★強い感情がやってくると体が硬直する問題 | 演技力がグアアアっと上がるブログ

先日、某プロダクションで、お芝居初舞台という人たちのお芝居を観る機会がありました。


それを、見ていて、自分が演技を本格的に学び始めようとした頃の演技の事を思い出して、

ああ、なるほどなと思いました。



本人達は一生懸命やっていて、

がんばって表現しようとしているんだなという事が伝わってきました。



ただ、役としてのシチュエーション、生きた役というものは残念ながら、何も感じませんでした。



いわゆる、お芝居でよくありがちな「説明型の演技」の典型で、

役の状況や心情を、声や表情で表して説明しようとしている演技でした。



役を表そうとすればするほど、役ではなく、役者自身が頑張っているというリアリティしか観客には伝わってきません。


演技が素通りしてしまっている状態です。

いわゆる学芸会芝居。





頑張っているのはわかるけど、観客には何も伝わらない。



でもこれって、本当に良くある事なんです。



私も、演技の勉強を始めた頃はこんな感じでした。

説明型の演技」と「体験型の演技」の二種類があることなんて知りませんでしたし、

頭で考えたアイディアをいかに形で表すのかが演技だと思っていましたから。




自分は熱演して、すごく演じているような感覚があるのに、観客には何も伝わっていない。


反応が悪い、自分の心はこんなにも動いているはずなのに・・・・




でも、今となってはその原因は簡単です。

「俳優の楽器がカタいから」



感じていること、考えていることなどが表に自然な形で表れてこないから。

逆に自然に表れるようにするのではなく、一生懸命押し出して、表現して説明しようとしているからです。



そして、自分の内側に生まれる感情が強くなればなるほど体が硬直してくる。


言葉が不明瞭になる。

役の感情におぼれる。



とにかく「俳優の楽器」がカタいと、何も良いことがないんです。





普段の生活の中で、私達は、あらゆる感情を抑えるように教育されてきました。


感情を顔に出さないように育てられてきました。

だから、何かを感じてもそれを表に素直に表さないようにインプットされてきました。


それは、社会生活を営む上でとても大切なことですが、演技になるとそれは邪魔になります。



実は、演技の本当の訓練と言うのは、

発声やエチュード、ゲームなどというものではなく、


普段の日常生活の中で付いてしまった、

感情を抑える癖、

感情を表に表さないように押しとどめてきた慢性的な緊張を

取り除くことからはじめないといけないんです。



それができてこそ「俳優の楽器」が磨かれ、表れやすいものになっていきます。



でも、悲しいことに「楽器の訓練」について具体的に認識をもって、

ちゃんと具体的に効果的に教えられる教師はまだまだ少ないようです。



ただいえることは、「楽器の訓練」ができてくればくるほど、

力で押し出そうとしなくても、自然にいろいろなものが表れやすくなりますし、

演技も数十倍楽しくなります



この感覚は、早く多くの人に知ってもらいたいですね。





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