馬場義也 Official Blog

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馬場義也のブログ。

Amebaでブログを始めよう!

最後の更新から2年半が経過していました。決してブログを忘れていたわけではなく、サボっていたわけでもない。ただ自分の日々の活動にブログというものが不必要な気がしていた。
でも音楽活動を再開してTwitterの文字数だけでは物足りなさを感じてきた。イツエのブログを担当していた頃はマネージャーにもレーベルのスタッフの人にも「馬場のブログは長過ぎる」と言われていた。自分でも分かっていたが自然と文字が溢れ出てくる。そもそも1つのテーマを100文字や200文字で終わらせることなんて出来ない。長くても自分のブログが好きだと言ってくれる人もいるのでまた再開するのも悪くないかなと思っている。

再開するとなると自分が始めた新バンドsmile for meのことを書くのが普通だろう。でも今回は違う。ごめんなさい。「それでも世界が続くなら」というバンドについてどうしても書きたかった。Twitterに投稿しようとしたら何回も投稿しなければならないほどの文字数になってしまったので久しぶりにこのブログにログインしている。別にこの記事に対して反応が欲しいわけじゃない。それでも世界が続くならというバンドを宣伝したいというわけでもない。理由は分からないが書かずにいられなかった。


それでも世界が続くならが活動を中止する。
発表を聞いた時はバンドに似合わないことするなと正直思った。でもHPの篠さんのメッセージを見て活動を止めることへの疑問が一切なくなった。そうだった、このバンドの決断はいつだって正しいんだった。バンド結成の経緯、楽曲、ライブの在り方、MV撮影チームのメンバーまで全てに「それでも世界が続くなら」というバンド名の意味が宿っている。「それでも世界が続くなら」というのはバンド名でなくテーマだ。結成した瞬間に目標が達成しているからこそ何をやっても正解。間違いという概念がないバンド。
自分は音楽が好きだからバンドをやる。音楽が好きだからライブを観に行く。音楽が好きだからライブイベントに関わる仕事をする。しかし音楽に触れすぎるとどうしても「慣れ」というものが出てくる。この「慣れ」というのは厄介だ。目の前で素晴らしいライブをしているのに心が躍らない。一番後ろで腕を組んで演奏レベルを見極めてしまう。お客さんの反応を見てバンドの力量を考えてしまう。いつから音楽に対してそんな向き合い方になったのだろう。音楽って素直に楽しいものじゃなかったのか。そういう感覚になってしまうのは「慣れ」の嫌なところだ。もう音楽で感動できないんじゃないのかという不安まで生まれてくる。
そんな時自分の中で自然と求めるのはそれでも世界が続くならのライブ。このバンドのライブを見ると「慣れ」がリセットされる。まだ音楽で感動できるんだって教えてくれる。いつだかその感謝の気持ちを伝えたくてライブが終わって篠さんに会いに行ったら「お前なんで来るんだよ。もっと他のことに時間を使えよ。」って怒られたことがある。このバンドの主役はメンバーじゃない。いつも聴いてるファンのため。いつもライブに来てくれるファンのため。そこまでの気持ちでライブをしているバンドは他に見たことがない。その瞬間にこのバンドを超えるバンドが自分の中に存在しなくなった。それほど自分にとって大きな存在だ。

2年前、自分がバンドを休止する時にこのバンドを誘った。ただ同じステージに立ちたかったからじゃない。観たかったから。自分にとっての人生の節目に篠さんが何を歌ってくれるのか知りたかった。自分に歌ってほしかった。肯定してほしかったのと同時にふざけんなって言ってほしかった。
今度はそれでも世界が続くならが活動を止める。自分が多くのものをもらったお礼に何かしてあげたい。でも篠さんは絶対に求めない。何もできないんじゃなくて何もしないのが正解なんだろうな。そういう人だ。いつものようにライブを観に行ってまた楽屋で「お前また来たのかよ」って言われればいい。それでいい。また会いに行こう。