新型コロナの新規陽性者が全国で3416人となり、東京は1300人を超え、8月上旬には2400人を超えそうだと騒がれています。私は、以前からこの新規陽性者数に一喜一憂することをやめるべきと申し上げ、テレビが速報で毎日の新規陽性者を報道することに意味はなく、いたずらに不安を煽るだけのため、やめて欲しいと申し上げています。

 

ワイドショーやテレビに出ている専門家があまりにも酷いため、少し冷静に数字を見てみたいと思います。新規陽性者は増えていますが、高リスクと言われる65歳以上の方は増えていません。例えば東京では、65歳以上の新規陽性者は日々50人以下で推移しています。若い世代に増えていると矛先を若者に向けた報道がされていますが、若者のほとんどが無症状、軽症のため、新規陽性者が右肩上がりでも、重症者、死者数は右肩下がりで激減しています。ちなみに昨日の全国の重症者は396人と400人を切りました(東京は54人まで減ってきています)。この重症者と死者数をみれば、東京は決して緊急事態と言われる状況ではありません。

 

日本は、ワクチンの優先接種の議論の際、医療従事者にまず接種を行い、その後、高リスクと言われる65歳以上の方に優先接種を行うことを決めました。医療従事者への接種はすでに終わっていますが、65歳以上の高齢者に対しては7月末までに希望する方に打ち終えるとの目標を立て、関係者のご努力で達成見込みです(当初、絶対に達成できるわけないと無責任な批判を繰り返したテレビを私は忘れません)。

 

また、アルファー株やデルタ株など変異株で不安が煽り続けられていますが、新規陽性者の増加をみると感染力は強くなっているといえます。しかし、重症者や死亡者がこれだけ減少していることをみると、この変異は、一般的に言われる「ウイルスは変異を繰り返し、感染力を強め、弱毒化する」ことが、新型コロナにも当てはまると考えるのが妥当です。

 

このように急速に進むワクチン接種の効果とウイルスの弱毒化により、日本では、新型コロナは確実に収束に向かっているといえます。しかしいまだに新規陽性者数のみを捉えて、大変だと煽り続けるやり方をテレビとテレビの専門家が続けていることは不幸なことです。ウイルスがゼロになることは不可能ですから(風邪もインフルエンザも無くなることはありません)、今のように新規陽性者報道を続けていたら、仮にワクチンが100%接種されても新型コロナ騒動は終わりません。

 

7月末に高リスクである65歳以上と基礎疾患がある方の希望者が接種を終えた段階で、新型コロナをインフルエンザなど従来の感染症と同じ扱いにし日常に戻すべきと考えます。テレビがいかに非論理的で非科学的なことを言ってきたかの検証は後にされることになると思いますが、テレビの影響で不安と恐怖が植え付けられたマインドを、変えるのは容易ではありません。

 

五輪パラリンピックを中止したい人や無観客を目的にしている人たちがいます。都議選が行われ、衆議院選挙が迫り、ポピュリズムに走る政治家が多いのも事実です。しかし、1年半に渡る新型コロナとの戦いで冷静にデータに基づき自分の頭で考えられる人が増えてきているのも事実であり希望です。7月末を節目として世論を変えていきましょう。日常に戻していきましょう。

 

お願いします。テレビは日々の新規陽性者数の報道をやめてください。自治体や政府は日々の新規陽性者の発表をやめてください。国民が関心を示さなければ報道はなくなりますので、一人ひとりが新規陽性者数に一喜一憂するのをやめましょう。