中国当局、焼身自殺に関与した(?)チベット人70人を逮捕
中国当局は、焼身自殺に関与したとして東チベットでチベット人70人を逮捕した。このような大量逮捕は初めてのことである。
7日、中国国営新華社通信は、2012年11月以降の焼身自殺に関わりがあるとしてマロで容疑者を逮捕したと報じた。
2009年以降、99人ものチベット人が焼身自殺を行っている。彼らは、中国のチベット統治に抗議し、チベットの自由とダライ・ラマ法王のチベットへの帰還を求めていた。
警察当局は、「徹底調査を行い、無実の人を焼身自殺に駆り立てた人々を罰する」べくさらなる努力をすると語った。
警察のトップLyu Benqianは、「ダライ・ラマ一味が焼身自殺を扇動している」として非難している。
「焼身自殺を奨励すべく、焼身自殺者の写真などが海外に持ち出されている。」
「人生に悲観している人々は、敬意を集めるべく焼身自殺を望んでいる。」
また、中国当局は、焼身自殺の原因のいくつかは、個人的な問題であると語っている。
逮捕者の中には、レブコンのダワのパクパという若きチベット人も入っている。彼らは、焼身自殺者6人の葬儀を行い、家族を弔問し、「チベットの独立」を求めた罪に問われているという。
先月、中国当局は、ロブサン・クンチョクに執行猶予2年付きの死刑判決、ロブサン・ツェリンに懲役10年の刑を下している。「故意殺人」の罪だという。また、同日、別の裁判所で6人のチベット人が懲役3年から12年の刑を科された。
この判決の後、ニューヨークの人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは、次のように述べた。
「中国当局は、クンチョクとツェリンを即時釈放すべきです。判断材料は、5か月の拘束中の証言しかないのです。」
「これらの司法はまったくもって信頼できないものです。」
ヒューマン・ライツ・ウォッチ中国代表ソフィー・リチャードソンはこう語った。
「中国政府は、焼身自殺に関与した人を罰することで焼身自殺が止まると思っているようです。しかし、焼身自殺を『扇動』した人を探しても、焼身自殺の悲劇は止められないでしょう。」
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、「拘束中に、拷問、非人道的な扱いがチベット人に対して行われている」と述べた。
「焼身自殺の原因は、長きにわたる中国政府の弾圧政策です。それにより、チベット人が人権を奪われているのです。」
インドのダラムサラのチベット亡命政権も、中国当局の判決を非難している。
「チベットの情勢不安、状況悪化の原因はすべて中国政府指導部にあります。」
「このような判決が続くことからわかるように、チベット人には人権がないのです。」
「焼身自殺の際のチベット人の願いや苦悶は無視されています。」
【亀田浩史訳】
元の英文記事はこちら
応援左クリックお願いします。
↓ ↓ ↓
にほんブログ村