もしもし、そこをなんとか・・・

無理ですかぁ・・・

 

 

 

 

観光協会氏が電話してくれているのは

さっき僕が電話してダメだった会社らしい。

 

 

 

 

無理だと言ったよね!!的な言葉を

かけられているのだろうか・・・

 

 

 

 

思わずこちらが

もう良いですよ、と、断りたくなるくらい

 

 

 

 

難しい顔をしながら電話してくれている。

 

 

 

 

このコロナ禍の中、鉄道に乗りにきた!!と言う

変わった43歳のために本当に申し訳ない。

 

 

 

 

観光協会氏:

お兄さん、スーパーいなばに乗るんですね。

 

 

 

 

私:

ええ、それに乗りたいです

 

 

 

 

観光協会氏:

45分に駅に来てくれたらなんとかなるから

なんとかしてくださいよ〜

 

 

 

 

観光協会氏:

難しい?難しいとかじゃなくて

わざわざ乗りにきてくれている人がいるんだから

ええ、ええ、はい、まぁ、そうですけど・・・

だから、なんとか、そこをね、ええ・・・

 

 

 

 

ごめんなさい・・・と

謝りたくなるくらい頑張ってくれている

観光協会氏・・・

 

 

 

 

鉄道に乗って、いろんな街を尋ねたけれど

ここまで頑張ってくれる人は初めてだ・・・

 

 

 

 

鉄道に乗りにきた。

そんな変な人を助けたいと言うあなたも

立派な変な人です。本当にありがとう。

 

 

 

 

観光協会氏:

お兄さん、万が一間に合わなかったら、どうします?

 

 

 

 

私:

ここまでしてくれています。

間に合わなかったら、間に合わなかった時です。

その時に考えます。

 

 

 

 

観光協会氏:

わかりました。それ、言いますね!!

 

 

 

 

観光協会氏:

無理な時は諦める!!

そう話してますし、大丈夫です!!

お願いします!!ええ、ええ、はい。

え?行ける?行ってくれるんですか?

 

 

 

 

観光協会氏の粘り勝ちが伝わってきた。

一体、タクシー料金はいくらになるんだろうか?

 

 

 

 

まぁ良い

ここまで頑張ってくれたし

気持ち良くタクシー会社にお支払いしよう。

 

 

 

 

そう決めて、時計を見ると、43分。

せっかく頑張ってくれたのに、若桜鉄道の発車まで

後4分しかない!!

 

 

 

 

晴々とした観光協会氏が

よかったですね〜と笑顔になっている姿を

もっと見ていたいと思う気持ちだけど

 

 

 

 

私:

すいません、急ぎ、若桜まで1枚

 

 

 

 

観光協会氏:

あ!ほんとだ!!切符!!!

急がないと出ちゃいますね・・・

 

 

 

 

私:

なんかすいません。

本当にありがとう。

 

 

 

 

観光協会氏:

いえいえ、よかったです。

楽しんでくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

切符は、硬券。

これは記念にもらわないといけない貴重なもの。

乗れる喜び、人の優しさに触れた喜び。

一連の流れを見ていたJRの職員さんも笑顔で

行ってらっしゃい!!と見送ってくれた・・・

 

 

 

 

鳥取に程近い郡家駅。

特急列車なら9分、普通列車でも14分

そんな距離の小さな駅で、僕は幸せを味わいました。

 

 

 

 

ハッと現実に戻って

構内踏切を足早にホームへ向かう。

列車に乗るや否や、ブルンと車体を震わせて

今までの出来事なんか、俺は知らん!と言うように

郡家駅を発車しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

きっと1本前の列車も

JRが遅れてる?俺は知らん!てな感じで

発車したんでしょうね・・・(知らんけど笑)

 

 

 

 

全線通しで乗って19.2km

時間にして34分間の列車旅です。

 

 

 

 

 

 

 

 

八頭高校前駅まで2分。

加速したらブレーキがかかっていました。

甲子園にも春夏合わせて9回出場の高校。

右手に学校が見えました。

距離にして900m、100円。

日本一安い運賃がこの区間にあるんです。

13年前までは60円だったから驚きです。

 

 

 

 

途中で見るべきところは隼駅。

ここはバイカーの聖地らしいですね。

 

 

 

 

 

 

 

僕は全くわからないのですが

スズキ・GSX1300Rハヤブサ」乗りの聖地として

8月8日は、すごい賑わいだそうです。

 

 

 

 

今年は開催中止になったそうですが

それでも、駅には何人かのバイカーがいました。

隼駅祭り中止のお知らせ

隼駅祭り2019の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

正直ね、すごいなぁと思います。

僕も経営者の端くれですから

どうすれば会社をよくすることができるのか?

常に考えています。

 

 

 

 

ウィキペディアの記事を参考にすると

きっかけとなったのは、バイク専門誌『月刊ミスターバイク』の2008年8月6日発売号。「8月8日はハヤブサの日」と銘打ち、スズキの大型バイク「スズキ・GSX1300Rハヤブサ」オーナーに「隼駅に集まろう」と呼びかけた[2]。発売から2日後にもかかわらず当日は7台のバイクが集まり、以来、ハヤブサ乗りの聖地として隼駅にはライダーが集まるようになった[2]

 

 

 

 

 

 

 

こんな風に始まって

今は2300台が日本全国から集まる。

北海道の帯広からきた人もいるって

僕の変態っぷりを遥かに超えてるやん!!ってね。

 

 

 

 

若桜鉄道から声かけしたわけでもないでしょう。

でも、生かすも殺すも、このチャンスをどう受け取るか。

若桜鉄道にとっては、起死回生の一打であることは

間違いない事実だと思います。→隼祭りきっかけ

 

 

 

 

 

 

 

 

それ以外にも

SLを走らせたい!!と言う思いから

社会実験として線路上を実際に走らせたり

若桜駅構内で運転体験を実施していたり

生き残りをかけたイベントが本当にすごいんです。

 

 

 

 

言い方は悪いですが

吹けば飛ぶような会社がほとんどな

第3セクター鉄道たち。

 

 

 

 

主な収入源は高校生の定期代。

だったりする訳です。

 

 

 

 

少子高齢化、それに伴う廃校。

学校1つがなくなる、廃校=廃線。

こうなっても仕方がない訳です。

 

 

 

 

 

 

 

日本全国のローカル線は

同じ状態に陥っていると思います。

 

 

 

 

地元の人に乗ってもらう鉄道から

地元以外の人に乗りにきてもらう

なんなら見にきてもらうだけでも良い

そんな風にシフトできた会社が生き残る。

そう言い切っても良いんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

JALやANA、JR各社がコロナ禍で赤字になる時代です。

吹けば飛ぶ、その規模だからこそ、今考えることは何か?

そんなことを見たくて、味わいたくて、感じたくて

少しでもその会社にお金を落としたくて、ここまできました。

 

 

 

 

 

 

 

僕のブログを読んでくださっている方々には

本当に様々な方がいらっしゃいます。

 

 

 

 

読んでいることを知っている方はもちろん

僕が全く存じ上げない方もいらっしゃいます。

 

 

 

 

僕は鉄道が大好きです。

だから、乗るし、見るし、撮るし、記事も書きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

日本各地に赴いて感じること。

 

 

 

 

少子高齢化は確実に進んでいるし

地方都市から大都市への人口流出は止まらないし

その結果、疲弊した街が続出している事実があります。

 

 

 

 

駅はかつて、街の中心地でした。

だから感じることができます。

 

 

 

 

駅を一歩出たときの空気、エネルギーを。

 

 

 

 

 

 

 

ただただ、乗っているだけではない。

行った先で記録することが、僕の財産。なんです。

 

 

 

 

日本全国に毛細血管のように張り巡らされた

日本国有鉄道の路線網。それが民営化されJRとなり

33年が経ちました。

 

 

 

 

日本国民に平等を!と、全国一律料金で提供される

郵便と同じように、こんなところにまで?と

列車は走っていました。

 

 

 

 

使命を終えた路線は惜しまれつつ廃線となり

一時的に第3セクターで延命できても

資金が枯渇したり、災害に巻き込まれたりで

廃線になってしまった路線も数多くある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回旅した鳥取県に本社を置く第三セクター鉄道

智頭急行(智頭町)と若桜鉄道(若桜町)は、

なんと2019年度決算、黒字なんです。

 

 

 

 

ドル箱の特急を走らす智頭急行は22年連続の黒字。

経営難ながらも若桜鉄道も減益ながら5年連続の黒字。

 

 

 

 

どう言う状況かを見たかったんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

コロナ禍で2020年度決算は

各社とも厳しいと予想されています。

智頭急行は4年ぶり増益の増益。

これも2020年は厳しいでしょう。

2019年、若桜鉄道は67%減益。

2020年、どうなるのでしょうか?

 

 

 

 

今、どんな対策をしているのか?

実際の街がどう言う状況なのか?

コロナ禍をチャンスと捉えているか?

 

 

 

 

受け身だと厳しいです。

僕のせいじゃない、疫病のせいだ・・・

ではなく、何ができるかを考え

行動を始めている会社は正直強い。

経営が、と言うより、社長の想いが社員に伝わり

会社そのものが元気なんですね。

 

 

 

 

だから、新しいアイデアも出やすいし

その行動が良い波紋となって広がっていく。

 

 

 

 

 

 

少子高齢化で収入源の確保は以前からの課題。

その課題を改めて突きつけられているのが事実。

これは弊社も同じくです。

 

 

 

 

社会インフラなのは

鉄道もガス事業も同じですから

我が社は安泰など、一切ない訳です。

 

 

 

 

地方都市、地方鉄道を味わえば味わうほど

なんの対策もしないエネルギー会社の行末

それを見るような感覚を覚えます。

 

 

 

 

 

 

若桜鉄道。

乗ったことない時から、好きでした。

今回、乗ってみて、もっと好きになりました。

 

 

 

 

なんとか、乗り切って欲しい。

なんとか、新しい世界を生み出して欲しい。

 

 

 

 

がんばれ、若桜鉄道。

がんばれ、鳥取県。そして八頭の皆さん。

 

 

 

 

これからも動きを絶えずチェックしていきます。

応援しています。そしてまた乗りにきます。

 

 

 

 

コロナが落ち着いたら、皆さんもぜひ。

鳥取県へ、八頭へ、若桜鉄道へ。

 

 

 

 

(良いエネルギーを感じた若桜駅前)

 


(駅舎内に小さなライブラリーがあります)

(水戸岡さんの書籍を中心に絵本もありました)

 

 

 

 

(昭和を感じる駅舎から構内を眺める)

 

(客待ちのタクシー・・・あ!俺か笑)

 

乗り鉄2020夏、まだまだ続きます。