ヰタ・セクスアリス | のだま(野球)カンタービレ

ヰタ・セクスアリス

3月に入り、バタバタが続きます。

3/2、私の祖母が亡くなりました。


御歳102歳。


昨年11月に脳梗塞で入院、退院は叶いませんでした。

考えてみれば凄い人生です。


日露戦争、第二次世界対戦と2度の戦争を経験し、夫(私の祖父)の出征に旗を振り…


チリ地震津波、東日本大震災と2度の大津波も経験しました。


典型的な明治女でガツンと芯が入った人でした。


ちょっとした事情で中学、高校の6年間を祖母と2人で暮らしていたセキトバさん、


思春期は彼女の厳しい躾と共にありました。


まぁ、


とにかく、うるさい。

考え方が古臭い。


中1の背伸びしたいセキトバさんにとっては

「何で?」


という事が多々ありました。


私としても

「青葉繁れる」時期


みんなと同じように遊びたいしある程度のお小遣も欲しい。


一緒に暮らす前は孫には甘々の優しい祖母だったのになんじゃこりゃ!


まー、それでも丁々発止の会話を交わしながら自分の牙城を守りつつ暮らしていた訳ですね。


しつこいけど、


人生の中の

「青葉繁れる」

時期。


当然、中学生のセキトバさんはアッチもコッチも興味津々…


特にアッチ方面(笑)

悪友がアッチ方面の本をガッコに持ってきて

交代で家に持ち帰り、回し読みするという…

何故か三越の袋(白地に赤の雲のようなデザインのアレ)に入った本…


今時の漫画雑誌のグラビアよりおとなしいモノでしたが…


密かに持ち帰り、待望の夜が来る訳ですね、これが。

布団に入り、こっそりと照らしながら

「おぉ」

「うーむ」

な夜は更けていく訳です。

ところが


セキトバさん、寝ちゃったのですねぇ。


本を開いたまま…


まいりました。


朝、いきなりバシッという音と共に腕に走るスルドイ痛みっ!


びっくり跳び起きると鬼の形相の祖母が仁王立ち、手には竹でできた長ーい物差し…


センチ単位ではなく、尺単位のお裁縫用の
祖母の愛用品。


「このっ!ほでなすがっ!」

振り下ろすとよーくしなってピュッと音がする…

それがパチーンと炸裂する。


訳もわからず朝っぱらから防戦一方のセキトバ少年!


「おめっ!恥ずかすぐねーのがっ!このスカタンがっ!こっただ本ば読みよってっ!」


大事な「本」がバリッと真っ二つに裂かれ、ゴミ箱にぽーんと放り投げられる!


やっと非常事態に気がついたセキトバ少年。


「ありゃー!」


「ありゃーじゃねえべっ!はやぐガッコさ、行げっ!このっ!」


追い出されるようにしてガッコに向かう…


朝ご飯無しのボサボサ頭…


まいったなー。


借りモンなのになー。

どうすっぺなー。


ミミズ腫れの腕をさすりながら教室へ…


「おぅ、セキトバっ、次俺の番だぢぇ、三越の袋ばよごせや」


「バーサンに見つかって捨てらったのす。不覚だったっちゃ」


「捨てらったのすかっ!だめだべっちゃ!」

「ほれ、腕、ぶっ叩かれでこんなだおん」


「真っ赤だべっちゃ!セキトバのバーサン、厳しいがらねぃ」


何だ何だと集まるミツコシグループ(笑)


「帰り、ラーメンおごっから、許してけらいん」


「仕方ねえっちゃ、諦めるべ」


授業が終わり、ミツコシグループの縄張りである東一番丁商店街(現、サンモール一番町)へ。


ビルの地下にスルッと下りると


ミツコシグループの台所、


「番丁ラーメン」


4~5人でラーメン啜りながら馬鹿話。


「しんぺーすんな!まだ仕入れてくっから」

ウンウン頷きながら全員ラーメン完食、ごっそさん。


はい、


数日後、


また紙袋が回ってきました。


今度は…


藤崎…(笑)


フジサキグループと名を変えた私達、


やはり親に見つかって本を取り上げられたヤツに番丁ラーメン、奢ってもらいました。(笑)


おバカですねぇ。


青葉繁れる頃のヰタ・セクスアリス、祖母の遺影を見ながらあの時の腕の痛みを思い出したセキトバさんでした。

祖母が作ってくれたカツ丼、美味かったなぁ。


☆★☆★


3月になり、イーグルスをチェックする時間がありません。


オープン戦は調子上がらないみたいですけど…


開幕したら頑張っぺし。


今から諦める事、ねえっちゃっ!