お金の話は、夫婦間であっても自分自身で証拠を残すべき

 

 

 マンションを購入した途端、転勤になるというのは良くある話です。ローンを抱えた社員は、そう簡単に転勤を拒否する事はできなくなるから、と言われています。

 

 15年以上前の話に戻ります

 うちも分譲マンションを購入して1年ちょっとで、不貞男に転勤の辞令がおりました。

 

 マンション名義は不貞男だったのですが、ローンを少しでも早く完済したいので繰上げ返済をサポートして欲しいと頼まれた事で、私も意を決して独身時代に貯めたお金から相当額の(200万円)繰り上げ返済をサポートしました。

 

 あの頃は、まさか自分が離婚調停をやる事になるとは夢にも思っていなかったので、頼まれたらNoとは言えませんでした。

 

 結局、第一次離婚調停の前に、不貞男はマンションを売って処分していました。

 その際の明細も見ていない為、不動産処分の収支については何も把握していなかったのです。

 

 

 2回目の調停の前にN弁護士の事務所でその話をした時、その振込用紙や預金口座の記録は残っていますか?と聞かれ困ってしまいました。

 

 自分名義の郵便局口座から数回(50万×4回?)に分けてお金を下ろして、ローンを組んだ不貞男の銀行口座にお金を振り込んだのですが、郵便局の通帳はその後の数回の引っ越しの際紛失してしまい、再発行して貰っていたので記録はありません。

 

 そもそも、夫という家族のローンの繰上げ返済(補填分?)の証拠が必要になるという危機意識は無かったのです。

 

 しかも、金融機関での口座の取引記録の保管は10年が義務なので、それ以前の記録は裁判所命令でも見る事が出来ないという事が判明しました。

 

 要は、私が200万の繰り上げ返済をした、という事実を私側が証明する術がないのです‼

 

 

 

 不貞男の持っている、ローンを組んだ金融機関の通帳には私からの振り込みが記載されているはずですが、それを開示するかしないかは、不貞男の一存で決まります。

 不貞男がローンを完済したから、その通帳は処分した、といえば私たちになすすべはないのです。

 

 裁判所は証拠主義で、たとえ真実であってもそれを証明する証拠がなければ、なかった事として処理されてしまいます。

 

 第一次離婚調停の際に、自分で郵便局に問い合わせて引き出した記録だけでも確保しておけば良かったのですが、あの頃はまだ精神的にダメージが大きく、そんな知恵はありませんでした。

 

 

 N弁護士は、無駄だと思いますが、時間稼ぎの為にも相手側に不動産処分の証拠提示をお願いしましょう、と言ってくれましたが、あの守銭奴が自分に不利になる事をわざわざする訳は無いだろう、と半ば諦めモードになりつつありました。

 

 身内に関しては性善説で生きて来た為に、ここで不利になってしまった事を呪いながら、自分の金銭処理の記録管理の甘さを後悔する事になったのです。

 

 

 サレ妻復活日記36 に続く