今日は、一週間に一度の、中国茶喫茶のある日だ。
東急線沿線、学芸大学駅近くで、中国茶の蘭亭さんが、火曜日だけカフェをやってくれるのである。
毎週のように行っているのは、ここのお茶が、極上だから。
使い込んだ茶器を、使わせてくれるのも、いい。
中国茶の急須は、茶壺(チャフー)というのだが、新品より、きちんと使ったものの方が、価値がある。
それは、使い込む事で、余分な雑味を吸い込んでくれ、美味しいお茶が入るからで。
そういう風に、茶壺を育てるのを、養壺とか言うのだが。
確かに、塔也の茶壺より、おいしく入るんだよね。
場所の雰囲気も、あるのだろうか?
中国茶は、香りや味を味わううちに、自分の中から、情景や、思い出がよみがえるのを、楽しむものだそうだ。
アロマを聞くように、お茶を聞いていく。
香りは、感情をよみがえらせるものだ。
今日のお茶は、東方美人。
ウンカが噛んで、甘くなったお茶。
独特の赤みのあるお茶色と、枯れかけたような、熟成されかかった味は、秋の紅葉を踏んで歩いた時のよう。
塔也の中にも、情景がよみがえっただろうか?