最近観たドラマで一番良かったのはこれ。1時間ドラマで、BS松竹東急でやっていました。(以下、ネタバレ)。


佐々木(小林稔侍)夫婦(妻・藤田弓子)が営む松江市内の鰻料理店に、ある夜、常連客だった立花(大出俊)の妻(左時枝)と娘(松永麗子)が訪れた。佐々木は単身赴任の立花と兄弟のように付き合っていたが、三年前に立花は東京支社へ戻っていた。洋子らは、立花が先日急死したので挨拶に来たのだという。


立花は松江で或る女性(早川絵美)と親しくなり、娘を嫁に出したら結婚する約束をしていたのだが、娘の結納が終わった直後に心臓マヒで急死した。亡くなる前に、「松江、松江」とうわごとのように言うので、死ぬ前に松江の誰かに会いたかったのではないかと娘は想像し、それを確かめるために母と共に松江に来たという。


娘は父に女がいたのではないかと考えていて、東京に帰る日、ひとりで店に来るが、店主は思い違いであることを強調する。しかし、妻の方は確信していて、海を見ながら店主に(亡き夫を待っている)相手の女性に立花が死んだことを伝えてくれるよう言う。店主夫婦は、なんともやりきれない思いで、その夜、酒を飲む。


設定は松本清張の「駅路」と同じ。「駅路」にはゴーギャンの話が出てきますが、その話はまた今度。なお、この料理店は実在する店だそう。いつか、行ってみようかな。


松江の味 郷土料理 川京