コロナ禍の中第二次離婚調停開始

 

 2021年 初夏の某日、私は家庭裁判所の玄関に立ってN弁護士を待っていました。

 一人で調停受けつけをして控室で座って待つ事はできるのですが、どうしても敷居が高くてできませんでした。

 

 今思えば、”ダンナさんから離婚請求されている奥さんね”という好奇と憐みの目で見られるのが嫌だったと思います。

 

 (実際には裁判所で離婚案件は沢山取り扱っていて、遺産分割調停やら損害賠償請求やら、揉め事の宝庫みたいな場所で気にしてる暇はないみたいです)

 

 

 精神的にはだいぶ復活してきたとの実感はありましたが、配偶者に関係を切られる、という状況を惨めに感じるのは避けようのない感覚でした。

 

 務めて理性的に、”集中するのは、これからどうするかの条件のみ。

 未来の為に私は闘う。過去は変えられないのだから!!”、

 とまだまだ弱気の自分の潜在意識に言い聞かせました。

 

 

 前回の初回の調停とほぼ同様、控室から審議室に呼ばれ、調停申し立て書の読み合わせを行い、この調停が離婚条件を決める為の調停である事を確認し、次の調停期日(約2か月後)を決めた後で、第一回目は終了しました。

 

 前回と違ったのは、不貞男も相手側代理人(弁護士)も家庭裁判所に来ていなかった事です。

 

 コロナ禍という事で、申立人は欠席、代理人のみが東京から電話での調停参加となったのです。(調停委員が電話で相手側弁護士からの話を聞き、審議を進めていく形)

 

 裁判所でバッタリ鉢合わせする心配もないのだな、と妙に安心した私でした。

 

 

 帰る前、玄関でN弁護士と打ち合わせの予定を確認し、お金の流れが分かる生活費の銀行口座の通帳を持ってくるよう言われました。

 

 

 銀行の通帳や入出金記録の有無、また金融機関に於ける入出金記録の保存義務期間が10年という事が、後に財産分与の額を決める際の最大のネックになろうとは、その時の私はまだ気づいていませんでした。

 

 

 サレ妻復活日記35 に続く