50代男性、甲状腺機能亢進症で治療中です。現在は動悸や体重減少などの症状は落ち着いています。

 

「前回採血をして、甲状腺機能がどうなっているかと、そもそも甲状腺ホルモンを出しなさいという間違った命令がどうなっているかを確認しましたよね。」

「はい。」

「それによると、甲状腺機能そのものはバッチリコントロールできています。ただ、間違った命令の方はまだたくさん出ていて、薬は減らせない状態ですね。」

「そうなんですか、どうりで薬をのみ忘れると、ドキドキが再発してくるような感じなんです。」

「そういう事になるんですね。実際その命令の雨はまだ止んでいないので、薬という傘を外すと、ずぶ濡れになっちゃう感じかな。」

「なるほど。」

「でも、普通はいつか雨は止むので、そうしたら薬を減らせることが多いんですよ。」

「わかりました。」

 

甲状腺機能亢進症にはいくつもの有効な治療法があり、その方にあった治療法の選択で、日常生活に支障ないレベルまでコントロールできる病気です。薬の副作用には多少注意をしながら、治療をしっかり継続するのが大切だと思います。