「経済を見る目はこうして磨く」

(日経ビジネス人文庫 2000年 テレビ東京ワールドビジネスサテライト編)


少し古い本だけれど、読み返してみて気になったところがあった。


東京大学経済学部教授 伊藤元重さんのお話の中に、


 「企業の活動を大体3つぐらいのタイプにわけることができるんです。

 1つが、営業とか、購買といった、だれかと交渉や売買をする活動

 2つめがイノベーションです。新製品開発だとか、新しいビジネスをスタートさせる活動

 3つめがファンクション機能です。既にある仕事を調整したり、生産の仕組みを動かしたり   する活動です。」



この中のファンクション機能-物流や発注-に対して、ITは効力を発揮しやすい、つまりITの入り込む余地がある、というのです。



ITメーカーに入社して1ヶ月、考えていたことがある。

それ以前からも、学生時代からIT系バイト(オフィスPC設置、サーバーラッキングなど、IT導入の末端に位置する仕事)をしていて考えていたことがある。


それは、ITが介在する業務分野は後ろ向きな仕事が多い、ということ。


後ろ向きな、というのは私自身のイメージ。

オフィスのPCを右から左に動かすだとか、古くなった機器を新しいものに変えるだとか、

保守的な仕事、企業活動を維持するための仕事のこと。


それら、現状維持的な仕事を多く目の当たりにしてきて、それをネガティブに捉えて後ろ向き、と考えていたのだと思う。


この実感は、世間一般にITが「企業活動をサポートするためのツール」と言われていることと関係していると思う。



就職活動をしていて、特に何か希望の仕事があったわけではない。

けれど、IT企業が喧伝する、イノベーション、だとか世の中を変えていく、といった文句に惹かれたのだと思う。


しかし、現実はなかなかそうもいかないようだ。

たしかに、イノベーションを起こすアイデアは、

コンピュータが自動的に生み出してくれるわけではない。

生み出すのは人である。




では、愚痴を言いたいのかといえばそうではない。


営業として研修を受けていく内、

保守・運用サービスがいかに会社に安定的な収益をもたらしているかがわかった。

それはすなわち、

営業は飯を食うため、

保守・運用サービスをも含めた売り上げを立てていく事が重要であるということ。


今は地道に、前向きなITの種を探せばいいと思う。


今日の一枚