大学で講義を致しました3 | 女医の国際精神保健

女医の国際精神保健

精神保健および公衆衛生を軸に、韓国、ロンドン、ジュネーブ、ニース、フィジー、赤道ギニア、東京、インド。
他にも、旅行、馬術、音楽、写真などについて記載しています。

大学院の先生から「隣の教室で精神保健を国際的な視点で話してくれる講師を探しています。いかがですか?」とお誘いを受けて、お引き受けいたしました。

 

同じ大学内の複数の学部の学生が集まったリーダーシップコースとのことで、当日は文系も理系も含め5名の学生と質疑応答、講義を行いました。

本グループでは、プロジェクトで就労者の精神保健について取り組んでおられ、特に産休・育休の長さと産後うつ病の関係を調べ、政策提言を行いたいとのことでした。

プロジェクトの進捗状況や具体的な疑問点を伺いました。

精神保健関係者以外が精神保健に関心を持ってくれることに感激しつつ、皆様の鋭い着眼点や洗練された検索も素晴らしかったです。

「多分野での協力」が強く求められているようで、下記が私の思う点ですが、役に立ったのかしら?

ー social determinants of healthの視点

ー同じ症状から受ける影響が立場により異なること(本人の生活、子供の成長・生活、夫の生活など)

ー症状があることが社会経済活動に与える影響

ー解決策・介入策の立案や提供に多分野の視点を導入

ー「産休を伸ばすべき」と提言する際に、経営者や消費者など本人の健康以外にも関心が高い人に説得力を持たせる視点

 

それにしても、私が大学生の時はもっと小さな視点で動いていたなあ。。

合わせて、私の多様な経験(臨床、行政、政策、研究、国内、国外)がゆえに、多様な視点で話せたのも良かったなと思いました。話していて、やはり研究の部分は弱いなと自分で感じましたので、今研究の指導を受けていて正解!

 

プロジェクトの時間が終了後は、「個人的な質問です」と進路相談をいろいろ受けました。

ご担当の先生からも「ロールモデルとして映っているようです」とご指摘を受け、確かにその役割も期待されているなと思います。

「やれそう!」「そんな方法で一歩進めてみよう」「準備が整ったら、そんなことも取り組んでみよう」と希望と具体策を示せたとしたら嬉しいです。

 

国際的に働くこと、臨床現場を大切にすること、研究・執筆で後世に残すこと、自分の力を皆のために使うこと、などなどの同志が増えることを願っています。

 

ガッツのある学生と仕事をするとこちらが元気をもらえて、嬉しいです。

この先も講義の依頼を受けていますので、張り切って臨みたいと思います。