といっても、会計のカラクリとか、そういう話ではなく……。

 ほかには、「お歳暮ミステリー」「お中元ミステリー」なんてものが類似品であります。

 

 バスツアーのタイトルです。

 バスツアー業界では、「行き先は、当日のお楽しみ」がうたい文句のミステリーツアーが、ここ数年大人気。

 クライアントの旅行会社でも、「お花見ミステリー」や「クリスマスミステリー」あたりから始まって、最近では「敬老ミステリー」「子どもの日ミステリー」なんて、だんだんこじつけっぽいものが売り出され始め……「お中元ミステリー」「お歳暮ミステリー」を経て、ついに到達したのが「決算ミステリー」というわけなのです。

 これはつまり……(旅行会社の)決算(期に発表する)ミステリー(ツアー)……。

 開いた口がふさがらないネーミングですね。

 さすがにこれには上層部からストップがかかり、「タイトル使用禁止」のお触れが出ました。旅行業法にも引っかかりますし……。

「売り上げを上げているから何でも許される、なんて甘い考えは捨てるように」という厳し~いお言葉とともに、禁止の通達が回覧されていました。


 あまりに突飛な「決算ミステリー」は、たぶんほとんどの人の失笑を買うのでしょうが……これって、実はけっこう笑えない部分があるのかも、と思ったりします。

 ちょっと実績を上げていれば、何をしてもいい。
 そういう驕り高ぶった態度の人、たくさんいるし……なんて。

 ちょっとモテれば、相手にひどいことをしてもいい。
 ちょっと頭が良ければ、小狡いことしたっていい。

 そういう調子に乗った人、世にあふれている気がします。だから面白い、という面もあるけれど……やっぱり、あまり美しい姿ではないですね。

 なんだか、余計な感慨をもって眺めてしまった決算ミステリー騒動でした