Majid Ezzat教授の国際保健政策学研究セミナーat東大 | 女医の国際精神保健

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先日、『東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室』で開催された『国際保健政策学研究セミナー:Global Health Policy Seminar』に参加しました。
座長は渋谷健司先生と門脇孝先生で、演者はMajid Ezzati教授でした。
演題は、Evidence-Based Policies for Preventable Risk Factors: Lessons from Global and National Studiesです。

『人口高齢化と健康転換の急速な進展により発展途上国における生活習慣病の広がりは保健システム並びに保健介入に大きなインパクトを与えています』(MLより)
これを背景に、
『2002年度のWHO「世界保健報告」(リスクファクターによる疾病負担の分析とそれに対する保健介入の費用効果分析)の主著者であり、現在ハーバード大学公衆衛生大学院准教授』(MLより)
をお招きした流れのようです。
Ezatti先生は、『Global Burden of Disease 2005(GBD 2005) の生活習慣病やリスクファクター分析の主任研究者であり、各国のデータを用いた糖尿病、肥満、タバコ、高血圧などに起因する疾病負担の分析を精力的に行っており、多くの論文をランセット誌はじめ一流誌に掲載しております』(MLより)
とのことです。

講演では、これら報告の内容や、先生が米国を社会経済的基準で8つに分けた際の保健指数について話されていました。米国はdisparitiesが問題のようです。保険に加入したくない人々の話題もありました。

Burden of disease from leading risk factorsをみると、
1位overweight
2位unsafe sex
3位high blood pressure
4位tobacco
5位alcohol
となり、上位2つこそ途上国での影響が目立ちますが、3位以降は先進国でも大きな影響を示しています。

これら危険因子は個人の責任で解釈するのが米国主流で、集団/公衆の責任で解釈するのが欧州流のようです。(日本も後者にはいるかと思います。また、私の進学先も後者ですね)

国際的な視野で話すときに文化の違いが話題に挙るが、例えば病院個々の文化、医者個々の文化の違いも大きいとされているという話題もありました。

講演中、いろいろなるほど納得し、講演後の質問やその後の懇親会などで、演者、座長、参加者とも意見交換(?)おしゃべり(?)ができたことも有意義でした。
この教室の学生の半分は日本人で、もう半分はアジアを中心とした留学生のようです。
(この内の数人は次の宴に出席してくれるかも??)
LSHTM出身の先生もおられ、私が進学した際に選択すべき科目などのご助言も頂けました。
また、LSHTM志望の方もおられ、このブログを筆頭にお役に立てれば嬉しい☆です。


Psychiatrist in London (& Yongin etc)-090604-2

さすがの立派さですね~
修学旅行生もたくさん居ました。


Psychiatrist in London (& Yongin etc)-090604-1

前の通りは車の通りが激しいですが、こんな緑な部分もあります。