他人へ近づく・・・。 | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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私の仕事は、

他人について書くことから始まります。

シナリオ執筆というのは、

私個人の創造の世界ではあるのですが、

しかし・・・、

そこはやっぱり、

他人の生活人生を書き記す作業なんですよね




「私が彼らの会話を作っているんだ

と思った時点で、

そのシーンは、とてもつまらないものになるものです

あくまでも、

紙の上で起こっていくことは、

私の知らない人間たちの言動なんです・・・

まったく予測不能なんですよね。




私は、

物語を作っている時は、

自分がストーリーを支配しているとは、決して思わないようにしています

それは、

出来るだけ登場人物達を、

人間として扱うためだと思いますね。

人間は無限の可能性がありますから、

私の予定調和な発想などぶち壊してくれますしね

生々しいセリフが躍動している会話を書くために、

ここだけは忘れないように心がけている

・・・・つもりです



「キャラクター達は、人間なんだ

これは私の合言葉みたいなものです。

ワークショップなどでも、

毎回のように吠えている言葉です




一流の小説や、映画シナリオなどがそうですが、

セリフから伝わるものは、

強烈なリアリティーを含んでいます。

それは、

まず人物がしっかりと確立していて、

その後に会話が発生していると思わせるものばかりです。

セリフの端々から、

その人間の個性が滲み出ています。

これが、ドラマ制作の根底には必要なんですよね。



これは、

制作陣も俳優も、皆が意識すべきことです。

現場でつまらなくなる時は、

大抵、ここを踏みにじる者がいた時です。

私が一番虚しくなる瞬間ですね

(もう泣きたくなりますよねぇ・・・)

芸能の現場では、

少しでも現状に自信がつくと、

つまらないテクニックへ走ってしまうのが、

この世界の落とし穴です。

常に、肝に銘じていきたいですね




私達の使命とは、

観客をいつでもドキドキさせることです。

その仕事の始まりは、

登場人物という他人へ如何に近づいてゆくか・・・

このアプローチから始まるんですよね。

とてもデリケートな第一歩なんです



オーディオキネマ
山中勇人(脚本・演出)



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