リピートされるセミナー設計の法則

リピートされるセミナー設計の法則

うまくしゃべるとか、参加者にうけたいとかではなく、如何に参加者が「また参加したい!」と思わせるセミナーができれば大丈夫!
集客がまめでなくても、ブログの更新がたまにでも、リピートされるセミナーをどう設計したらよいのか、その技術をお伝えします。

リピートされるセミナー設計のためのサイトです。

どうしたらセミナーを成功させることができるのか。
なぜ、あの人のセミナーはいつも盛況なのか。
「リピートしてもらえるセミナー」と「そうでないセミナー」はどこが違うのか。


まめにブログを書くのが嫌だ、集客のメールも面倒だと言う方は、ぜひ見ていただきたい。

実は、私がまめではないからです。

いわゆる集客のセオリーは分かっていても実行していないからです。
なのに、リピートが多いのはなぜか。

人間心理で紐解くと、こういうことだったんだと言うことが分かります。
その秘密を種明かしします。

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アイスブレークって、聞いたことありますか?

セミナーでは必要不可欠と言っても過言ではありません。
ここで突っ込む方がいらっしゃるかもしれないので、例外はもちろんあるということだけは先に言っておきます。


言葉をじっくり見てみると、、、


「アイス」+「ブレーク」という2つの言葉がくっついたものになっています。


「アイス」は英語でice、つまり氷のことです。

「ブレーク」は英語でbreak、つまり壊れるとか破るとかいう意味です。
名詞では中断とか切断とかです。



英語では、break the iceとか、ice-breakingなど(前者のほうが多いかも)といいますが、意味は「氷のように冷たくて堅苦しい雰囲気をほぐす」というのがセミナーにおいての意味になります。


セミナーは、参加者同士が知らない人ばかりという状態です。
そして、すぐ打ち解けられる性格の人は良いのですが、そういう人ばかりではありません。

そうすると、その雰囲気に溶け込めないままセミナーがどんどん進んでしまい、その人にとってはいつまでたっても緊張感が抜けない状態になります。




 「隣はどんな人なんだろう」とか、

 「こんな年の人間は私一人かも」とか

 「みんな知っている人同士で、私だけ他人かも」とか。。。。



そういう気持ちがあると、肩に力が入り、学びに集中できなくなります。

ワークを一緒にやる人たちと、直前まで名前も何をしているのかも全く分からないままで、名前を呼ぶにも苦労しましたし、結局、最後まで困った状態になったこともありました。

名前を知っているだけでも違うと思うんですけど。


もちろん、まわりが知っている人ばかりだからという場合もあります。
そういう場合は、そのセミナーに会ったアイスブレークをすればよいと思います。

脳を切り替えるという意味で使うんです。


アイスブレークに何をするかは、その状況によって選ぶといいと思います。



さて、肩に力が入ったままの学びは、リラックスした学びとどの程度違うのでしょうか?

調査によると、20~40%もの開きはありますが、とにかくリラックスしたほうがよい結果が出るということに間違いはありません。



それで、この肩の力を抜いてもらうのに、このアイスブレークがとっても有効なんです。


アイスブレークについてはいろんな手段がいろんなところで紹介されていますので、探してみてください。
特にファシリテーションで探すと、いろんなものが出てきます。



私がよく使うのは自己紹介です。
とっても簡単で、しかも相手がどんな人だか分かるので。


特に、隣や周りの人と何か一緒にやるワークがある場合は、いつも自己紹介をやっています。


自己紹介の良いところは、名前やなにをやっているか、どんなところに住んでいるのかとともに、こんなことを話してもらっています。


・Good & New(グッド アンド ニュー)
・何を持って帰りたいか。


ただの自己紹介だと知っている人同士ではつまらないのですが、これは、いつも違う情報が発信されるはずです。
ですので、あの人はあんなことを思っているんだなどという発見があり、相手を知ることで有効な手段です。



Good & Newは、最近のことの中で、「気づき」や「これはよかったなあ」「うれしかった!」というようなことです。



たとえば、

「ここに来る途中でおいしそうなイタリア料理の店を見つけて、行ってみたくなりました」

とか、

「ブータン国王の国会での演説を聞いて、涙が出ちゃいました」


とか、そんな感じでいいんです。


何を持って帰りたいかは、参加するということは、きっと何か目的があってきていると思うのです。
その何かを話してもらうってことです。


口に出すことによって、自分の思っていることが再認識でき、さらに目的がキチンと定まることによって、学びの効果がアップします。

この目的を定めるって、意外と重要なんです。
参加目的を考えさせないセミナーも多いですけど。


もちろん、「面白そうだから来てみました。」でもOKです。

さらに突っ込んで、どういう点が面白そうだと思ったのかというところを言ってもらうと効果がありますので、司会進行していく中で工夫してみてください。



ということで、アイスブレーク、ぜひ取り入れてください。



アンケートって、皆さんどう考えていますか?




「どう考えて」って言われても、どう答えたらいいのか。。。。。。


ですよね。


アンケートは、いつ書いてもらうかというと、セミナーの最後に書いてもらいます。
終わってからではありません。


最後にアンケートの時間をぜひ作ってください。

3分ぐらいで良いんです。



皆さん、アンケートといえば、こんなことを書きますね。

  1.内容は良かったですか?       1・2・3・4・5
  2.講師の話はよくわかりましたか?   1・2・3・4・5
  3.また次も参加したいと思いますか?  1・2・3・4・5
  4.
  ・
  ・
  ・
最後に、「セミナーについて自由にお書きください。」とか。

なるべく、簡単に答えてもらうように、選択にして書いてもらう。



私は、人のセミナーに参加した時には、どんなに悪くても、悪い点数になるようには書きません。
どうしてもそうなんです。


ということで、選択肢だけのアンケート結果はあまり信じてはいません。
結果がいいのは当たり前だから。


実は、私のアンケートは、文章を書いてもらう内容が多いのです。
なぜならば、


アンケートは「セミナーの一部」だからです。



セミナーの最後に必要なものは、、、、


専門用語になりますが、

フューチャーペーシング(未来を鮮明にイメージする)というものです。





セミナーで大事なのは、学びや気づきをどこかで生かすことです。


「ああよかった」だけではダメなんです。



それには、どんな時にだれとどうやってそれを生かすのかを、常に考えることが大事です。


でも、大体の場合は、会場を出たとたんに忘れます。

それでも、少しは何かに役立ててほしいわけですから、それをどうやって工夫するかですよね。



セミナーが終わってすぐに生かすことは難しいので、
1日後、2日後、、もしくは1週間後、1カ月後かもしれませんが、
それを生かせる状況を考えてもらいます。


その時に学んだことを未来に生かすため、「実際に取り組んでいる状態」を想像し、その行動がうまくいっている状態をしっかりとアンカーリングして、現在にもどって実感することで脳に定着させます。


この仕組みは、イメージトレーニングと同じです。




このフューチャーペーシングをアンケートを書くことで実感してもらおうとしています。

もちろん言葉でも言いますが、アンケートでダメ押しです。


たとえば、、

まず、このセミナーで得られた気付きや学びを思い出して、書いてもらいます。



その次に、どのようにそれを生かしたいかを書いてもらいます。



さらに、周りの人をどのように変化させることができるかを書いてもらいます。




これを書いてもらうときは、五感を十分に働かせて書いてもらうのがいいですね。



まだまだ、私のアンケートは進化します。


まだまだ勉強しなければいけないことがたくさんあるのはわかります。
私たちは、常に学ぶことが必要です。


というより、学ぶことを常に欲しているのが人間だと思っています。


そして、いろんなことを学ばせてもらうためにセミナーに参加するのです。
さらに、講師はその道のプロフェッショナルだと思って参加しています。




それなのに、「自分は勉強中ですので、今日は皆さんと一緒に勉強したいと思います。」
なんて最初にいわれてしまったら、


それはもう、がっかりです。



自分のほうがそれ以上のことを知っているので、参加する意味がないと思うかもしれません。

もしくは、「いくら安くても、せっかくお金を払って聞いているのに、素人なんかから聞きたくない!」って思うかもしれません。


そのあとのせっかくの学びの場も、残念な結果になりそうです。



そんなセミナーを2回も受けてしまいました。
これは、何か私に暗示しているのでしょうか。




私が勉強したあるところの先生は、

「いつも、いただいているお金の10倍の内容を提供するようにしています」

と常におっしゃっていました。



10倍にしろとは言いませんが、お金をいただいている以上、講師はそのくらいの気持ちでいたいものです。


そうでなければ、「勉強中」なので無料でやる覚悟が必要ではないでしょうか。



自分の腕を磨くための場になっているのですから、聞いていただくために時間を割いてもらっているから、逆にお金を払うぐらいの気持ちでないと。




講師は常にプロフェッショナルでありたいものです。
先日参加したセミナーで、あったんです。


「さて、これは皆さんに考えていただきたいのですが、XXXはどうなるのがいいと思いますか?」


「そうだなあ、、、、これは」





と考え始めた瞬間に、その講師は、

「ZZZZZなんです。」って


答えを言ってしまったのです。


そんなあ~~~~。
せっかく考えようとしていたのに。




この点での問題点は、こんなことです。

 1.考える時間がなかったので、「なんで考えさせてくれなかったんだ」と講師に対して不満に思う。
 2.考えなかったことで、せっかくの学びや気づきの機会がなくなる。



ほかにもあるかもしれませんが、とりあえず重要な2点ほど。



最初の講師に対しての不満は、これだけなら大したことではないと思うかもしれませんが、実はこれで参加者と講師との信頼関係が一気に崩れていきます。


信頼関係=ラポール



一度崩れた信頼関係を取り戻すのは、何もないところから始めるよりも数倍も大変なんです。

何でもないように思うかもしれませんが、
知っている人にとっては、これは恐怖です。



それから、2番目のことで。。。。


学びや気づきというのは、講師から参加者への質問をすることでより深く広くなります。

ただ情報を言うのに比べ、質問するのことは、何倍もの気づきや学びの量になるのです。



なので、質問をしたところまではすごくよかったんです。

しかし、、、、


せっかくの参加者の学びを止めてしまいました。




会社では、、、

上司が部下に「ああしろ、こうしろ」とよく言いますが、
この言われている部下は、何も考えずに言われたことを忠実にやろうとします。


そう、この時の部下の思考には、自分の考えはなかなか入りません。



そこで、この上司が

「こうなるためには、どうしたらいいと思う?」

という質問を部下に投げていたらどうでしょう?


部下はそのことに対して、一生懸命に考えます。
考えた結論が良いにしろ悪いにしろ、とにかく部下がベストだと思うことを考えます。


この考えさせるようにすることが、将来への部下の伸びにつながるのです。

実は、これがコーチングスタイルの部下と上司のコミュニケーションです。



さて、セミナーの参加者にたくさん学んでもらいたいと思うのが講師というものだと思いますから、何が必要かというと、「学びのために講師がすることは、質問をして、参加者に考えさせる」ということではないでしょうか。



「みなさん、考えてください」と口にしたら、かならず数分は考える時間を取りましょう。


セミナーに行って、一番楽しい時間といえば、、、、、
皆さんはなんでしょうか?


私は、やっぱり「ワーク」です。
演習とかエクササイズとか、、、いろいろといい方はありますね。


このワークをやっているときは、一番楽しい時間のような気がします。


この楽しさをみんなにも知ってもらいたいと思って、その楽しいワークを選ぶのは、ちょっと待ってください。
そのワークをやる目的を、きちんと定めていますか?



ある2時間ほどのセミナーで、ほとんどワークだけのセミナーがありました。
ワークは、リーダーシップ演習ということでしたが、あることに従って、ある特定の人物を探し出すというものでした。


それはそれは、とっても楽しかったです。


しかし、、、

セミナーが終わったあとで、こんなことをふと思いました。

「今日のセミナーはリーダーシップだったけど、あのワークでどうやってリーダーシップを学べたんだろうか?」

「それどころか、何も学ぶことをしなかったような気がする。。。。」



本来ならば、リーダーシップということなので、誰かがリーダーシップをとって、
それぞれの役割を決めて、進めていくということを決める必要があったわけです。

でも、それを一切しなかったのです。

なぜならば、セミナーの開始からたった15分ほどで、いきなりワークの説明があり、グループ分けをして、「スタート」でした。


なので、リーダーシップをどう発揮するかという観点がすっかり抜け落ちて、ワークに没頭してしまいました。




思い出すと、どのチームも、同じような状態だったように思います。



このワークの目的が、「グループで楽しむ」という目的ならばよいのですが。。。



そういえばつい最近もそんなセミナーに参加してしまいました。

知り合いのセミナーなので参加したのですが、3時間ほどのセミナーの半分以上がワークとその説明でした。

そして、結局そのセミナーはなんだったのかよくわかりませんでした。



どちらのセミナーにも欠けているものがいくつかあるのですが、そのうちの一つに
 「結果を育むような目的がない」
ということです。




常に考えなければいけないこと。

それは、結果です。



そして、この結果をもたらすために、いかにワークを実施するか。


結果については、こちらを参照してください。




そして、ワークをやった後、参加者に何が残るのかをよく考えてください。
この残るものが、結果になります。

たとえば、リーダーシップとはどういうことなのかを体験を通して学ぶことが目的ならば、そのリーダーシップを体験できるようなワークにする必要があるわけです。


そして、リーダーシップはこういうことなのだという、学びを得てもらう。
そのためのワークなのです。



ワークだけでは目的のものを参加者に落とし込めないのであれば、ワークをする前に、どういうことを学んでほしいのか、どうするとそれが学べるのかを、参加者に理解してもらう必要もあります。
そうすれば、より深い学びが得られるはずです。




何のためにそのワークをやるのか、もう一度考えてみましょう。


「ワークの目的は、なんですか? そのワークで得られるものは、結果と同じですか?」