6月4日の『今更聞けない!超簡単新聞解読No.3『オムロンM&A』
の中(※2:M&Aの解説)で、次回にもう少し掘り下げて解説しますね。ということだったので、
以下で、まず経営戦略の展開方法という観点からM&Aの位置づけを確認し、
M&Aを少し詳細に説明しようと思います。
■経営戦略の展開方法
経営戦略の展開方法は、企業内部の経営資源を活用する1.「内部展開方式」と、
外部の経営資源を活用する2.「外部展開方式」に大別できる。
1. 「内部展開方式」:内部開発や社内ベンチャー等
ⅰ.内部開発:
自社内での研究開発(R&D:Research&Development)により蓄積した経営資源を活用して戦略展開を行うこと。
ⅱ.社内ベンチャー:
新規性の高い事業創造のため企業内部に設けられたベンチャー企業のような独立性を持つ事業単位のこと。
2.「外部展開方式」:M&A、提携、ライセンシング、合弁(ジョイントベンチャー)等
ⅲ.M&A(Merger & Acquisition):
合併と買収のこと。
合併(Merger)は2つ以上の企業が法的に合体し、1つの企業となること。
買収(Acquisition)は株式の取得により相手企業の経営支配権を掌握すること。
ⅳ.提携
複数企業間で締結される協力関係。生産提お携、販売提携、共同開発、事業提携、資本提携等
Ⅴ.ライセンシング
他社の特許・商標などの知的財産権や、知的財産関わる技術・ノウハウなどを使用する契約を締結すること。
ⅵ.合弁(ジョイントベンチャー)
複数企業が共同で新たな会社を設立し、協力して事業をすること。
3.その他
ⅶ.A&D(Acquisition&Development)
将来有望な技術をもつ企業を買収し、買収後自社内で開発し商品化を目指すこと。
ⅷ.コーポレートベンチャーキャピタル
未上場企業に対して株式取得し、投資すること。新事業や新技術の足掛かりを得ることが主目的である。
■『M&A』について
1. 長所と短所
長所
①迅速な戦略展開ができる。
② 特許や製品イメージ(ネームバリュー等)などの無形資産を獲得できる。
短所
① 異なる組織文化の融合は大変な困難を伴う。
2. 買収の方法
(1) TOB(Take Over Bid)
株式公開買付のことであり、買付株数,買付価格、買付機関等を公告し、市場を通さず直接株式を買い取
る買収方法
買付価格は、買収プレミアムを上乗せするので、市場価格より高く設定される。
価値として経営陣の交代などで、従来のミスマネジメントが是正されるといわれる。
(2) LBO(Leverage Buy-Outs)
被買収企業の資産や将来のキャッシュ・フローを担保に資金調達し、企業(被買収企業)を買収すること。
⇒自己資金が限られていても、買収が可能。
(3) MBO(Management Buy-Outs)
経営者や社員が自身の企業を自ら買収すること。
⇒株式を非公開とすることで、経営の自立性を高め、迅速な事業遂行を可能にするため。