怒・怒・怒! | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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昨夜、

知り合いの声優さんから電話がありました。

こちらの方は、

昨年から声優養成所に通っているんですが、

なんだか落ち込んでいるようでしたので事情を聴くと、

その事務所レッスンで、

腑に落ちないことがあったようなのです・・・



そこでは、

週一回のペースでプロの声優さんがトレーニングを行ってくれます。

基本的な滑舌発声などは一通り終わり、

今は、演技指導が始まっているそうです。

この声優さんは、

どうやらその指導方針について、

言いたいことがあったようなのです・・・




そこでのレッスンでは、

常に演技実践のためにシナリオが用意されるのですが、

それらは、

舞台やTVアニメのシナリオの一部抜粋なんだそうです。

それを元に、

仲間でグループになって、

講師の前で実演してみせ、評価をもらうという流れです。




私としては、

この状況を聞いただけで、

「うううう・・・・

というリアクションが腹の底で沸いてくるのですが・・・・

まあ、良いでしょう。

どこも似たり寄ったりの指導ですしね




そして、

話の続きを聴いたのですが、

さすがの他人の私も、

この方の次の言葉に、

「ちょいちょいちょいと待ちなさい・・・

と怒りが声になってしまいました~



講師の方は、

その一部抜粋のシナリオを振りかざして、

「シナリオの分析は、

この一部でも十分に可能だ


と声高に叫んだというのです。

どの観点から仰っているのか理解不能ですが、

万が一理屈があったとしても、

この日本語の使用は間違っていますよ・・・




この講師はどんな人物かは知りたくもないのですが、

この方の発言や主張は、

ただの詭弁だと思うのです。

まったく信用に値しません

いやはや、

困ってしまいましたねぇ・・・




シナリオから、

正確に必要な情報を吸い上げるという訓練をするには、

間違いなく、

丸々一作品分のシナリオが必要です

それも、

映画のように、

90分~120分くらいで完結しているものを用意するのが必須です

特に声優さんは、

キャラクターを演じる仕事ですから、

その人物の自己紹介から始まり、物語とのかかわり、そしてエンディングまで、

全体をしっかり把握できる作品が必要です。



シナリオの分析とは、

作品を大局的な視点で見ることと、

局所的に見る視野の両方が必要になります。

私が行うWSでも、

この思考力を身につけることに、

特に時間をかけることになります。



例えば、

ワンシーンを抜き出して考えても、

そのシーンが、

全体のどのあたりに位置しているのか・・・・・、

そのシーンの前後はどんな場面がくっついているのか・・・・、

こういったことを配慮しなければ、

今後、プロ声優との共演で、

ワンシーンを見事に演じ切ることは出来ません。

間違いなく、

一人だけ他の方向で演技をしていることになるからです。

(これは、よくある問題なのですが・・・




それは、

一つのセリフを抜き出してみても同じです。

そのセリフは、

その人物のセリフ全体でどんな意味を持っているのか・・・・、

そのセリフはそのシーンの中で、どんな役割を持っているのか・・・・、

この思考力でないと、

芯の通ったブレのないキャラクターを創造することは出来ません。

大局的と局所的、

このシナリオの見方で演技を考えるのが、

プロの役者の能力というものなのです




最近は、

一話完結のテレビアニメのような、

連続性の無いレッスンが増えているように思います。

「一回休んでも問題なし」

という便利なレッスンですね。

そんなお手軽なレッスンでプロになれるなら、

日本中の若者が声優を目指しますよね・・・

ベテラン声優さんなどと、

【声優の演技レッスン】について話していても、

この問題については、

皆さん同じ懸念を持たれていますね・・・



私は、

電話をくれた声優さんに言いましたが、

読み込みは自分で解決するべきで、

その講師を頼るのは止めた方がいいとアドバイスしました。

実演に対する評価を目的とするレッスンだと思えばいいのです

そこに集中するべきですね。




この頃は、

映画のシナリオを読んだことがない声優さんが多いですからね。

一冊のシナリオを用意して読んだことがないなんて、

果たして声優になれるのか疑ってしまいますよ・・・

(トホホ~

養成所時代に、

しこたま読んでおくべきですよね。




現在通っている養成所への不満は、

かなりの新人が持っているんだと、

その方は、

最後に言っておられました。

こんな悲しい修行時間はないですよね~。



あまりに時間が勿体無いので、

私などはいっそ止めてしまうべきだと思うのですが、

皆さん、

その後の不安に耐えられないんだそうです・・・

悲しいですよねぇ~。

不信感のある養成所に通っても、

誰かが売ってくれるわけではなし、

誰かが押し上げてくれるわけではないのです。

ましてや、

スキルの上達の約束もありません。

自分が心から良いと思える養成所を探して、

信頼できる講師を見つけてほしいですね。



是非、

自分のためになる時間の使い方をしてほしいですね。

だって、

若いんですから~




オーディオキネマ代表
ワークショップ担当 
山中(脚本・演出)

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