昨夜は、
眠る直前まで、
映画『となりのトトロ』のシナリオを勉強していたのですが、

宮崎駿監督のシナリオの素晴らしさに、
心を奪われてしまうこと度々でしたねぇ。
宮崎さんの書かれるシナリオは、
とても繊細で、隅々まで心が通っていることが、読んでいてもよく分かりますね。
彼のシナリオの緻密さは、
日本映画を支えてきた名脚本家も及ばないところがあると思います。
まさに、驚嘆すべきアイデアですよ。
昨夜も、
サツキちゃんが、
カンタから借りた傘を返しにいくシーンを観ていて、
ドキリとしてしまいました。
(皆さんもよく覚えているのではないでしょうか)
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■カンタの家・表 雨
庭先の坂を登ってくる女ものの傘ひとつ。
サツキとカッパをきたメイである。
■同・縁側
二人を見るなり、身を乗り出してああっとなるカンタ。
カンタ「・・・!!」
■同・玄関
うす暗い土間。
サツキとメイが入ってくる。
傘をたたみつつ声をかけ、傘をおいて敷居内に入って来る。
サツキ「あの~、すいません・・・」
メイは父さんの傘を持って立っている。
カンタの母ちゃん出て来る。
母ちゃん「あら、サツキさん。メイちゃんも。ばあちゃん! ばあちゃん!」
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・・・なんてシーンでしたよね![]()
シナリオでは、CUT番号491〜494の場面になります。
この後、
お礼を言うサツキに、カンタの母ちゃんは、
「へぇ~、あの子がねぇ~」
なんて言って、
息子の女子への意外な配慮に、
なんとも言えない反応を見せたりします。
とても心和むシーンですねぇ![]()
そして、
私が宮崎さんの筆力に驚かされるのは、
冒頭の母のセリフです。
「あら、サツキさん」
というあの一言なのです![]()
これ、結構意外なセリフですよね〜。
相手のサツキは、ただの小学生ですからね。
普通ならば、
田舎のおばちゃんらしく、
「あらやだ、サツキちゃんじゃないかい。メイちゃんまで。どうしたのさ」
なんてことは言ってもよさそうなものです。
しかし、そうはなさらないッ!
ここが、宮崎監督の繊細なところなんですよねぇ。
この一言の真意は、
都会からやって来たサツキを、
一人前の女性として扱っているのでしょうか?
それとも、
しっかり者のサツキを認めての言葉でしょうか?
もしかしたら、
これが当時の、田舎者による「都会から来た大学先生の息女」への対応かもしれませんね。
兎に角、
こういった脇のキャラクターにまで、豊かな個性が滲み出ているのが宮崎監督のこだわりであり、
こここそが、超一流と言われる所以なのでしょうね。
こんな生き生きとしたセリフが一つ書かれたあるだけで、
声優、丸山裕子さんは、
どれほど役作りが楽しかったことかと思いますねぇ〜![]()
しかも、
そんな何気ないセリフへ、
時代性を含ませているところが、
いつまでも色褪せない映画作りを成立させているのだと思います。
そして、
サツキたちが帰る姿を見送ったシーンのカンタの台詞も素晴らしですね。
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カンタ、嬉しい。
ライトブレーン(模型飛行機)を持って部屋を回り始める処へ バアちゃんのぞく
バアちゃん「だれか来たのかい?」
カンタ、答えつつ回るのをやめない
カンタ「しらねェ!!」
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この少年の内面が、瑞々しく描かれていきます![]()
照れくさくもあり、嬉しくもあり・・・といった感じっですね。
こんな当たり前の名シーンって、なかなか創り出せないものなんですよね。
何度読んでも、感動してしまいます。
こんな宮崎監督のシナリオは、
役者の可能性も存分に引き出す作用があるに違いないですね。
それだけ繊細に綿密に書かれている シナリオなのです![]()
何度読み返しても飽きることがありません。
学びの発見であふれていますね、ジブリのアニメーションは。
これは、
声優さんが、日本語の持つ情感の豊かさを学ぶには恰好の教材と言えます。
本当に、
素晴らしいの一言ですよね。
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