キャラクターの向こうにあるもの。 | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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ワークショップに参加している方から、

懐かしい映画を借りました


岡本喜八監督作品
『大菩薩峠』

(1966年)


私とこの傑作時代劇との出会いは、18年前に遡ります。

まだ10代の頃ですね


当時、仲代達矢さんの殺陣に釘付けになったのを覚えていますね。

とにかく、そのキレ味の素晴らしさといったら、

すさまじいの一言




そして、時はめぐって・・・

今、この映画を鑑賞すると、

物語のテーマがそうですが、

人物への焦点の当て方が独特な作品ですよね。

出演されている役者の方々も、

丁寧に内面を描き出しています


一流のキャストが集結していての成果ですね

贅沢な映画ですよ、ホント。




そして、

鑑賞後、一つ気になることがあったのですが。

あの主人公の机龍之介。

仲代さんが演じられた龍之介こそ、

私のドラマCD『研ぎ師伊之助深川噺』に登場する、


「串田慎之介のモデルではないか・・・・

と思えたのです。

(この人物の声を担当されたのは中尾隆聖さんです




実は、

シナリオ執筆中に私がイメージしていた俳優は、

成田三樹夫さんでした。

あの成田さんのアウトローな雰囲気、

目つきの鋭さ、

不気味な身のこなしこそ、

串田慎之介にピッタリだと思ったのです




しかし、

『大菩薩峠』を観ていて、

その人物の根本は、

仲代版、机龍之介に影響を受けているように悟ったのです


このキャラクターに衝撃を受けた当時の記憶が、

蘇ったのでしょうかね

あの心の闇を引き摺るような主人公は、

本当に魅力的ですからね

そして、

きっと中尾隆聖さんも、

この『大菩薩峠』は観ているはずではないでしょうか。

あの世代の俳優さんで観ていないはずは無いですからね

(むしろ大好きなはず・・・)



兎に角、

これが串田慎之介の創造における、

私の深層心理の事実だとすると、

20年近く前に観た映画も十分に記憶の底に生きていて、

私の創作物に影響を(存分に)与えていることになります


ビックリですね~



机龍之介(仲代達矢)成田三樹夫串田慎之介

今は、

これが私の串田ということになります


ハハハッ。

自分でとても納得できる回答ですね、これは。

他のキャラクターも、

きっと同じようにで出処があるはずですね。

面白いものです・・・・




【業務連絡】
上田氏、DVDは近日にはお返ししますよ~




オーディオキネマ(脚本・演出)
山中勇人

1ヶ月間ワークショップ
2016年2月
『シナリオの読み方を知る!』
↑申し込み受け付け中

 

 

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