千喜吉庵と時蕎麦のお話。
先週の事ですが「手打そば千喜知庵」(せんきちあん)さんでお蕎麦を食べました!
中山下にあるオシャレなカフェを思わせるような小ぢんまりとしたお店です。
もう午後2時を過ぎており十割は売切れだったので二八のもりそば。
薄いく綺麗な色合いの歯ごたえの良いお蕎麦。
鰹風味の効いた濃いめの出汁が控えめな量。
台風の影響でワサビが入荷しないとの事で柚子胡椒と練り唐辛子が薬味。
これもありですな!😍
さて、午後2時となると昔で言う「八ツ時」。
おやつ代わりのお蕎麦となりました。
落語「時そば」では夜中12時(九ツ時)に蕎麦を食べる。
一六文の勘定で客が「一、二、三、四、五、六、七、八、今なんどきでぇ?」
店主「へぇ、九ツでございます」
客「十、十一、十二....」と1文ごまかし得をする。
それを真似た与太郎が。
「一、二、三、四、五、六、七、八、今なんどきでぇ?」
店主「へぇ、四ツでございます」
「五、六、七、八...」
と4文損するお話しです。
与太郎は一刻(2時間)前の午後10時に蕎麦を食べたわけですな。😅
午後10時が夜の「四ツ」ですが、これが子供の頃は分からなかった...
一刻が2時間ですが、日の出日の入りにより変動する。
日の出が「明け六ツ」
日の入りが「暮れ六ツ」
昼を6等分、夜を6等分。
0時=夜九ツ、
そこから一刻(2時間)づつ数が減ります。
2時=八ツ、
4時=七ツ、
6時=(明け)六ツ、
8時=五ツ、
10時=四ツ、
そして
12時=(昼)9ツ。
そこから
14時=八ツ、
16時=七ツ、
18時=(暮れ)六ツ、
20時=五ツ、
22時=四ツ。
(春分・秋分で昼夜が均等な時刻。0時と12時は年中変わりない)
すなわち、三ツ、二ツ、一ツは無いのですな。
0時、正午が「九」なのは1桁の1番多い数字が縁起が良いとされた。
9から4になり、9に戻る。
この他に十二辰刻(干支による区分)が加わる。
(正午は牛の刻の真ん中)
現代人には難解ですが、江戸のお人達は頭が柔らかかったんでしょうね〜!🤗