押井守監督のインタビューで、
『サムライ』という映画の存在を知りました。
1967年制作のフランス映画（イタリアとの合作）で、
ジャン=ピエール・メルヴィル監督のフィルム・ノワールです。
押井監督が、
「ドラマ制作をする者ならば、必ず観るべきダァ〜！」
とそこで言っていたので、
ず～っとなんとかしたいと思ってたんです〜。
がしかし、
そんな作品はレンタルSHOPでも見たことがなかったので、
「どうしたらいいものか
」
と途方に暮れていたんです〜
すると、
なんと、
TSUTAYAにて
この名画が、復刻されていたみたいでした～〜
（これは、グットタイミングですねぇ〜）
押井監督の話では、
この映画の素晴らしさは、
音楽を徹底的に排除したところにあるとのことでした。
そして、音楽が無いな代わりに、
効果音に深い演出が入っているというのです
それは、確かめねばと思っちゃいますよね〜。
この作品の主人公は、
暗殺者という設定から一人暮らしで無口。
機敏な動作には物音が立つことも無いのです。
これでは、
静けさだけの映画みたいですよね。
彼の部屋には鳥籠があって、中には一羽の小鳥がいます。
目立ったものといえば、
この小鳥とアラン・ドロンの端正な顔立ちくらいなのです。
まさに、ノワール世界ですよね
物静かな作風だからこそ、
あえて音楽を排除するという発想は、
なかなか勇気のいる決断ですよね
その有効性については、
理屈を充分に理解出来ても、観客の辛抱を思うと、
作り手側は尻込みしてしまうものです・・・。
そもそも、
そんな理想を、人々が求めているかも怪しいところです。
でも、
そんな時代だからこそ、
押井守監督はドラマ制作に関わる者に、
この映画を観よと促すのかもしれません。
メルヴィル監督の志しを摑み取れと言っているようですね
この『サムライ』という映画は、
何気無い日常的な【音】のもつ意味が、
面白いほど見えてくるものでした。
足音には、
不気味さを表現したり、
孤独感を表現することもできる。
緊張感を表現するために、
わざわざ、もっともらしい音楽などいらないのです。
生活音をあえて抑えたり強調させたりすることで、
映画に何をもたらすのかが分かる映像なのです。
これが、
映画の原点かもしれないと思わされる体験でしたね
これは、
無駄や余計なことをするなという教えではなく、
ありのままの日常を見直せというものでしょうね。
理想や希望に支配されて、
願望だらけになっていてはいけないという暗示のようです。
見たいものばかり見ていては得られない感性ですね。
見たくないものまでも、
満遍なく見ろという教えでしょうかねぇ
今は、
改めて映画『スカイ・クロラ』を観たい気分ですよ。
押井守監督作品のことが、
もう少しは理解できる気がしますね〜〜
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