在り続けるために | 馬場義也 Official Blog

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馬場義也のブログ。

馬場です。バンドではなく個人のブログなので名乗る必要はないが、何年間も名前から入っていたので他の始め方が分からない。とりあえず始めます。押忍。



先日打ち合わせのために渋谷、新宿へ行ってきた。
見慣れた景色の中をひたすら目的地に向かってただ歩く。東京へ出てきたばかりの自分には輝いて見えていた渋谷の繁華街も今はただ人の多い歩きにくい道。果てしなく広い新宿駅も昔は未知の可能性に感じていたが今となっては乗り換えの面倒なただの駅。

東京にいるだけで世界の中心にいるという思い込みが若くて何も知らない当時の自分には確かにあった。ただ世界の中心は東京でなく、人それぞれ自分の住んでいる場所が中心。主役は自分。自分の中の憧れと期待が起こした錯覚が東京という土地だっただけ。
そんな錯覚も「慣れ」というの物によって掻き消される。環境に慣れるという意味では良いことなのかもしれない。ただその「慣れ」を音楽で感じた時に恐ろしく感じたことがあった。

少し前に友人のイベントを観に渋谷のO-EASTへ行った時、前を見れば知り合いが1000人以上の人に向かって音を飛ばしている。下を見れば汗まみれになって必死に前を見る音楽ファンたちがいる。それを2階から座って見ている自分に違和感を覚えた。

いつから座ってライブを観るようになったんだろう。いつから一番後ろの壁に寄りかかって腕を組んでライブを観るようになったんだろう。

10年前に出会っていれば自分の人生を変えたであろう音楽も28歳の自分にとっては「良くできた完成品」に感じられ、血液が沸騰するような音楽も耳を通り心に届く前に脳を経由して綺麗に処理されてしまう。この原因が「慣れ」だとしたら、どんどん音楽で感動できなくなってしまうんじゃないか。そんな不安を感じることがあった。
だからこそ脳を素通りして心に思いきりぶつかってくる音楽と出会うことが出来た時、救われた気分にななった。そう思わせてくれる音楽が存在する間はきっと大丈夫。「慣れ」と「飽き」が別だということを教えてくれた。これからもその素晴らしい音楽が絶えないようにするために、まだまだやることがたくさんある。じっと音楽を待ってるだけではダメだ。
そんな幸せを感じられた日でした。