2014年10月29日~11月3日まで、演劇集団アトリエッジ「ちはやぶる 神の国 ~異聞・本能寺の変~」に出演させていただきました。
この舞台が終わって、舞台に関わった人たちが早くも次のステージにシフトチェンジしている中、僕はまだちはやぶる神の国の中にいます。
というのも、自分の中でまだ消化できていないことがあるからです。
その一つ目。
役を振り返る「俺は○○だった」シリーズ第7弾は、二つの役、荒木村重と斎藤利光です(今回少々長いです(笑))。
★これまでの記事は下記から↓
俺は「奥沢」だった。
http://column.pieronofude.com/?eid=151
俺は「火炎」だった。
http://column.pieronofude.com/?eid=167
俺は「警護人」だった。
http://column.pieronofude.com/?eid=183
俺は「士官」だった。
http://column.pieronofude.com/?eid=193
俺は「国松」だった。
http://ameblo.jp/dream124/entry-11843471542.html
俺は「丸尾」だった。
http://ameblo.jp/dream124/entry-11914719844.html
〈役〉
今回の公演は牡丹チーム、桔梗チームの2チームに分かれてのダブルキャストということでしたが、僕は両チームに出演させていただきました。
それぞれ、牡丹チームでは荒木村重役と殺陣アンサンブル、桔梗チームでは斎藤利光役を演じました。
どちらも多くある役の中でとても人間臭いという印象がありました。
荒木村重は織田信長に対し、謀反を起こし、最終的には全てを捨てて逃げ出してしまう。
斎藤利光は明智光秀を唯一の殿とし、ただただ忠義を尽くす家臣。
今回の脚本では、信長と光秀の交わしたある約束を知らぬまま、純粋に怒り、戦いました。
そして、今回の脚本を書かれた草部文子さんのもつ、悪人をつくりたくないという思想の元で、よりいっそう、その人間臭さを際立たせることが重要だったように思います。
カーテンコールでアトリエッジの座長アーチさんこと市川博樹さんがおっしゃった、「命を輝かせて生きていた」先人たち。そこには必ず美学と隣り合わせの人間臭さがあったに違いありません。
それぞれの正義というものがあったに違いありません。
殺陣の手も、偶然ではありましたが、刀を交えては転ばされ、敵の背を見れば不意をつき、信長と対峙するも槍で足を一突きされ命からがら退散するなど、人間臭さに溢れていました。
これまた、これまでに演じてきた役のどの役とも違う人間だったことがとても新鮮でした。
そして、どんなに人間臭く、人を憎み、欺き、刃を向けたとしても、全ての人間に正義があり、信じる者があり、愛する者があり、またどんな者に対しても敬意をもっていたのだと、自分の中に落とし込むことで人をちゃんと見るということを学んだ気がします。
〈チーム〉
今回、両チームに出させていただいたことで、当然体力的にも精神的にも、それ相応の疲労があったことは言うまでもないのですが、その代償として得たものは、両チームに出たからこそのもので、やはり僕は恵まれたのだと思います。
牡丹チームでは、お客様に見ていただく、楽しんでいただくことの重要性、絶対性を強く意識させられました。
トップに立ってチームを引っ張ってくださった織田信長役の良平さん、明智光秀役の加藤靖久さん。
このお二人の芝居に対する姿勢や作品を作り上げるためのアプローチの姿勢、見てくれる人たちへの意識、それらはとても魅力的で役として直接絡むシーンは無に等しかったですが、勝手に学ばせてもらっていました。
桔梗チームでは、織田信長役のアーチさん。優しさと揺るぎない芯をもったアーチさんのもと、仲間というものの在り方をみんなが自然と受け継いで絆を少しずつ深めていた様に思います。
「桔梗チームには桔梗チームにできることをやるだけ」
その言葉が、牡丹チームにもいた僕にはすごく意味がありました。
僕がピエロの筆の仲間達とモノづくりをする感覚は、桔梗チームにすごく近く、チームの一人ひとりが本当に愛おしかった。
馴れ合いとは絶対に違う、絆でした。
何よりアーチさんは、どんなものからも包み込んで吸収する寛大であたたかいものをもっていて、僕はそこが本当に大好きでした。
自分もこうありたいと強く思いました。
〈殺陣と剣道・・・人生〉
今回の舞台の殺陣では、殺陣師として、今でも映像の現場でご活躍されている佐々木修平さんを迎えました。
この方の稽古は殺陣にはじまり、芝居、人生そのものにまで自分を見つめ直す機会を与えてくれるものでした。
僕は剣道を12年間やってきましたが、ここへきて初めてわかることも多くありました。
理論的に理解できること、理屈ではなく、ただただ、竹刀を持って勝負をしたことがあるからこそわかることなど様々だったように思います。
今となっては、それは自分がたどり着いた自分だけの答えなのかもしれません。
でも間違いじゃないことは確かだと思うし、それを正解にするのも自分自身だと思いました。
目に見えない、気迫の勝負。
目に見えない、人への敬意。
目に見えない、人への愛情。
佐々木さんの稽古は、殺陣という人に魅せる技術の中で、目に見えないものを表現するための大事な時間だったように思います。
千利休「本当に大切なことは眼では見えまへんさかい」
いつの時代も、人は一生懸命生きていた。
いつの時代も、大切なことは目に見えない。
今回の舞台ではたくさんの気づきをもらいました。
この気づきをくれた出会いに、感謝と敬意をもって、次のステップに持って行きたいと思います。
消化できてないことのもう一つは、恒例の舞台イラスト。
こちらは少々時間がかかりそうですので、しばしのお楽しみ。
ではでは。
改めまして、ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。
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