Sound of Falling ポスターの謎めいた少女の視線に惹かれて鑑賞。予備知識ゼロで観た為、描かれる4つの時間軸が何年代なのかも探り探りの状態。加えて、途中から登場人物の名と顔が一致しない状態に陥り、そのキャラが登場しない場面で名前だけ言及された際、誰の事なんだろうと混乱しました。これが小説だったら、前の方のページのある登場人物一覧で確認できるのになぁと幾度も思いました。
 鑑賞後、ネット等の宣伝には、1910, 1940, 1980, 2020年代の4つの時代を描くと明記されていたので、その部分だけでも情報を得ていた方が良かったと反省しました。それであれば、言及される戦争が、アルマの時代は第一次大戦で、エリカの時代が第二次大戦と分かったかもしれません。
 その辺はドイツ人を始め欧州人には、あの程度の描写で察せるのかもしれません。しかし、当時の北ドイツの風土に不案内の自分にはドキッとする描写がたくさんありました。アルマの時代の死者の扱いや、死者と並ぶ家族写真。使用人に対する下女の扱いと不妊治療。敗戦に伴う女性の行動。
 前半の伏線が哀しい形で回収される構造は切なかったです。また、時代は変わっても描かれる土地は同じな為、河や湖が時代やシーンによって違って意味を持つ演出は凄みがありました。命を救ったり、遊び道具にもなるウナギが登場する終盤のシーンは印象的でした。