昨日は、朝から独立行政法人産業技術総合研究所を訪問し我が国の最先端技術の取組を視察しました。太陽光発電工学研究センターでは、CIGS系薄膜太陽電池の研究を説明いただきました。市場の約9割は結晶系ですが、今後家庭用等でこの薄膜系の電池が実用化されてくるとのことでした。量産化に向けた技術開発が進められています。
産総研の国益確保の取組を聞き取った後、科学館を見学しました。高齢化社会に向けて、医療用、介護用に今後活用が期待される取組が進められてられていることに感心させられました。
その後地質標本館では、東日本大震災の検証取組や、今後の大震災に備えた予知、分析の取組を聞かせていただきました。気象庁や様々な機関と情報共有しながら取組が行われています。
産総研は約2400名の研究者が常勤でおり全国の大学や研究機関と連携がなされています。我が国の最先端技術の集積地であり、技術立国日本の中枢と言えます。私は、文系なので弱い分野ですが、ここで行われている多くの研究が我が国の力の源泉であると感じさせられました。
午後は福島県に向かい、福島市役所で震災後の復興の取組について調査した後、雪深い山中の土湯温泉にて観光協会会長で土湯温泉町復興再生協議会の渡辺会長から話を聞かせていただきました。
震災前16軒あった温泉旅館が震災による廃業や休業などで現在10軒に減っています。また原子力発電事故の影響で観光客は大幅に減り非常に厳しい状況となっています。
地震や津波は想定されて法が整備されているが放射能に関しては、想定がなく様々な苦労をいただいているとのことでした。
非常に厳しい状況の中、地熱発電といった新しい取組を始めたり、NPO団体と共に「わたり土湯ぽかぽかプロジェクト」をスタートしたり復興に向けて熱く語っていただきました。
地震や津波同様に放射能に対しても私達は無力です。福島は放射能という見えない敵とも戦っています。