スピノザの「エチカ」に興味津々 | 女医の国際精神保健

女医の国際精神保健

精神保健および公衆衛生を軸に、韓国、ロンドン、ジュネーブ、ニース、フィジー、赤道ギニア、東京、インド。
他にも、旅行、馬術、音楽、写真などについて記載しています。

 

こんなわけで、100分de名著をチョイチョイみています。

先日、スピノザのエチカの回を見ました。

 

下記から抜粋・まとめも読めるし、製作者の想いも読めます。

 

私が精神保健、強制入院・加療、CRPDなどで考えている、「自由」「意思」についてすごく腑に落ちる観点をもらえます。

個人と公共の考え方とかもすごく腑に落ちる。

理解、理性を体験に基づかせる考え方とかもすごい私的にはピッタンコ!

 

 

 

 

 

デカルト的な考え方が良いとされる近代・現代では行き詰まるところがスピノザなら進むって感じの位置付けが相対的にはされるようです。

フーコーもそんなことを言っているらしい。

デカルトは量的研究大好きで、いわゆるエビデンスベイスドメディシンがしっくりくる人が好きな感じ。

スピノザは質的研究で世界を理解したい人にはビビッと来るでしょう。

理屈だけではなく、体験が伴わないと理解できないよって話をスピノザがするのも、私のphD経験そのものって感じ。

物事を理解するときに、理解する自分も理解できるようになって、二重で理解が進んでいるよって話も、私のキャリア形成に通じる感じで、そこも納得。

 

自由とか意志って言うけど、それは全く自分一人で独立して決めているんではなくて、いろんな要素の重なりの結果出てくるものだよって話もCRPDっぽい。

生物学的医学で育った私が人権、社会学、人類学をのぞいたWHO勤務時代及びPhD時代に苦しんだ転換期はそのあたりの理解を深めるのに必要だったんだと今は思います。

 

強制入院・加療はなくするのは難しいけど、最小化することはやっぱり必要で、その道のりを一緒に歩んでくれる医者を探すもしくは作るのは大変だなって改めて思いました。

一緒にエチカを読むか!