送前に

お馬さんの身体をほぐすだけ。

 

スチュワードとしても

何かあったときの連絡係的に

馬場にいればいいだけのときに

 

トレーニング、見学してもいいですか?

って訊いたら喜んでくださって。

 

ドイツ語で乗り手に指示をしながら

ときどき

わたしがちゃんと理解できているか

確かめるために

英語でも少し説明してくれて。

 

 

色々な運動をやっていたのですが

ハイ、これで終了!

って笑顔で言われたときに

 

 

 

日本のプロは

後肢からハミに通っている状態

それを高いクオリティで

お馬さんから引き出すのに

すごく苦労しているんですよね。

 

 

 

と感想をお伝えしたら

 

その日のあれこれの運動は

それをテーマにしたものだったと

とりあえずそれだけは

見抜けたことを

喜んでくださって。

 

 

アスカさんがブログに書いてらした

 の話をしてくださいました。

 

馬の背がブリッジのようになる

必要があるよね、と。

 

 

馬が人を背に乗せても

身体を痛めないために

上からかかる圧力を楽に支えるために

背のブリッジ構造が必要で。

 

ハミ受けは

そのブリッジ構造を作るために

必要なわけです。

 

 

馬にも人にも優しい

本当に素敵なトレーニング ラブ

でした〜。

 

橋を作るための小さな基礎を

丁寧に積み重ねていく。

積み石のわずかなズレを1つ1つ

修正して橋がよりまっすぐに

崩れにくくなるように。

輪線運動、多用してました。

 

 

 

後ろから前に通っていることも

含めてハミ受けを捉えるなら

そりゃ〜〜〜難しいですよね。

 

海外の一流のプロだって

地上から見ての

アドバイスが必要なのですから。

※ 騎乗していたのは選手ではなく

仙人様のお弟子さんでした。

 

 

 

 

さて

こんなわかった風なことを

書いてますが

 

わたし自身は

3年以上乗らなかったら

馬術の座りどころか

乗馬の鞍つきすら

笑っちゃうくらい

ひどい状態になったので

 

丸馬場か調馬策で

両手を離して

飛行機ブンブンな

バランスレッスンや

鐙上げをさせてくれるところに

乗りに行かなくちゃ。

 

今年の目標 12鞍。

まだ4鞍しか乗ってません。口笛

 

また初心者に戻って

1からやり直しだわ〜。口笛

 

 

 

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写真はニュードーン。

こんなお顔だけど、バラさん。

 

 

前日、ガクは全く降りてなかったので

咲くのは翌々日かと油断していたら

翌朝9時には開きすぎ。ショボーン

 

パラリンピックが終わるまで

我慢していたけれど

 

これからは後ろのフェンスも

バラで一杯にするぞ〜 音譜

 

先輩ロザリアンさんたちの

ブログやインスタを眺めながら

妄想品種選定に むふむふ ラブラブ

してますん。