昨日NHKの2018年大河ドラマ「西郷どん」最終回を終えました。私はテレビはあまり見ませんが、NHKの大河ドラマだけは学生時代から欠かさず見ていてます。戦国時代も好きですが、幕末から明治維新の作品は特に好きで、今年も毎週楽しませていただきました。

 

明治維新から10年後に西南戦争が起こります。結果的にサムライの世が終わることになった戦いですが、西郷隆盛や大久保利通の中では、サムライの世を終わらせるというビジョンが描けていたように思います。明治維新と言う大きな改革の後、10年かけて新しい国の形が出来て、武士の世が終わるという歴史から私たちは学ぶことが多くあるように思います。

 

最近、私は、未来ではなく今しか見ない政治、ビジョンを語るのではなく今を語る政治が求められるようになり、ポピュリズム(大衆迎合)政治になってきていることに危機感を覚えます。「西郷どん」を見て感じたことは、明治維新の混乱の時代に西郷隆盛というのはポピュリズムの象徴であったのではないか、一方大久保利通はじめ新政府は、批判を浴びながらも富国強兵、殖産興業を成し遂げ、欧米列強に追いつくといった明確なビジョンを持っていたのではないかと思います。しかし、ポピュリズムの象徴であった西郷隆盛も実は大久保利通たちとビジョンを共有していたことから古い時代から新しい時代への激変を実現することができたのではないかと感じます。

 

世の中のポピュリズムの流れが止まらない以上、薄っぺらい人間がその象徴となるのか、語らずとも明確なビジョンを持ち共有する同志がいる人間がその象徴となるのかが重要であると感じます。残念ながら日本を含め主要国は今、今だけを語る、足元しか見えていない薄っぺらい人間がポピュリズムの象徴になる傾向が強いように感じます。その状況を打破したい。私は「西郷どん」の西南戦争をみて私の志を新たにしました。

 

西郷隆盛は常に弱いものに寄り添ってきた人です。またそのことが多くの日本人の心に響きました。私は坂本龍馬ファンですが、私の座右の銘はずっと「敬天愛人」です。「天を敬い、人を愛す」、決して威張らず、人の悪口を言わず、嘘をつかない、この基本をもう一度自分自身に言い聞かせます。そして弱いものに寄り添う政治をする、民の声を聴く、この原点を「西郷どん」からあらためて気づかさせられました。

 

「ちぇすっど、きばるぞ!」