東京五輪の実質的な無観客開催が決まりました。政府は当初出来る限り有観客で開催したいと努力していたようですが、感染症の専門家に押し切られた形となりました。サッカーのユーロ2020がヨーロッパ各都市にて超満員で開催され、ウインブルドンテニス大会が英国で盛大に開催され、メジャーリーグやゴルフトーナメントがたくさんの観客の中、米国で開催されている様子を目にする度に忸怩たる思いです。五輪開催の有無や観客の有無は、もちろん感染症の視点は大事ですが、それだけでなく、経済や教育、文化、外交、安全保障など様々な視点から総合的に考えるべきです。感染症の専門家の意見のみでメディアが世論形成を行い、政治の冷静な判断を阻害し、無観客になったことは極めて残念です。

 

しかし、一般が無観客になったことで、あらためて子ども達のみを観客として五輪パラリンピックが開催できないか5者協議で検討して欲しいと考えます。有観客の場合、学校連携観戦は別枠で首都圏の子ども達が授業の一環として観戦できるよう準備いただいていました。都議選の政局に利用され、戦時中の学徒動員と重ね意味不明な批判をする人たちや、区によっては、子ども達の観戦を中止にしたと鬼の首を取ったかのように誇らしげに語る人たちがいましたが、強制ではなく、自由に無料で子ども達が大会会場に入り、観戦できるようにしてはいかかでしょうか?

 

首都圏のみと決めずに希望する子ども達が自由に観戦できるようにしてはいかがでしょうか?仮に移動に感染リスクがあるというのでしたら、私は子どもを車に乗せ送っていき、試合中は車で待ち、試合が終わったら乗せて帰ります(実際全国で子ども達の大会において、このような理不尽な送り迎えのやり方が行われています)。

 

子ども達が一流の選手に生で触れる機会は貴重です。五輪パラリンピックを静かな観客席で、子ども達だけで観戦できる機会は、今回しか実現できないことでしょう。必ずや子ども達の成長にとって貴重な経験となり、日本の未来にとっても意義深い出来事になると考えます。

 

子ども達は、この1年半、コロナヒステリーの大人たちの被害を多大に受けています。一般が無観客なのに子ども達だけ感染リスクを負わせるのかと批判する人たちがいるでしょうが、これまで20歳未満の陽性者数は累計で88,231人ですが、重症者0人、死者0人で、子ども達にとってはゼロリスクであることはデータが示しています。もちろん無観客の会場に子ども達が行くことを考えると、感染のリスクもかなり低いことになります。

 

子ども達が、自ら夏休み中にICTを活用して申し込む仕組みにすることは可能でしょう。人数制限が必要なら小学生中学生のみにするのもありだと思います。とにかく知恵を絞り、「子ども観客五輪パラリンピック」を何とか実現できないものでしょうか?

 

加藤官房長官は今回の五輪の意義を「子供に夢を」と言われました。その言葉を形にするには、「子ども観客五輪パラリンピック」です。ぜひ5者協議の皆さんで子ども達のために真剣に検討をいただけませんでしょうか?五輪中止や無観客を大々的に煽ってきたメディアの皆さん、「子ども観客五輪パラリンピック」に向けてぜひ取組んでいただけませんでしょうか?

 

東京五輪パラリンピック開催まで時間がありません。子どもだけが観戦できる大会となればオリンピックの歴史に新しいページを刻むことになるでしょう。子ども達のためにご賛同いただけます方は、「子ども観客五輪パラリンピック」の提案を声に出して広めてください。