前回前々回に引き続き、うち続くロシアによるウクライナ侵略戦争について取り上げて参ります。露軍(蔑称はオーク)がウクライナ全土に侵攻を開始してから早や470日余り、ウクライナ侵略を巡っては今エントリーが17回目になります。

同侵略戦争を巡っては5月中旬に入り大きく4つの動きが見られました。一つは開戦後2度目となる5月9日の戦勝式典です。同式典は首都モスクワで催される大規模な式典がメイン・イヴェントですが、本年は趣きが異なります。モスクワでの式典など大規模なものを含め、今年は地方では軒並み式典が中止に追い込まれている。そこから何が見えてくるかがまず一つ。

2つ目が攻防が続いていたバフムート(露名はアルチェモフスク)が陥落したこと。バフムートを巡っては昨年12月、防衛側であるウクライナのゼレンシキー大統領が米国議会で演説を行った時点で危機は囁かれていたわけだが、そのバフムート中心部がオークの手に落ちた。この制圧劇を演出したのはこれまでにも何度も解説をして参りましたワグネル・グループ(社長はイェヴゲニー・プリゴージン)になります。

3点目、バフムート中心部をオーク🇷🇺が抑えるその一方で外周部ではウクライナ軍🇺🇦の反撃が進んでいる。攻勢が見られるのが幹線道路T-0504から南下したクリシュチウカ戦線です。

4点目がソルダール、バフムート中心部制圧に一番槍の役割を果たしたワグネル・グループと城塞会本体との対立です。バフムート中心部に迫る中次第に表面化したワグネルと軍中枢との対立、そしてクレムリンとの対立はどうやら本当のようである。

今エントリーではこれら4点の内、項目①の露の戦勝式典について深層深入りをして参ります。文章はやはり長めになってしまいますが、細かくまとめる形でもこの分量になってしまいます。露の戦勝式典は時系列的に少し前の出来事になりますが、これは私自身の仕事の都合でどうしても筆🖌が遅くなってしまいますのと、時系列的に少し間を置く方が全体像が見えてくるように思います🙏

また、これについては次回、次次回以降深入りをすることになりますが、去る6月7日ごろを境にウクライナ軍が占領下にあるザポリージャ州への奪還作戦に取り掛かったようです。ウクライナ側の反攻作戦を巡っては、防衛問題の専門家を中心にザポリージャ説が有力(岩田清文・元陸上幕僚長談)ではありましたが、いよいよ決戦の火蓋が切られた模様です。占領下のザポリージャを巡っては、要衝であるトクマクまででもこの1年で3つの防衛線が設けられている為、奪還を巡っては相当の流血が予想されます。今はただただウクライナ側の御武運をお祈りするしかありません🙏。












【2023年のロシア戦勝式典🇷🇺を読み解く-支配体制の確立に伴い先鋭化した戦勝式典】











5月のウクライナ戦局を語る際、切り離せないのが侵略側である露が最大の国家的イヴェントと位置付ける、5月9日の「対独戦勝記念式典」であろう。対独戦の終結は欧米ではその前日の5月8日なのだが、露においては1日違いになる。これは、ナチス側が降伏文書に署名したのが日を跨いだことから9日という特殊な位置付けになる。露側からすれば、言わば詫び状をその場で書かせたことから、





「あの豚野郎を2度と立ち直れないようにしてやったよ」






という、最も優越感に浸れる記念日となる。

ただ、この5月9日という「特殊な日付」からは当然、離反の動きがある。依然、露側の侵略に晒されるウクライナ側では、御大ヴォロディミール・ゼレンシキー大統領が米欧と同じ5月8日に変更する意向を表明。早ければ最高会議(ラーダ)の議決を経て年内に変更が行われる見通しだ。











ウクライナでは戦勝記念日の他、クリスマスを巡っても「脱露入欧」の動きが見られる。これまでウクライナでは正教方式に従い、クリスマス🎅を旧暦に従う形で1月7日に祝う習慣が定着していたが、近年は新暦の12月25日に祝う動きが出てきている。5月に入りウクライナ正教会(こちらは無論、正統派の正教会です)は戦勝記念日の変更に合わせたかのように旧暦を新暦に改める新たな見解を表明している。プーチンが次第に裸の将軍様と化していく中、同国の「大きな国ではどこもそうしとるんですよ」の流れは猛スピードで進んでいる。ウクライナは🇺🇦無論、正教を背景としたキリスト教文化圏ではあるものの、宗教的観念はそれほど強くはない。例えば、日本でウクライナ侵略に対する発信を続けている論者の信仰も様々であり、グレンコさんの信仰は正教会だが、ナザレンコさんは反対に無宗教だったりする。

話を戦勝式典に戻したいと思います。同戦勝式典を巡っては、冷戦終結後間もない90年代には半ば儀式と化していたが、2000年代に入るとその性質が一変する。これは言うまでもなく2000年の指定暴力団・「城塞会」の跡目をあの男が継承したことにある。

件の戦勝式典が国家の最大イヴェントとして先鋭化するのはやはり2004年以降であろう。露の戦勝式典を語る上で無視できない要素は、同式典はプーチンが支配体制を固めるに比例する形で規模が拡大している事実である。これは以前のエントリーでも申し上げたが、プーチンが支配体制を固めたのが前年の2003年になること。ここでいう>「支配体制」の意味は3つある。まず一つが、新興財閥・ユーコスへの国策捜査である。同年10月の国策捜査敢行により社主ホドルコフスキー氏を逮捕、絵に描いたような政敵抹殺劇だが、ファシズムの初期形態として半ば「お約束」と言えるのが、このような金持ちの吊し上げである。露だけが例外であるはずがない。

そのユーコスへの国策捜査を主導した人物こそが、プーチン側近で現在は国策企業ロスネフチの会長を務めるイーゴリ・セーチンである。(この方自身、放言の多い人ではあるのだが)露政治学者で筑波大学名誉教授の中村逸郎氏などは、仮にプーチンが職務不能になれば「神輿を担ぎ上げるのはセーチン」と断言しているが、その一端が、ユーコスの国策捜査からも窺えよう。

2つ目がユーコスへの国策捜査を足掛かりに、プーチンを嗜める最後の砦と言えたヴォローシン氏を大統領府長官の座から追いやったことである。プーチンと対立関係にあった旧エリツィン政権の勢力・「セミヤー(ファミリーの意)」の核心はカシヤノフ氏だと思われがちだが、そうではなくこのヴォローシン氏こそが核心である。氏を政治的に葬り去ってしまえばもう政権運営に障害はない😩

3つ目がこの国策捜査とヴォローシン辞任劇を国民が支持したことに伴う翼賛議会選で統一ロシアが過半数に近い議席を得たことである。99年にエリツィン政権の“若頭”として旧統一を指揮した際は第一党は共産党だった為。プーチンが支配体制を固めるにつれ、共産党が激減したことを意味する。

支配体制を固めたプーチンが、戦勝国史観を国家統合の象徴へと変質させるのが翌2004年のこと。これは1960年代にダマンスキーを巡り一時は核戦争一歩手前まで発展した中国との🇨🇳和解を実現したこと。この国境紛争は中露両国が戦勝国史観を共有するということ。2010年の大連での「核心的利益の共有」も、2022年のウクライナ開戦前段の「中露両国の友好に限界はない」も、この2004年の和解劇の延長線上にある。

一時は核戦争一歩手前まで行った中露両国が、和解を成し遂げてしまったことの余波は計り知れない。その害毒が形として現れるのがスターリン復権である。スターリンの歴史的評価というのは、さながら20世紀における「もう一つの悪夢」である。だが、このスターリンの位置付けをナチスからヨーロッパを解放した解放者であるかのようなファクターを絡ませれば、自国民に塗炭の苦しみを与えた虐殺者としての姿が次第に糊塗されていく…。

こうした「歴史の捏造」に手を貸した意味では中国同様イスラエル🇮🇱の責任も大きい。この点は殆ど知られていないが、プーチンは翌2005年の4月、イスラエルを訪問している。その際に同国🇮🇱のシャロン首相、カツァブ大統領が揃って、ソ連軍がナチスを打倒したことに謝意を表明する一幕があった。独ソ対立がポーランド侵攻後の強盗の仲間割れである以上、これなどは完全に歴史の捏造でしかないのだが、戦後60年の節目のタイミングでイスラエル首脳が、ソ連軍を解放者として評価したことの重みは計り知れない…









2005年にはイスラエルからナチスからの解放者としてのお墨付きを得たこと。この2つの伏線は何を意味するか、ソ連が解放者であるかのような位置付けとなったことは、何より戦勝式典の先鋭化に歯止めがかからなくなるということ。それは同様に解放者としてスターリン復権は国内においてはもっと歯止めが掛からなくなる。そのスターリン復権を象徴する一例が、2019年にシベリアのノヴォ・シビルスクにスターリンの胸像が設けられた1件であろう。クリミア併合からウクライナ全土侵攻に至る8年は、世界は奇妙な静寂の下にあったが、その間に露社会からは次第に正気が失われていたのである。











【地方レヴェルで相次いだ式典の中止と、燻る地方の反乱】











本年の戦勝式典を評価する際、注目すべきファクターが3つある。まず、一つが地方レヴェルでの式典が相次いで中止に追い込まれたことだ。露における戦勝式典はモスクワで行われるメイン・イヴェントだけではない。東は極東から西は占領下にあるクリミア、カリーニングラードに至るまで地方レヴェルでも実施される。歴史を紐解いても露は戦争には決して強くはない、帝政ロシア崩壊に直結した日露戦争然り、フィンランド🇫🇮を甘く見た結果反対に返り討ちに遭った冬戦争然り、そして冷戦崩壊・ソ連邦崩壊に直結した最初のアフガン戦争、不都合な歴史と隣り合わせである露史において対独戦は数少ない国民統合の場だ。そうである以上、中央と地方など切り離せるものではない。

地方における式典は、4月の頭にウクライナと隣接するベルゴロド、ブリャンスクの2州が早々と断念。ウクライナに隣接する諸州を巡っては、既に3月の時点で武装勢力が強襲する可能性が囁かれていた。ウクライナ侵略の前線基地にもなったベルゴロドは、5月22日になりウクライナ側から進出した露の反体制派の攻勢に晒されている。攻勢をかけたのはプーチン政権に叛旗を掲げる「ロシア自由軍」「ロシア義勇軍」の2つの組織。6月頭の段階で露側は反乱を全く鎮圧できていない。こうした経緯を鑑みれば、外患の余地を一つ消す意図があったこと、これが一つ。ベルゴロド戦線については次回以降のエントリーで詳しく解説して参りたいと思います。











地方における式典はベルゴロド、ブリャンスクだけでなく、同じくウクライナと隣接するクールスク、占領下にあるクリミア、カリーニングラード、エカテリンブルクなど少なくとも23の自治体で中止に追い込まれている。式典が相次いで中止に追い込まれたもう一つの理由は「戦争の形態」がこの1年で一変したことです。ウクライナ侵略戦争は2022年の2月に口火が切られ、戦時下での催しは2度目になる。それがどう変化したのかというと、バラクリア戦線敗北に伴う昨年9月の「強制徴収」である。

バラクリア戦線の敗北までは、同戦争はあくまで「職業軍人の戦争」です。同戦争が国際的にどれほど不当な戦争であっても刃を振るうのがあくまで職業軍人である以上、露の末端国民にはどこかしら「他人事」のような趣があった。開戦間もない頃、露国内においてどことなく奇妙な秩序が保たれていたのも、当のプーチンが徴収を強く否定していたこと。それが強制徴収に伴い、実に70万人もの人が国外に逃れた今となっては「明日は我が身」と言う現実が重くのしかかってくる。奇しくも、あの暗黒結社・ワグネルのプリゴージンが自身の存在を公にし始めたのが強制徴収とほぼ同時期です。

ところで、一つの政権を評価する際、性質を決定付けるのはその政権が発足後最初に何をやったかにある。この点を多くの人たちが見落としている。例えば、ここ20年の総理経験者の第一投、皆さん言えますかね?!

例えば、あの小泉元総理は最初の一仕事としてに何をやっただろう?! それは外国人参政権の意見集約を打ち切ったことです。外国人参政権の上程は政敵だった野中氏が熱心で、参政権潰しは野中潰しにも繋がる。これも偶然かどうかはわかりませんが同じ平成23年には初めて朝鮮総連に捜査の手が入ることになる。次いで安倍政権です。これは1期目と再登板後の2つがありますが、1期目発足後最初にやったのは貸金業法の改正です。これは憲法判断が出ている以上絶対にやらなければならないのだが、いざ被害者救済がなされるや一切報道がされなくなりましたね。何故なんでしょう?!











では2期目には何をやったか、これは2つある。TPPへの参加と露訪問ですよ。このTPPへの参画が渡辺喜美氏の旧みんなの党を崩壊させることになる。私自身、安倍以前は旧みんなの党を支持していたのだが、この党ほど政策を真面目に打ち出していた政党はない。渡辺氏にとり気の毒だったのは、政権の枠組みで一度舵を切られた時、小政党はひとたまりもないことなのである😢 もう一つが25年4月の露訪問になる。これは米国よりも先に露を訪問を優先させたことがわかるのと、この段階でプーチンはまだ中国に併呑されることへの危機感があった。その対中を巡る危機感が両者を結びつけた。私は安倍政権下の対露融和には批判的なのだが、クリミア併合以前の段階では理由としてまだ理解できる要素があった。安倍政権下における対露外交については、何れ考えをまとめたいと思いますが、プーチンについての評価をこの場で下すとすると、やはり中長期的な国益を考えられない事であろう。その最大の愚は中国に呑み込まれる事を軽視し、ウクライナに攻め込んだ事。その点ではプーチンもまた、中国戦線を泥沼化させた統制派と全く同じなのです😩










では菅さん(あのおっさんじゃないですよ)はどうか、携帯料金の値下げとデジタル庁の発足を即断行した。菅政権は僅か1年の短命に終わったが政策面では相当な成果を上げている。一時は狂ったように攻撃された東京五輪も実現させた。この点も見落とされているが菅政権では大臣が1人も辞任していない。その点では菅政権の政権運営はWCの座を追われてからのF1🏁のハミルトンの走りに近かったと思う。ゼロポッドの失敗で未勝利に終わったものの、驚異的なタイヤ管理で2位を5回獲得したあの走りに…











次に鳩山だが、こりゃあ皆さんお分かりですね。当然日米合意破棄です。次に“あのおっさん”が何をやったかですが、何だかわかりますかね?!消費税10%構想ですよ。この10%構想が旧民主党を崩壊させるわけですが、こう言う夜郎自大を絵に描いたようなおっさんほど籠絡されやすいのだろう😩

ここも話が少々脱線した。それではプーチンは政権発足後最初に何をやったか?! ここは2つほどある。まず筆頭副首相だったニコライ・アクショーネンコの更迭劇である。アクショーネンコ氏はヴォローシン氏やカシヤノフ氏同様、セミヤーの中核を成す人物。同氏を最初に標的とすることで外堀を埋めた。アクショーネンコ氏は筆頭副首相を追われた後も鉄道大臣には留まったもののこれも短期間で追われている。アクショーネンコ氏はプーチンが支配体制を固めた2005年、失意の内に生涯を閉じることになる。









もう一つの重要ポイント。私はこの点こそがプーチン政権が支配体制を固めた最大の要因だと考えているのだが、それはズバリ地方の統制です。要は全国を7つの連邦管区に分け(後にカフカースを分離させ8つに拡大)、その頭目には大統領直属の大統領全権代表を設置すると言うもの。いや全権代表というより地方の不満分子を監視する、「監察官」と評することが正確であろう。件の“監察官”が各地方の大統領、州知事の上に立つ構造は各監察官が大統領直属の監視役である為、任期など存在しないことである。例えば極東管区のトルトネフという男は今年で就任10年を迎える。また占領下のクリミアを統括する南部管区のウラジーミル・ウスチノフに至っては2008年から同職、在任は実に15年に上る。しかもウスチノフの長男は前述のセーチンの娘と縁組みをしている為、この手の連中は監察官であると同時に「譜代大名」でもあるんですね。

露は世界最大の国土面積を誇り14の国との国境線を抱える大国。従って、必ず隙間ができる。プーチンが城塞会の代貸し時代に敢行されたチェチェン平定は2000年代頭には再燃の兆しがあった他、中央の統制が十分に行き届かない極東ではプーチン政権に対する共鳴が十分ではない。

例えば、これは直近の国政選挙となる2021年の翼賛議会選になるが、統一ロシアは全体で3分の2の議席を獲得する傍ら極東ではそれ程強くない。これは以前のエントリーでも申し上げたが、2020年にはクレムリンの意に沿わないハバロフスクの知事を国策逮捕する一幕があった。

ちなみに露の極東は全部で11の自治体から構成されている。本来は9つの自治体から構成されていたが、2018年にシベリア管区に属していたブリヤートとザハイカリエの2つの自治体を強引に組み入れている。何故こんなことをしたかというと、極東の人口問題です。このまま放置すると極東の総人口が600万の大台を割り込むことが目に見えているため強引に組み入れた。極東における人口減少は無論、中国の🇨🇳影響力増大に直結する。

件の2021年の翼賛議会選における極東での比例得票を具に見てみると、統一ロシアが過半数を超えたのは2つ。ユダヤ自治州と、オホーツク海沿岸のマガダン州のみ、4割を超えているのがアラスカに隣接するチュコト自治管区と、強制編入したブリヤートの2つ。それ以外は皆4割以下である。沿海州が37%、ハバロフスク地方が24%、不法占拠している北方領土を抱えるサハリン州が35%、北極圏に属するサハ共和国(ヤクート)が33%,共鳴の低さが際立つのがやはりハバロフスクとサハ共和国である。しかもこの2つは共産党よりも得票は下である。










無論、現段階で顕在化はしていないものの独立論が燻るのが前述のサハ共和国である。
サハ共和国。かつてはヤクート自治共和国と称され、住民の多数派は原住民のヤクート人だが、他の自治体同様露人も4割程度おり同化という名の吸収政策はここでも進んでいる。総人口は僅か90万人、版図の大半は雪と氷☃️とタイガに覆われた極寒の地。当然農業には適さないものの、サハの強みは大きく2つある。一つは資源の宝庫だということ。原油、石炭、天然ガスの産出地であり領内にはサハ油田やレナ炭田を抱える。もう一つは同共和国の地政学的位置付けである。この広大な面積を見ていただきたい↑総面積はおよそ300万㎢、当然露の全自治体の中で最大の面積を誇る。これはインドよりも🇮🇳少し狭いぐらいの広大な面積、同共和国は大陸側だけでなくラプテフ海に浮かぶノヴォ・シビルスク諸島も版図に含まれる為、仮に離反となればこれだけの広大な面積が失われることになる。この地が中央への共鳴が弱い理由として、翼賛選挙の前年に行われた私物化憲法の賛成票が指摘できる。ここでの賛成は5割、反対も4割に達した、全国規模の賛成票が78%だったことを考えればサハの遠心力は際だっている。

これについては私自身は大反対なのだが、安倍政権下で対露外交の膠着打破を目指し、平成28年に打ち出された8項目の経済協力という構想がある。この8項目の中に「エネルギー開発」「極東開発」という屋上屋とも取れる項目が2つ並んでいるのは、要はサハ共和国の開発に協力するという意味であり、LNGのパイプライン構想です、好意的に捉えれば、同提案はサハの離反を阻止したい露側の弱みを踏まえたもの。








【戦勝式典でプーチンは何に言及し、何を話さなかったのか?!】


















ところで、ウクライナ本土侵攻から2年目を迎えた中の戦勝式典でプーチンは何を語ったのか、いやプーチンが公に語ったことについては割愛させていただく。式典の全模様とプーチン演説の邦訳動画を貼りつけておりますので、詳しく知りたい方はこちらをご覧いただければと思います。ここでプーチンと同じ土俵に乗る必要はない。言ってることはそこいらの酔っ払いと変わらないからです。

そうではなく、プーチン演説は正味7分程度ながらも短い文面から読み解ける箇所が幾つかある。まずプーチンが言及した項目が大きく2つある。一つは昨年2022年には言及がなかったウクライナに対する言及です。プーチンがウクライナに言及したのはニコ動の4分55秒目ぐらいです。そこでプーチンが言及したのは、現ウクライナ政権は「クーデター」によって誕生したものであり、国民は不幸だなどと短い発言である。その一方でウクライナと戦火を交えているという言及は避ける微妙な言い回しに留めている。ここから読み解けることは幾つかある。まずウクライナという国名にほとんど言及しなかったのは、プーチン自身が一貫してウクライナという国を国家として認めていないこと。

それが、お決まりの





「元はと言えば、みんな西側が悪いんじゃねぇか。俺らぁ被害者なんだよぉ!」






を最初に唱えクーデター云々に短く触れたことは、プーチンにとって一種の予防線だ。俺たちはウクライナみたいな下等生物に負けてるんじゃねぇ、西側の最新鋭兵器と、もしかしたらいるかもしれないNATOの覆面兵に俺たちは負けてるんだと遠回しに発言している。この露はウクライナと戦ってるのではない、本当はNATO軍だ云々は昨年の演説にも見られた傾向だが焦燥感が昨年よりも強く感じる。

何より、現占領地をこのまま維持できるかは、恐らくプーチン自身も確信が持てないのではないかと感じる。これは5月9日のこの段階でウクライナ側の奪還作戦は秒読み段階だと言われていたのと、この間の戦闘で確実に断言できることの一つが防衛装備品の差である。これは後のchapterで掘り下げることにしますが、西側の最新鋭の装備品と旧ソ連製との差は比べ物にならない。












もう一つが中国に🇨🇳だけは謝意を表明した一幕だ。これはニコ動の5分30秒目ぐらいだが、その中でプーチンは日本の軍国主義と戦った中国に敬意を表すると、国名を挙げる形で中国には配慮を示している。ウクライナ開戦前段に表明された「中露の有効に限界はない」なる一文。この言葉の意味は中国への譲歩に限界はない(笑)という意味で、2019年を境に逆転したと見られる両国間にはまた露が譲歩した一例が見られる。それは沿海州の要衝・ウラジヴォストークの使用権を露が容認した事実である。











↑上記の画像は中国が🇨🇳最大版図と位置付ける清朝の全盛地図になる。この中には支配権を失った外蒙古と共に彼らが外満洲と呼ぶ沿海州及び黒龍江以北、何と樺太まで含まれている。沿海州は清朝の衰退に伴い露がこの地域に南下、19世紀半ばのアイグン条約及び北京条約において国境線が確定することになるが(2004年に最終的係争地となっていたのはウスリー川の3つの中洲)、中国国内ではこの2つの条約の無効論が以前根強い。ただ、露が今後弱体化していくとなると領有権主張が顕在化する可能性がある。

そうした中容認されたのがウラジヴォストークの使用権容認になる。旧満洲でさえ歴史的中国とは言い難いが、中国にとっては160年ぶりに踏む思い出の地ということになる。恐ろしいのは中国が日本海に足場を持ってしまう事実だ。中国は当初、やはり日本海に面する羅津港の使用を目論んでいたが羅津が対北制裁で使用できなくなった為、戦略の練り直しが迫られていた。ここでいう中国が🇨🇳日本海に足場を持つことの恐ろしさは、ヴォストーク同様の使用権を次は軍事目的に拡大されることのシナリオだ。着々と海戦部隊の増強を続ける中国だが、QUADの枠組みに加え北東アジアの安全保障の枠組みでは仏を巻き込んだ(H30年に日仏の2+2発足)現段階では、単独では太平洋に進出することは容易ではない。だが、露が従属性を強める形で中露の連携がより進むとなると、これは…


もう一つの視点として、政治家は何を言ったかではなく、何を言わなかったかに注目する必要があるのです。それはズバリ「戦果」です。ウクライナ全土に侵攻し国際的孤立を招いた以上、それに見合う理がなければ割に合わない。ここでいう「理」とは戦果、昨年の戦勝式典の後、露は戦果として何が得られたでしょうか?! 無論得たものは一つもありません、この式典が行われた最中、東部の要衝・バフムート(露名はアルチェモフスク)においては露軍が中心部に迫る勢いだったが、プーチンはそれも口にしていない。バフムートのバの字すら式典では口にしなかった😩

そりゃあ言及はできんのだ、5月9日のこの時点でバフムート中心部への進軍は続いていたものの、郊外ではその限りではない。バフムート南の幹線道路T-0504以南では既にウクライナ側の反撃が始まっており、国家親衛隊の一部はクリシュチウカに向け進軍を進めていた。プーチンがバフムートに触れられなかった理由の一つにこれまでにも何度も申し上げてきた“謎の暗黒結社”ワグネル・グループの存在がある。このワグネルの社長プリゴージンが次第に厄介な存在になっていたのである。5月に入り、プリゴージンは9日の段階だけでも3度正規軍批判を公に唱えている。一連の批判は軍首脳ではなくプーチン本体を批判したとも受け取れる内容だったが、さりとて、バフムート攻略の先陣を務めていたのはワグネルを無碍には扱えない。

















【盃は返しますけぇ,以後わしを組のもんと思わんで下せぇ】
















ところで、露の国際的孤立を象徴するバロメーターとして、同戦勝式典にどの国の首脳が参列をしたかが挙げられよう。同式典が文字通り露の国力の回復と、西側との戦勝国史観の共有という今ではありえないような光景が見られた事例としてはやはり2005年の式典が想起されよう。同年には日本の小泉元総理の他、米国のブッシュ大統領夫妻、仏のシラク大統領、中国の胡錦濤・国家主席、独のシュレーダー連邦宰相(退任後、露に天下り先を作ってもらった)ら50ヵ国余りの首脳が参列、先のchapterでも申し上げたように、露は前段として中国との国境紛争の解決と戦勝国史観の共有、及び式典に先立つイスラエル🇮🇱訪問でお墨付きを得ており、プーチンはこの時我が世の春を謳歌していた。しかも式典の閲兵式を取り仕切っていたのは跡目争いで先行していたと見られていた“饒速日”セルゲイ・イワノフ氏である。今から思えば、もう冗談にしか聞こえないような話だ😩










ただ、同式典には第二次大戦下で不当に併合されたエストニア🇪🇪、ラトヴィア🇱🇻、リトアニア🇱🇹のバルト三国首脳は早々と出席を拒否、名だたる首脳が次第にプーチンに籠絡されていく中、彼らだけは危険性を見抜いていた。国力の回復に味を占めグルジア🇬🇪、クリミア、そしてウクライナ🇺🇦本土にまで魔の手を伸ばした今となっては3首脳の慧眼にただただ感服する次第だ😲 とりわけリトアニアは近年では同様に覇権主義を強める中国批判を強めており、バルト三国が何れも独・露の狭間に位置し地政学的悲劇を強いられたからこそ、敏感なのだろう。彼らから学ぶべきことはあまりにも多い🙏

一時は、小泉もブッシュ夫妻も籠絡し、大国復活を見せつけていたその戦勝式典も、2014年のクリミア併合以降は状況が様変わりしている。併合を容認しないG7首脳は1人も出席せず、露がウクライナ全土に侵攻した2022年にはついには外国首脳の出席はゼロとなり国際的孤立を印象付けることになった。ただ、今年は露側の外交攻勢が実を結び、一部首脳の参列に漕ぎ着けている。ただ、ここに出席した首脳らの思惑は露の威光に配慮したというより、別の思惑がある。本年の式典に出席したのが誰で、彼らがそれを前後してどのような動きに出ていたかを見ることによって、露の置かれている状況が見えてくる。










本年の式典に参加した首脳陣は全て旧ソ連構成国、それも「城塞会」「親子の盃」を交わしとる(笑)2次組織だということです。露と親子の盃を交わしとる2次組織というのは要は「CSTO(集団安全保障条約機構)」のことで、冷戦崩壊に伴い旧ワルシャワ条約機構が解体され、東欧諸国とバルト三国のNATO加盟が相次ぐ中、露にとり最後の砦とも言える枠組みである。構成国は城塞会🇷🇺本体の他、“東欧山守組”・ベラルーシ🇧🇾、アルメニア🇦🇲、カザフスタン🇰🇿、キルギス🇰🇬、タジキスタン🇹🇯の6ヵ国。ちなみにウクライナ🇺🇦とモルドヴァ🇲🇩は最初から盃なんか交わしてませんよ、こんなもの開戦の大義でも何でもありませんが、NATO加盟云々は露を裏切るという話でさえない。親露派はこんな事実さえロクに見ていない。

仮にこの構成国の中から






「盃は返しますけぇ、以後わしを組のもんと思わんで下せぇ」







となる事態になれば、今度はソ連に引き続き露の解体・再編が現実味を帯びてくる。そのCSTO5ヵ国とウズベキスタン🇺🇿の首脳が今年は参加したことになる。当初はキルギスだけが出席を表明していた為、式典が近づくにつれての外交攻勢がいかに凄まじかったかが触りだけでもわかる…


















では、CSTO構成国の中で「こんなとの盃は、これで終まいじゃあ」を切り出す可能性が高い国はどこか?! それはアルメニア🇦🇲である。

以前のエントリーでも申し上げたように、私は同国のパシニャン首相を中々の人物だと評価している。だってそうでしょう、この人は元々、同国の腐敗の温床となってきたナゴルノ閥と対決してきた他、これはご本人にとっても身を切られる思いだっただろうが、ナゴルノ紛争が劣勢になった際、本土決戦だけは回避する道を選んだ。この道は大東亜戦争における昭和天皇の御聖断と全く同じ。ナゴルノ紛争終結に伴う軍部のクーデター計画も未然に防いでいる。こんな人が無能であるはずがない。

ところで、2020年にナゴルノ紛争が再燃した際、SNS上ではそのパシニャン氏に対する聞くに耐えない誹謗が飛び交っていたのをご存知だろうか。氏を誹謗する言説は次のようなものである、「ソロスが背後に」「DS」,「グローバリスト」「ネオコン・戦争屋の手先」。それらに加え、露に頭を下げないから戦争に負けたのだという信じがたい暴言さえ見られた。これどこかで聞いたような誹謗中傷ですよね。そうウクライナ侵略を正当化する親露派や陰謀論者が、ゼレンシキー氏を攻撃する決まり文句と全く同じ。では、こうした判で押したような同様の誹謗がなぜ向けられるのか??

その理由は、パシニャン氏が兼ねてから将来におけるEU加盟🇪🇺、西側志向を隠さないことで、露とアルメニア🇦🇲との繋がりでは親分・子分の盃の関係であるCSTOの他、“カスリの上納金”を取り扱う「ユーラシア経済連合」という枠組みがある。パシニャン氏はこの枠組みに兼ねてから不快感を示しており、前川の逆恨みと同時期の2017年には対露批判に踏み込んでいる。注目すべきは、西側思考が強かったそのパシニャン氏も、標榜野党時代からナゴルノ紛争が再編する2020年まではNATO加盟については必ずしも標榜していなかった事実である。このEU加盟を🇪🇺標榜しながらNATO加盟は必ずしも渇望していなかった点に留意する必要がある。

この一幕を覚えておられるだろうか?! 去る5月末、モスクワでテーブルを挟んだそのパシニャン氏とナゴルノを巡り対立関係にある、アゼリー🇦🇿のアリエル大統領が間を挟むプーチンを脇に置く形で激しい口論を繰り広げたあの一幕を…。

この一幕から何が伺えるか?! 親分の眼前であのような振る舞いをしたパシニャン氏は、プーチンの権威を軽んじ口論に及んだのではない。そうではなく気持ちがもう離れている。アンチはよく広義の意味での支持だと言われるが、全ての裏切りは軽蔑から生まれる。パシニャン氏は安全保障上の基軸として既にCSTOに見切りをつけている。CSTOに見切りをつけたパシニャンには何に接近を強めているのか、それは言うまでもなく米国・NATOへの接近である。

パシニャン氏がCSTOの枠組みに不信を募らせた主因。それは言うまでもなくナゴルノ紛争において露が神輿のおやっさんの如く何もしなかったことである。CSTOの枠組みは半ば暴力団と同じとはいえ、暴力団の親分は子分が攻撃を受けた際「カッコをつけな」ければいけないのである。ナゴルノ紛争終結後、露はナゴルノに数千人規模の平和維持軍を置き表面上は傷付いてはいないが、子分を守らなかった衝撃は計り知れない。その代償がアルメニアの西側接近である。同国🇦🇲の西側接近はどんなに少なくとも2022年の9月に遡る。同月米国はNYでアルメニア・アゼリー両国の外務大臣を交えナゴルノ紛争に対する仲立ちを行なっている。米国が🇺🇸両国の外務大臣の間に入り仲立ちをする事例は5月にも見られた。何より、アルメニア🇦🇲は最古のキリスト教国家、露よりも本来欧米との親和性が強く、米国においてはルイジアナなど一部の州がナゴルノ=カラバフを国家承認しているのだ。これも状況次第ではアゼリーと同時加盟というシナリオも案外あるのではないかと思う。仮に実現となればNATOの領域は北は北極圏から東は遂に黒海を越えカフカースへと広がることになる。

というのは、アルメニアは米国と同時にNATOへの接近も強めており4月にはパピキャン国防大臣がブリュッセルのNATO本部を訪問している。本年4月にはもう、将来におけるNATO加盟の渇望を隠さなくなっている。4月にはアルメニアと米国🇺🇸🇦🇲の合同演習が計画されていたのだが、露が抗議したことで実現には至らなかった。5月の戦勝式典参加も露と決定的に対立しない為の身の証のようなものだが、行政は継続性を伴うもの。無論防衛行政も例外ではない。一度は見送られた演習も年内には実施がなされると見られる。件のパピキャン大臣は安座間美優さんや北川景子さんらと同じまだ37歳という若さ、仮にNATO加盟という実績を挙げればパシニャン氏の次の目も出てこよう。












【オークの「戦略的転戦」を促した戦車不足-構造的弱さを抱える東側の機甲戦力】












同戦勝式典の評価を巡りはっきりと断言できることは、露側が深刻な戦車不足に陥っている事実だ。実際、披露された戦車はただ1台。先頭を走ったT-34のみで、それ以外は一台も現れなかったこと。航空戦力の披露も今年はなし。式典に参加した兵員も前年より3000人少ない8000人規模に止まった。陸上戦力で目を引いたのは、K-17装輪装甲歩兵戦闘車ぐらいですかね。ただ、K-17戦闘車もT-14同様量産体制が構築できていないため、前線への投入は無し。

最も露は戦車の頭数は際だっている為、戦力は依然温存されていると捉えることもできるが、前年の2022年にはT-72が10台、T-90が7台、T-14が3台披露されている為、損失は隠しようもない。一方で、東欧やバルト三国が神経を尖らせる飛翔体については式典の中で披露されている。例えば核の搭載が可能なイスカンデルM,これは2016年にカリーニングラードに配備されたものと同型になります。露はベラルーシの憲法改正に伴い、7月にもベラルーシへの各配備を進める考えだが同国🇧🇾に配備されると見られるのが件のイスカンデルMになる。

それに加え、地対空ミサイル・「S-400」,大陸間弾道ミサイル・「ヤルス」などは披露されている。この点は前述したプーチンの「ぼくのかんがえたしんりゃくのへりくつ」同様、対ウクライナというより、対米・対NATO牽制が強く反映されたもの。御大同様、式典の街宣も針子の虎で「脅しはいつでもできますがのぉ、ケンカは滅多に勝てん」なのですよ(笑)、

露が式典の規模を縮小せざるを得なかったもう一つの理由は何か?! 主たる理由は開戦後鮮明になった戦車の相次ぐ撃破である。同戦争はハイブリッド戦争というよりも、出鼻をウクライナ側に挫かれた露側が、優位に立つ火力、機甲戦力を力任せに投入し敗北を重ねた古典的な戦争と言って良い。逆襲に出たウクライナ軍🇺🇦によって撃破・損傷・鹵獲されたと見られる、露軍の戦車の数は5月初頭の時点で3700台。ただこの3700台という数字はウクライナ参謀本部の公式発表である為、その点は差し引いて見る必要があるだろう。では防衛装備品の損失として最も正確と見られる媒体は何処か?! それはオランダのORYXの情報ソースで、同媒体は視覚的に絶対だと断言できる防衛装備品のみを扱っている為。この数字は最低ラインだと見て良い。

これによると(こちらは5月ではなく6月時点での)装備品の中でも際立つのが戦車の損失である。ウクライナ側の公式発表とは当然開きがあるが、損失は2000台を超えている。自衛隊の陸戦部隊が保持する戦車の総数が1004台である為、その2倍の数がこの1年で失われた計算になる。間を取って2500〜2600台程が実数だと仮定しても凄まじい数字である😲

では、これ程の機甲戦力が失われた露軍は、実際何台の戦車を保持しているのか?! 私は各国の防衛力を推し量る材料としてGlobal Fire Powerという媒体を参考にさせて頂いているのだが、それによると総数は12500台。事実とするとまだ倍以上の余力を残している公算になる。プーチンが依然振り上げた拳を下ろす素振りを見せない理由の一つが、機甲戦力の数的優位性にある。

ウクライナ側にこの間撃破された戦車で際立つのはやはりT-72であろう。とりわけT-72の中でもB3タイプは2010年台以降に生産された最新鋭の量産型戦車だが、損失は224台に上る。T-72全種の失陥は1000台を超え全体の半数を同戦車が占める。東側を代表する主力戦車が相次いで破壊された大きな要因は、ウクライナ側がジャベリンなど携帯型対戦車ミサイルを巧みに活用した他、無人機を用いた爆撃が挙げられる。無人機からの爆弾の投下は💣装甲を貫くには至らないが、砲塔を標的にすれば誘爆を誘える。撃破された同戦車は露製だけでなく、一つの問題が違うからと言って首脳会談一つ開かないあの国🇨🇳から供与された320台余りも含まれる為、ウクライナ防衛は対中防衛、つまりは中国の台湾侵攻を🇹🇼防ぐことにも繋がるのです。対露は対中に必ず繋がる、この視点は決して忘れてはいけない。




















主力戦車であるT-72,T-80,そして最新鋭のT-14・アルマータが実戦投入できない中、エース級の扱いとなるT-90が次々と撃破される中、昨年5月に突然引っ張り出されてきた「年代物(笑)」がT-62になる。同戦車は読んで字の如く1960年代製造の骨董品です。お酒じゃねぇんだぞ、戦車の年代物なんてのは…😩

これ、個人で例えれば要はこういうことです。





・露の大本営「ところで三橋くんさー、高校の時に使ってたボールとスパイク、今すぐ献上してくれよ。国が今非常事態だって、君も知ってんだろ❗️」






・三橋「いやでも、道具は実家に置いてあるので😰」





・露の大本営「じゃあ実家に連絡してよ。実家は熊本だろ、電話一本ぐらいすぐかけられんだろ。相棒の藤井くんも顧問の馬渕先生も快く了解してくれたんだぞ」






もうね、こういう話ですよ(笑)。










プーチンさん言うとったるがのぉ、狙うもんより守るべきもんを持っとるもんの方が強いんじゃ。そがな考えしとると国際社会から爪弾きにされるぞ