7月21日~23日間、医療介護企業視察団に加えていただき北京を訪問しました。念願の万里の長城や紫禁城などを訪問することができ、また、毛主席記念堂では、約2時間半猛暑の中並び、毛沢東主席を見ることができ、天安門広場にも立つことが出来ました。中華人民共和国建国の歴史上の人物のお顔を見る機会は貴重な経験となり、30年前の歴史が消えた天安門広場では様々な物思いにふけりました。

充実した三日間でしたが中国では多くのことに驚かされました。まずはタクシーです。中国版のウーバー「滴滴出行」などのアプリが普及し、皆スマホでタクシーを予約します。タクシーや白タクなど様々なアプリがあるようで、どこからどこまで行くかもスマホのナビで対応し、決済もそのままスマホで行われます。二日目の夜、急な雨でスマホで予約したところ待ち人数がかなり多かったのですが、通常料金に20元まで上乗せする仕組みがあり、20元上乗せにしたらすぐにタクシーが来ました。なかなか合理的な凄い仕組みです。

 

買い物にも入場料にも支払いには基本的に現金はいりません。毛主席記念堂の献花を販売する露店の花屋も電子マネーで決済出来ました。現金を一回も使うことなく滞在することができます。

 

日本政府は、規制緩和や成長戦略の取組みで、日本版ウーバーや電子決済の普及を促進しキャッシュレス化をはかっていますが、中国に比べるとかなり遅れていると感じました。現地で直接感じる肌感覚は非常に重要です。

 

猛暑の中並んでいる時の人と人との距離感の違いなど私はやっぱり日本人がいいなと思います。しかし、社会の様々な仕組みにおいて私たち日本人は中国や諸外国から大きく遅れている面も否定できません。私たちがガラパコス化された中で足踏みをしている間に、いつの間にか世の中の流れから大きく後れを取ってしまったと感じています。

 

明治の日本人たちが、欧米諸国の文明や社会システムに驚き、謙虚に素直に学び、日本の新しい仕組みを作ったように、今私たちは謙虚に自分たちの足元を見つめ直さなければ、世界から大きく取り残され、とんでもないことになってしまうのではないかと危機感を感じました。