麻雀プロリーグ戦・Mリーグが10月に開幕します。概要については左リンク先をご参照下さい。開幕に先立ち、先日ドラフト会議が開催されました。各チームの指名選手は以下になります。指名選手を無理くり雀力と知名度でA~Cの三段階にランク分けしてみます。あくまで指名されたトップレベルの選手間でのランク分けで、非常に微差であり、C評価だから必ずしも悪いということではありません。また各チームについて個人的な総評も述べてみます。
■各チーム指名選手一覧
①赤坂ドリブンズ(アカサカドリブンズ) 株式会社博報堂DYメディアパートナーズ
【第一巡】最高位戦日本プロ麻雀協会 園田 賢 (雀力B 知名度C)
【第二巡】最高位戦日本プロ麻雀協会 村上 淳 (雀力B 知名度A)
【第三巡】日本プロ麻雀協会 鈴木 たろう (雀力A 知名度B)
総評:
園田選手が一巡目指名だったのには驚きましたね。ただ園田選手は今期所属団体のリーグ戦で首位を快走していますし、前年度も微差の2位でした。大物選手に比べれば実績で引けを取るため雀力Bとしましたが、今まさに旬を迎えている選手で限りなくAに近いBです。対照的に村上選手は数多くのタイトルを獲得している大物選手ですが、RTDリーグでの成績が今期すこぶる悪かったために雀力Bとさせていただいたパターンです。鈴木プロは現在の調子、実績共に文句なしの雀力A評価。というかよく三巡目まで指名されなかったなというのが正直な感想です。
②EX風林火山(イーエックスフウリンカザン)株式会社テレビ朝日
【第一巡】日本プロ麻雀連盟 二階堂 亜樹 (雀力C 知名度A)
【第二巡】日本プロ麻雀連盟 滝沢 和典 (雀力C 知名度B)
【第三巡】日本プロ麻雀連盟 勝又 健志 (雀力A 知名度B)
総評:
美女雀士と美男雀士としてかつて一世を風靡した二階堂選手と滝沢選手が一巡目・二巡目で指名されました。ただ裏を返せば、実力よりも色で選ばれたという印象が強くなってしまった二人ですね。二階堂選手は今でも女流雀士としてトップレベルを維持していますが、滝沢選手は最近の調子などを鑑みれば実力で選ばれたとはちょっと考えにくいところがあります。チームとしても色で選ぶならそれはそれで徹底して欲しかった感があります。勝又選手だけが色とか全然関係ない実力派で完全に浮いています。荒さんあたりを指名してほしかったな。
③KONAMI 麻雀格闘倶楽部(コナミマージャンファイトクラブ) 株式会社コナミアミューズメント
【第一巡】日本プロ麻雀連盟 佐々木 寿人 (雀力A 知名度A)
【第二巡】日本プロ麻雀連盟 高宮 まり (雀力C 知名度B)
【第三巡】日本プロ麻雀連盟 前原 雄大 (雀力B 知名度C)
総評:
佐々木選手と前原選手は私成チーム「がらくた」の同志で、このふたりが同じチームというのは麻雀ファン的には面白いなと思います。佐々木プロはフリー雀荘で一千万貯めたという逸話を持つ超有名選手でもあります。高宮選手は麻雀界切ってのダイナマイトバディの持ち主で、グラビア等でも大変人気があります。お色気要員かと思いきや雀力も非常に高く男勝りな雀風なので、とても面白い闘牌が期待出来そうです。全体的に超攻撃型の編成ですね。
④渋谷ABEMAS(シブヤアベマズ) 株式会社サイバーエージェント
【第一巡】RMU 多井 隆晴 (雀力A 知名度A)
【第二巡】日本プロ麻雀連盟 白鳥 翔 (雀力B 知名度B)
【第三巡】日本プロ麻雀協会 松本 吉弘 (雀力C 知名度C)
総評:
AbemaTVの麻雀リーグ「RTDリーグ」で活躍する選手3人が指名されました。その中でも多井選手は正に主役のような選手です。ただし今期は調子を落としてしまっているので、過去の実績から雀力A評価としていますが、今回のMリーグではむしろ沽券復活を期す場となるかもしれません。むしろ二巡目指名の白鳥選手のほうが現時点では安定している感があります。三巡目指名の松本選手は正に若手のホープで伸び盛り。ただ勝負手が入るとこれみよがしに打牌が強くなって聴牌丸分かりなところをなんとかしてほしい気がします。まあ必死なのはわかるんですけどね。
⑤セガサミーフェニックス セガサミーホールディングス株式会社
【第一巡】日本プロ麻雀連盟 魚谷 侑未 (雀力B 知名度B)
【第二巡】最高位戦日本プロ麻雀協会 近藤 誠一 (雀力A 知名度C)
【第三巡】最高位戦日本プロ麻雀協会 茅森 早香 (雀力C 知名度C)
総評:
女性選手を2名組み込んだのはこのチームだけです。一巡目指名の魚谷選手は、おそらく女流雀士の中では最も負けにくい選手だと思います。攻守のバランスが素晴らしく、所属団体の男女混合のリーグ戦でも好成績を収めているので、Mリーグでも十分に通用するでしょう。対して三巡目指名の茅森選手は女流雀士の中では同じくトップレベルの選手ではありますが、Mリーグの中でも太刀打ち出来るかと言われると少し心配。二巡目指名の近藤誠一選手が女流選手二人を引っ張っていくことが期待されます。そういう点ではEX風林火山の編成と似ているかも。
⑥TEAM RAIDEN / 雷電(チームライデン) 株式会社電通
【第一巡】日本プロ麻雀連盟 萩原 聖人 (雀力C 知名度A)
【第二巡】日本プロ麻雀連盟 瀬戸熊 直樹 (雀力A 知名度A)
【第三巡】日本プロ麻雀連盟 黒沢 咲 (雀力C 知名度C)
総評:
Mリーグに出場するためにプロ雀士になった萩原選手が堂々の一位指名です。上手いこと一本釣りとか、なんかやらせ感ありますけどね。芸能人ということで知名度は抜群です。雀力のほうもC評価とはしていますが、RTDリーグではトッププロに混じって堂々たる闘牌を繰り広げていますので、実力的にも問題はありません。力的には二巡目指名の瀬戸熊が軸となる気がします。三巡目指名の黒沢選手は女流としての実績は十分ですがトッププロばかりが集ったMリーグでも輝きを放てるか、注目です。
⑦U-NEXT PIRATES(ユーネクストパイレーツ) 株式会社U-NEXT
【第一巡】麻将連合-μ- 小林 剛 (雀力A 知名度A)
【第二巡】最高位戦日本プロ麻雀協会 朝倉 康心 (雀力A 知名度C)
【第三巡】最高位戦日本プロ麻雀協会 石橋 伸洋 (雀力B 知名度B)
総評:
このチームはチーム名が牌の流れを読んで波に乗るイメージから命名されているのに、指名された選手が全員流れ完全否定派であるとことろが面白いです。小林選手とかいたる処で「麻雀に流れはない」て言い放ってますからね。もっと流れ論者的な選手たちを指名するものだとばかり思っていました。この選手たちを指名するなら、なんでそんなチーム名にしたんや。指名された選手たちは揃いも揃って一線級で、このチームが優勝候補の最右翼だと思います。小林選手と朝倉選手のタッグとか強烈すぎますね。朝倉選手はまだプロになって1年目ですが既に所属団体のリーグ戦では他を寄せ付けないスコアを叩きだしています。Mリーグでも旋風を巻き起こしてくれる気がします。


