インプロとは何か・・・ | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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この頃、

 

ツイッターを見ていて、

 

『インプロ』が主体となった舞台公演やイベントをよく目にします〜ニコニコ

 

そもそも、

 

このインプロとは何か・・・

 

私はよく知らないので調べてみたのです〜OK

 

 

 

インプロとは、

 

即興という意味の演技表現だそうです。

 

台本を用いずに、俳優が即興的に自発的に演技することを指す」

 

そうです。

 

即興台本無しという言葉が象徴するもののようですねニコニコ

 

 

 

私が、

 

このインプロという言葉を聞いて、

 

即座に思い浮かべるのは、

 

マーティン・スコセッシ監督です。

 

あの名作『タクシードライバー』の制作時、

 

この即興という手法を用いて、

 

俳優たちとキャラクターの理解を深めたのは有名な話です〜。

(1976年公開)

ロバート・デ・ニーロ主演

ジョディ・フォスター

シビル・シェパード

ハーヴェイ・カイテル

 

 

 

それは、

 

まだ撮影が開始される以前、

 

俳優と監督による本読み(立ち稽古)の段階で行われたそうですニコニコ

 

この過程に入る前に、

 

すでに俳優たちは、

 

シナリオにあるセリフや、監督との打ち合わせにより、

 

キャラクターの内面を徹底的に作り込んでいます。

 

そういった準備があった上で、

 

監督が、様々な指示を出して、

 

俳優達に即興的な演技をさせたんですね〜ニヤリ

 

ここでの、

 

自由で生々しい表現、

 

予想外の化学変化が起きた表現が面白く、

 

のちにスコセッシ監督と脚本家は、

 

シナリオの設定を彼らの即興劇に合わせて書き換えたりしています。

 

特に、

 

幼い娼婦役のジョディー・フォスターと、ポン引きのハーヴェイ・カイテルとの関係は、

 

まさにこのインプロで誕生した有名なシーンとなっています照れ

 

素晴らしいとしか言いようのない成果ですねぇ〜キラキラ

 

 

 

また、

 

この映画の1番の名シーンであるデニーロのセリフも、

 

シナリオでは白紙の状態だったそうです。

 

撮影の直前に、

 

デニーロにそのことを質問された監督は、

 

「このキャラクターの気持ちは、

 

君が一番理解しているはずだから、

 

好きなことを言いなさい」

 

と伝えたと言うんだから恐れ入ってしまいますよね〜〜爆  笑

 

それが、映画史に残る名台詞となったわけです!!

 

 

 

 

インプロというものの真骨頂を書いたのですが、

 

ここに、

 

この手法の全てが語られていると思いますね。

 

「即興的に、自発的に表現する」

 

というここだけを切り取ってしまっては、

 

それはただの即興コントとなってしまいます。

 

(愛嬌をや風情を求めるならばいいのでしょうが〜)

 

 

 

20年ほど前、

 

『落語のご』という人気番組で、

 

桂ざこばさん笑福亭鶴瓶さんが、

 

三題噺を行っていましたね。

 

確か深夜番組だった気がします〜グッ

 

大人気のお二人が、

 

観客から三つのお題をいただいて、即興創作落語を実演するのです〜。

 

舞台袖での緊張感ある二人の姿が名物でしたよね爆  笑

 

(鬼気迫るとは、まさに、あのお二人のことですッ!!

 

あの番組が、

 

何故に、TVで長く放映されるまでに至ったかと言うと、

 

当たり前のことですが、

 

お二人の経験と実力が素晴らしいからですね。

 

それでも、

 

時々は、

 

噺の底が抜けて、

 

めちゃくちゃな筋書きとなって破綻している時もあったのです。

 

(これも、大爆笑を誘うのですが・・・爆  笑

 

それだけ、

 

即興落語とは、困難を極めると言うことですねぇ〜〜!

 

 

 

 

つまりは、

 

もしも、

 

普通の俳優がこれに挑戦するならば、

 

「いかほどの準備と経験がいるのか・・・」

 

ということなのです。

 

ましてや、

 

観客を会場に集めて、

 

お金を徴収すると言うのであれば、

 

その質を保つために、

 

何を優先すべきかということなのです。

 

 

 

 

例えば、

 

『桃太郎』をインプロで実演するのであれば、

 

この物語の起源を調べ、

 

込められている教訓風刺を知るべきです。

 

誕生当時の時代背景やその土地の風習も知る必要があります。

 

そして、

 

役者が配役されたキャラクターを理解する作業も大事ですね。

 

お爺さん、お婆さんになっても、なお、子を欲しがることがどういうことか? 

 

親戚などの若夫婦に預けずに、己達で育てたいとする欲求とは何か?

 

お婆さんが子を産めなかったことへの周囲の風当り、感情とはどんなものか?

 

そんな嫁を支えた夫の献身的な愛情とはどんなものか?

 

そして、

 

両親との生活には満足ぜず、

 

村を出る決意をする桃太郎とはいかなる人物か?

 

こんな全てを熟考し、準備の整った上で、

 

ある即興劇の中盤に、

 

桃太郎がこう言い放ったらどうか・・・

 

「爺さん、婆さん、

 

金輪際、俺のことを息子と思うてくれるなよ。

 

俺は、死んだ。

 

そう思うてくれろ」

 

お爺さんとお婆さんは、

 

一体何と桃太郎へ回答するのか・・・??

 

私などは、

 

「しばし、時間をくださいませタラー

 

となってしまいますよ・・・ガーン

 

ここに、

 

リアリティードラマティックを集約させた演技表現をどう即興するかが、

 

即興劇の面白さだと思いますね〜。

 

 

 

 

この頃、

 

巷で流行りの即興劇が、

 

まさに、

 

落語の三題噺のシステムを取り入れるのであれば、

 

その難しさと醍醐味のバランスが生み出す緊張感がよく分かりますよね〜チューアセアセ

 

先に物語の筋書きやキャラクターの詳細が分かっていても、

 

あの表現のレベルの高さですからね〜。

 

遊びでやるなら面白いですが、

 

本気でやるなら、

 

観客として、

 

どのくらい本気か楽しみというものです。

 

 

 

ちょっと、

 

いくつか観劇してみた方が良さそうですねぇ〜照れ

 

いつかは知りたいと思っている世界ですが、

 

どこに真面目なインプロが存在しているのか、

 

まずは、

 

それを調べることが私の仕事ですねぇ〜〜OK

 

 

 

 

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山中勇人(脚本・演出)

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