新プロジェクトへのリニューアルの“裏側”をストーリー仕立てでお伝えしています
目次
コンセプトストーリー① 初めて『面接官』になってわかった採用市場価値を上げる秘密
コンセプトストーリー③ 新プロジェクトを方向付けた一冊の本との出会い
コンセプトストーリー④ コンセプトメイキング1:コンセプトが決まればすべてが決まる
コンセプトストーリー⑤ コンセプトメイキング2:私が恨んでいる過去と現状に再び向き合う
コンセプトストーリー⑥ コンセプトメイキング3:「世界を良くするもの」を指す矢印
コンセプトストーリー⑦ コンセプトメイキング4:プロジェクトのビジョンと実現方法
コンセプトストーリー⑧ コンセプトメイキング5:新プロジェクト名を発表!
コンセプトストーリー⑨ コンセプトメイキング6:プロジェクトの仕様(概要)に落とし込む
エピローグ:コンセプトの裏側 〜マイアミの海が見える部屋から〜今日ココ!
コンセプトストーリーまとめ
2020年を迎え、ニューヨークでの生活も5年という節目にあたり、次の10年を見据えてプライベートもプロジェクトも次のステージを考えた時、自分のやっていることが本当に誰かを喜ばせ、社会の何か良いことにつながるのかどうか、確認する必要がありました。自分がやってきたことを振り返ったり、これから社会にできることを整理したりするベストなタイミングだったのだと思います。
そこで事業コンセプトを洗い出すことになったわけですが、参考にした書籍の内容に「既知の良さ」と「未知の良さ」という表現があります。本の内容は結構難しいので私の解釈ですが「既知の良さ」とは既に多くの人が「良い」と認識していること。「未知の良さ」とは脆く崩れやすいけれども生きるための“本音”や“素直な想い”が息づいている、表に出てこない「良さ」のことで、世界を変えるコンセプトとはその「未知の良さ」をカタチにしたものだということです。更に、その【脆く崩れやすいけれども生きるための“本音”や“素直な想い”】を棚卸ししているときに何度も何度も何度も思い出す情景がありました。
夢を叶えることで何を得たいですか?
それは、留学していた時に入り浸っていた友人の家。オーストラリア・ゴールドコーストの、マイアミビーチが目の前の部屋です(その友人は朝や休日に必ずサーフィンをするのでその家を借りていたのでした)。
私にとって留学は「CA受験のことを考えなくて良い」「小休止」みたいな時間でしたが、積極的に受験に臨まなくて良い分、自分の精神的な弱さや脆さに向き合うこととなった時間でもありました。
ある時、彼と将来について話していたときに「君はなんでそんなに自分に自信が無いの?」と言われたことがありました。私にもなぜなのかわからない、一番長く戦い続けている心の闇でした。
その情景が何度も何度もフラッシュバックしてきた今回のコンセプトワークを通して、結局あの頃からずっと私を動かしてきたものは「CAになりたい」という憧れの気持ちでも「幸せになりたい」という前向きさでもなく、「自信の無さ」だったのかもしれない、と初めて気が付いたのでした。その自信の無さを埋めたのは「CA合格」ではなかったということも。
私は、オーストラリアの留学を終えて帰国してから本格的に客室乗務員の採用試験を受け始めました。ずっと不合格が続き、自己肯定感の低下に苛まれるうちに、人生を“こじらせてしまった”という実感がありました。物事を見る視点が歪み、モチベーションの在り処がおかしくなっていました。そのうちに、CA合格に「安心感」を重ね合わせるようになります。「CAに合格できれば自分の人生は変わる!」と勘違いするようになったのです。
その後CAになるまでどんな過程があったのかについては以前連載したのでここでは詳しく書きませんが、結局、私に自信を与えてくれたのはCA合格ではなく、自分の存在をきちんと認識できた経験や自分で自分の働き方を選んで構築してきた経験でした。職業に依るものではなかったということです。
これからの時代を生きるための自信と安心感
働き方や生き方の選択肢がどんどん多様化していく今の時代に生きる人たちにとって、「自信」と「安心感」の絶妙なバランスを見つけていくことが、人生を楽しむキーワードであるように思います。自信は一朝一夕に得られるものではありませんが、そもそもなくても良いもののような気もします。安心感を求めすぎて現在の状況に安住してしまえば、新しい世界や成長もありません。だから、時代に乗って、自分らしさを使いながら、生きる環境や機会を自分で柔軟に選び取っていけることこそが、これからの自信と安心感につながるのだろうと思います。
今回のプロジェクト名変更とコンセプトメイキングを通して向き合ったこと・考えたことを大切にしながら、これからの10年を皆さまと一緒に歩いていきたいと思います。
今回このストーリーにて公開してきた、私が実際にやったコンセプト整理の流れと名称変更の詳細&背景が、今後私のプロジェクトへの参加を検討している方にとっての判断基準にしてもらえたり、同じように個人の発信を仕事に繋げる働き方をしている方の参考になったりすれば嬉しいです。ご感想などいただけると励みにもなります。
今後とも宜しくお願いいたします!