藤原伊織さんの「ダックスフントのワープ」を読みました | 女医の国際精神保健

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ダックスフントのワープ (文春文庫)/文藝春秋
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たまたま実家にあったのを読んでみました。


不思議な空気感。
本の中の現実が空想っぽくて、本の中の空想が現実っぽい。
人が想像っぽくて、犬とかウサギが現実っぽい。

読んでいくうちに後半ではその世界観に馴染めたけれど、前半はなかなか乗れなかったなあ。
きざっぽい話方とか、含んだような言い回しとか。
クールなふりして誤摩化された感じがする。
でも、後半の方は、「僕」になんだか馴染めた気がする。

でもやっぱり、登場人物たちがちょっと自己中心的でエゴイストで自己陶酔っぽいかなあ。
観察していたい気もするし、勝手にやっていてほしい気もする。

「哲学者が中途半端ではない」ことに関して話すあたりとかは、好き。