JPO準備の時間の流れ2(合格から派遣先決定まで) | 女医の国際精神保健

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JPO合格通知を受け取る段階までは、こちらに記載 しました。
下記は、主に派遣先がいかに決まったかの時間運びですが、個々人での違いはかなり大きい部分かと思いますので、あくまで一例に過ぎません。
派遣先候補を外務省から提示され、選んで行くというパターンの方が、圧倒的に多そうです。
私のように、JPO前に希望の部署とつながりを持っている人は、少数派と思います。

2010年9月ー12月
WHO Dept of Mental Health and Substance Abuseでのインターン。
これは大学院在学中に教授に推薦頂き決まったものです。
なので、JPO選考などの過程とは直接関係ありません。
しかし、2010年5月にJPO選考書類を提出の際には、「インターン予定であること」を記載し、「本気であること」「つながりが多少なりともできていること」を強調する題材には使いました。
また、実際のJPO派遣先の候補として、自分の希望するような仕事内容なのかを確認する期間になりましたし、直接相談することもできました。
この時期の少し前に、2年前に合格し、派遣を保留していた日本人が、この部署へ派遣になることが決定しました。
「同じ部署が同じ国籍のJPOを複数採用することは原則ない」といった噂(?)も聞き、自分の中で「本当にこの部署が希望か?」という課題と同時に「この部署で採用してもらえなかったら、どこを希望するか?」が出現しました。

2010年12月末
WHO内の他の部署、他の事務所なども候補に入れ、いろいろ比較検討した結果、自分の希望は正にインターン先のこの部署であるという自分なりの結論に達しました。
部署としても、3ヶ月私を観察し指導してくださり、「JPOとして採用しても良い」と積極的な回答をくださいました。
部長が人事部に相談してくださり、同国籍のJPOが重なっても良いとの返事をもらってくださいました。
ただ、仕事内容が明確に違うことや、それぞれの持つ技術や経験が異なることを対外的に必要があるとのことで、それらを踏まえて、TOR(職務内容)が作成されました。
「全く該当はしないと思うが、不正な内部操作の疑惑を持たれる余地が全くないように、派遣先希望の提出はインターン終了後にしてください」と部長に言われ従いました。

2011年1月
派遣先希望の書類(カバーレター、最新の履歴書(WHO用)の2つだったかな?)を外務省にメールで提出。
(一般的なカバーレターを作成し、履歴書もこれまでと同様な作成方法 でした)
その時に希望派遣開始日程は「2011年4月」と伝えました。
その後、国境なき医師団での勤務の可能性が浮上し、
「場合によっては、2011年10月からの開始でも良いでしょうか?」と外務省に問い合わせたところ
「二年以内に派遣が開始になればJPOの枠を逸脱しないので外務省としては問題なし。あとは受け入れ部署の判断次第」とのお返事を頂きました。
部署からは、「勤務内容にもプラスのものでありそうだし、柔軟に対応できる。いつの開始でも構わない。」とのお返事をいただきました。
結局、国境なき医師団には合格せずに、4月派遣希望のままとすることになりました。

2011年2月、3月
JPOSC からメールがあり、必要書類提出の指示がありました。
これが大量!なので、集中して取り組める半日が数回必要です。
大学卒業証明書、大学院の卒業証明書、医師免許書、戸籍謄本、顔写真を準備する必要がありました。
それ以外は、国連職員の心得、保険、年金などの書類を読み、同意のサインをしました。
また、手当に関係するため同行する家族構成などの記入や、給与振込先の記入があります。
そして、「一番時間がかかるので早く開始してください」と助言とともに指示されるのが、健康診断です。
(尿検査、血液検査、胸部レントゲン、問診、診断書作成の一般的なものです)
健康診断結果だけは、提出先が別の部署で、そこが結果を踏まえてclearanceをくだします。
オンラインで安全に関する講習を受け、オンラインで確認試験を受ける必要があります。
(2種類、所要時間各3時間)
JPOSCは大変親切で、段階を踏んで説明や指示をくださったり、疑問に素早く回答してくださいます。
提出書類は、メールへの添付で良いものと、現物を郵送する必要があるものがあります。
いろいろかかった費用は後に申請し払い戻されます。

2011年3月
フィジー勤務が決まった ので、外務省と部署にJPO開始を2011年5月末もしくは6月末にしたいと相談し、快諾される。
JPOSCでの派遣前説明会が月に一回月末のみのため、その日程と照らし合わせ、派遣開始を2011年6月末に確定。

2011年4月
書類提出はほぼ完了しましたが、オンラインでの安全の講習はフィジーでのインターネットが遅すぎて対応困難なため、日本に一時帰国の際に完了することとなりました。
JPOSCからは、6月末の派遣なので、6月10日までに完了すれば間に合うと回答をもらいました。

2011年5月
レセパセ(国連職員の身分証明書)の発行が完了したとJPOSCから連絡をうける
(実際の受け取りはJPOSCでの事前研修にて)
準備金の振込を自分の口座に確認

2011年6月
オンラインの安全講習と試験を完了
JPO派遣前研修への招聘状をメールで受け取る
JPOSC研修および勤務開始にむけて、航空券および宿の手配を完了
航空券の情報をJPOSCに伝え、UNDSS(UN dept of safety and security) から安全のclearanceの通知メールをもらう

JPOSCでの研修を受け、無事に勤務開始☆