11月5日~6日予算決算常任委員会の理事会で視察に行ってきました。目的の一つは来年度から本県が行う県民参加型予算(みんつく予算)について先行事例と思われる東京都の事業提案制度に関する調査です。

東京都の事業提案制度は、平成30年度に導入され、大学研究者・都民・職員の三つに分かれ、大学研究者からの提案は、3年間での事業提案を研究者から募集し、令和元年度は、109件の提案があり、都民投票により7件の事業が選定されました。令和元年度の予算は1.7億円で、3年間の事業総額は15.4億円となります。都民からの事業提案は単年度で、令和元年は248件の提案があり都民投票にて9件が選定され、予算は4.7億円です。職員による提案は6件が予算に反映されているとのことでした。

 

事業提案制度という名の通り、都民や研究者が事業を提案し、仕組みや事業内容は都職員によって構築されるといったことでした。インターネットによるアイデア募集といった感じを受けました。

 

私が6月の代表質問で知事と議論したブラジルのポルトアレグレ市から始まり現在世界の2000以上の自治体に広がってきている参加型予算と比較すると都民の参加度合いは少し薄いように感じましたが、本県が来年度から取組むみんつく予算の大きな参考となりました。本県では来年度予算規模は5千万円と東京都とは比較になりませんが、229件の提案が集まっています。県民参加度合いの高いものにしていきたいと考えます。

 

2つ目の目的は、SDGs未来都市に選定された鎌倉市の先進事例調査です。SDGsの具体的な取組は2030年のターゲットに向かって各自治体が手探りでスタートしている所ですが、「誰一人取り残さない」との理念の下、非常に重要な大きな世界の潮流になると考えます。私は現在大学院で「SDGsにおける都道府県の役割(仮)」をテーマに修士論文を書いていますが、論文にも参考になる調査となりました。

 

テレビドラマ「まだ結婚できない男」の舞台が今週たまたま鎌倉でしたが、歴史あるいいまちのため、今度ゆっくり観光に行ってみたいと思います。