沼崎義夫さんの「ザンビア通信」を読みました | 女医の国際精神保健

女医の国際精神保健

精神保健および公衆衛生を軸に、韓国、ロンドン、ジュネーブ、ニース、フィジー、赤道ギニア、東京、インド。
他にも、旅行、馬術、音楽、写真などについて記載しています。

ザンビア通信1995~2000―JICA医療協力専門家の記録/沼崎 義夫
¥2,520
Amazon.co.jp


日本へ一時帰国した際に購入いたしました。
JICA医療協力専門家の筆者がザンビア勤務の際に書いたものです。
ザンビアの風習や仕事の様子やザンビアに住む日本人の様子がいろいろ記載されています。
視点が優しく、相違点も含めて大きく受け入れているのが心地よい書き方です。

ザンビア人の妬みや呪術の話もあります。
南アフリカと近いものがあるのかしら?

ビクトリア滝へ行った際の話もあります。
私も医学生の頃行きました!
すごい迫力。
あの日から、私は滝が大好き☆

医療事情も記載されます。
医療人材不足、設備不足などなどが記載され、どの分野も共通なのだなあと思います。

バブル崩壊後の日本のODA予算引き下げの話もあります。
現在も様子は似ています。
(今回の世界の不況はいつ先が見えるのかしら??)

JICAが地元とつくりあげた研究所が褒めたたえられる研究所に成長した話もあります。
そこへ、米国や英国の研究チームが研究に活用しようとします。
筆者は日本人の研究者の少なさを嘆きます。
これもあまり変わっていないかも。

同じ人が仕事を5年以上担当して、周囲と信頼を築くことが成功への最初の一歩とも強調されています。

人材育成は、親族の収入が安定している人がリーダーになるように行うことも大事と記載があります。
つまり経済的基盤が甘いと仕事よりも一族を養う収入が第一となってしまします。

援助において、弱いものよりもしっかり者を対象に行うべきだという論議もあります。
これももっともだと思います
自分たちの生産性を高めることができる人たちを中心に援助すべきで、彼らに引っ張ってもらうべきといいます。

JICAで医師として働くとどんな感じなのかな?
といった興味で購入しました。
ザンビアについて少し詳しくなれたように思います。