今年のWHO世界保健デーのテーマは「Depression(うつ病): Let's talk」です。
それに合わせて行われた講演会に演者として参りました。
1時間程度講演をして、1時間程と質疑応答といった様式で、約80名くらい様々な方がご出席下さいました。
「うつ病」に関して、世界の統計(問題の大きさ・所在、政策やそれに使える資源など)、日本の統計や取り組み、臨床(個人レベル)でのうつ病の症状や治療法や経過と周囲や職場の注意点、ストレス解消法などを話しました。
公衆衛生〜臨床について話せる人材になれて良かったなあとスライドの準備をしながら感じ、経験を積んでいるから説得力を持って現実的な話ができているのではないかなと当日話しながら感じました。
いつも一番ためになるのが質疑応答の時間ですが、盛り上がり方は会場次第です。
今回は、具体的な質問が多く、また「これを私が答えずに誰が答える」という質問が多く、わざわざこの会場へ時間を作ってきてくださったことがよくわかり、またよく講演を聞いていてくださったことが良く分かる質問ばかりでした。
中には「うつ病に罹患し、再発もあり、いろいろ苦労した経験を持つものですが」という方もおり、以前は「精神病は隠す」という傾向がとっても強かった中、知らない人が大勢いる中で気兼ねなく言える内容になったことに感銘を受けました。
「以前、骨折したことがあり」とか「今、子供がインフルエンザで」とかは言いやすいけど、「うつ病」もその領域に入るほど、皆の理解が進んでまいりました。
そして、国際精神保健を進路に考えておられる方・学生が複数名おられ、これも新時代を感じます。
なんといっても、私がこの分野に興味を持ったときは、日本で取組んでいる人は5本の指に入るくらいで、どこへ行っても「パイオニアとして頑張って!」といわれていたので、若者が興味関心を示すのは非常に心強い!
そして、このブログがそこそこ活用されていて、それも嬉◎
さしあたり講演・講義予定がないのは残念ですが、質疑応答時間を楽しみに次の機会を待ちたいと思います。
そして、その先には現在研究で取組んでいる「強制入院、人権、CRPD、支援付き意思決定」界隈のエキスパートとして講演する日が来るのを楽しみにしたいと思います。