分岐点
この一週間、何かが変わった気がする。
瓦礫の撤去は急ピッチ。
雇用促進住宅への入居、仮設住宅の抽選が始まった。
避難所の医療ニーズも少なくなり、県外医療チームも撤退準備に入ったという…
あれ程道に溢れていたカーキ色の自衛隊の車や県外ナンバーのパトカーが気が付けば激減。
街も哀しみ一色から途方に暮れる雰囲気。
残る人、去る人。
未だ行方不明者は多く、我が医師会も4名のドクターを失った。
私といえば淡々と終日診療している…
そして思い出したような余震。
TVからは相変わらずの「頑張ろう」のスローガン。
勘弁してほしい。
フルマラソンを走りきったランナーを無理矢理抱き起こし、またスタートラインに立たせようというのか。
「我慢せず、思った事を言葉にして吐き出して下さい」
大間違い。
確かにそれに当てはまる人もいます。
でも 大多数は気持ちを言葉にして吐き出すと、自分は泣き叫んでしまうと感じている。
自分が壊れてしまうと感じている。
ぐっと我慢してみんな、耐えている。
その我慢を支えなければ。
なのに会議の予定が数多く入り、自由に動けなくなってきた。
太田選手が到着するまでに「本当に必要な物」を「本当に必要な所」に支援するための調査もしなければ…
うん。
私が焦っちゃいけない。
少し、落ち着こう。