NHKでドキュメンタリー「奈良岡朋子 ~俳優、75年の旅」を観ました。


3月に93歳で亡くなった奈良岡さん。ちょうど3日前に映画「蛍川」の感想をブログに書いたばかりですが、番組ではこんな演技論を語っていました。


「役をもらったら、その役を自分のものにしちゃう。それしか手がないんですよ。自分が無くなって、役に生まれ変わるみたいなことって、ありえないと思うんです。あくまでも自分は自分なんだから。この自分をいかにその役に近づけるか。その役を引っ張り込む、そういう感じ。そうじゃないと、作り物になっちゃうのね。自分が納得できないでやってたら、お芝居をしちゃうことになっちゃう。歌舞伎や新派を見てると、お芝居をするっていうことが伝統的なものであるけど、新劇の場合は、芝居臭いって言うんですよ」


奈良岡さんといえば「おしん」などのナレーションでも知られていますが、個人的には、寺山修司のラジオドラマ「まんだら」の声が忘れられません。