昨日は、衆議院で租税特別措置法改正案の再議決が行われ暫定税率が復活しました。三重県議会では、全国で唯一本会議を開会し、国の法改正に伴って、軽油引取税、自動車取得税の暫定税率を復活させるためなどの条例改正案を審議しました。


私たち新政みえは、この議案についての対応を断続的に会派総会を開いて議論いたしました。県民の民意は、「ガソリンの値上げ反対」「30年近く続いた暫定税率がそもそも必要ないのでは」「国会審議で道路特定財源の無駄遣いが明らかになった以上、道路だけ聖域を設けている特定財源は、一般財源化すべき」といったとこではないかと思います。その民意を採決で表現すると否決です。


しかしながら、本県の平成20年度予算のなかでは、軽油引取税・自動車取得税が、暫定税率を含めて約300億円見込まれているため、否決すると約300億円の歳入欠損が発生します。また、否決した場合であっても今の制度上、否決は法律違反となり、総務大臣の裁定で一定期間後に成立する可能性が高い。


これらのことを考慮しながら難しい議論になりました。私は、昨日のブログにも書きましたが、民主主義の最も重要な要素である税に関して、制度上、地方で議論する余地がないことから、国と地方の関係を見直す一石を投じる、また、今までの常識を県民の目線でもう一度考え直してみる、更に県民にも今一度、国会で起こっている問題を身近な問題として考えていただく、このような視点で否決すべきではと申し上げました。


もちろん、否決すれば今まで前例のない領域に入りますので、会派としてもしっかりそれを背負って知恵をしぼり、汗をかかなければいけないことは言うまでもありません。


こんな議論を会派内で行った結果、最後は会派役員一任となり、結果としては、苦渋の選択ではありますが、最大会派として全員一丸となって賛成することになりました。


個人的に事前に否決した場合の対応を有識者の方々などに聞いて調査しましたが、前例のないことで誰も答えを持っていない状況の中で、今回の議論はいい勉強になりました。


本会議の採決後、津で会派の幹事会が行われました。上高地から津まで長い一日が終わり、午後11時半ごろ四日市駅からタクシーで帰宅しましたが、その道中の営業しているガソリンスタンドは長蛇の列で渋滞していました。タクシー内のラジオでは、三重県議会の新政みえの対応が報道されていました。いろいろと考えさせられます。

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