ドラマセラピストになるためには、
北米ドラマセラピー協会認定のドラマセラピー・プログラムのある大学院に行くか、
教育、心理、演劇の大学院を出て、ドラマセラピストに必要な科目をこなして、自分で資格取得の申請をする方法があります。
私がドラマセラピーの勉強をしたのは、
カリフォルニアにある、CIISという大学院にある、協会認定のドラマセラピー・プログラムです。
クラスは全部で16名。クラスメイトは23歳から43歳まで、様々な年齢層と人種。さすがアメリカ!という感じ。
大学院があったのは、小さなビルの中。しかも決して美しいとは言えない通り沿い。ホームレスもたくさん。
私が演劇を学んでいた大学は、ロンドン郊外にあり、広いキャンパスと美しい建物が印象的。
この環境から
ドラマセラピーという名前を聞いたことはあっても、実際に何をするのか、本当のところは分かっていなかった私。
ドラマセラピーの理論やテクニックを学ぶことは理解していたのですが、
心理療法士としてのトレーニングも受け、自分でもセラピーを受ける必要があるなんて、全く考えてもいませんでした。
CIISでは、卒業までに、最低45セッションの個人セラピーが、義務づけられていました。
今思えば、心理療法の1つなのだから、基本的な心理療法の理論をカバーするのも、心理士としての訓練を受けるのも当然のこと。。。
それに、セラピストになるためには、まず自分自身の問題を解決してから、というのも本当は当然のこと。
でも、授業の全てが、「自分を見つめる時間」なのは、とにかくきつい!
家族療法なら、自分の家族、子どもの心理療法なら、自分の子ども時代。
とにかく2年間、とことん自分と向き合う毎日だったのです。
ドラマセラピーのように、学会ができてからまだ35年くらいだと、
パイオニアの先生たちも、まだ現役です。
私たちは、アメリカドラマセラピーの先駆者のエムナー先生(レネ)から
学生/クライエントという立場で、
直接ドラマセラピーの指導を受けました。
16人のクラスメイトが、初めてであってから、これからずっと一緒に成長して行く仲間になれるような、あったかくて、濃い授業。
CIISでは、クラスメイトを「コーホート」(cohort・仲間の意味)と呼びます。
レネは私たち一人一人を見守りながら、ドラマセラピストになるように育ててくれていました。
私自身、自分にセラピーが必要だなんて、思っても見なかったのですが、ドラマセラピーをやっていると、今まで気づかなかった、色々な課題が、どんどん出てきました。
グループが一緒に精神的な旅をし始めると、
それぞれの課題が、それぞれの問題に気づかせたり、それを解決させる手だてになったりと、不思議なことがたくさん起こります。
例えば、私は身体が小さいため、コーホートの「子ども時代」の役割に、よく任命されていましたが、私自身が、子ども時代に味わったトラウマがあることに、気づく大きなきっかけとなったのです。
人間関係は、難しいとも言われますが、人間関係がなければ、人は自分についてきづくこともないし、本当の意味で癒されることもない。それを気づかせてくれるような、仲間たちでした。
セラピストだって、人間です。みんな何かしらの問題を持っています。
特に、こういう分野に興味を持つ人ほど、実は、悩みやすかったり、繊細だったりもします。
だから、私たちが、ただ学術的に、あるいは手法的に学ぶというよりも、人間として、セラピストとして、自分と向き合いながら、学ぶことを尊重してくれる学校でした。
レネのドラマセラピーの授業は、
彼女の理論「統合的五段階モデル」に沿って行きます。
次回はこの5段階モデルの説明と、私自身の旅のお話をしたいと思います。




