悲しいニュースだ・・・。 | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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今日、ネットニュースを見ていて、

ある記事に目が止まりました

それは、

【映画制作会社オズ、破産という記事でした

(ショック



この会社は、

映画『帝都物語』のプロデューサーでもあった一瀬隆重さんが設立したものです。

平成に入ってホラーブームを起こした仕掛け人です

(『リング』『呪怨』シリーズなど。)

その波は、

ジャパニーズ・ホラーとなってアメリカでも大ブームとなりました。

まさに破竹の勢いでしたね




何度か一瀬さんのインタビューやドキュメンタリーを拝見しましたが、

その姿には大きな勇気をもらったものです

日本映画へのプライドを持ち、

日本映画界の技術、人材を信じ、

それらを結集して映画制作をされている凄まじいパワーを感じたものです

その手腕は、

ハリウッド・リメイク版のプロデューサーとしても大ヒットを飛ばすことになりましたよね。





このような方が、

今になって、

自由のきかない立場へ追いやられていたなんて、

とても寂しいことですよね

なんだか意気消沈してしまいますね・・・




私も初めて映画『リング』を観た時の驚きをよく覚えています

怖さも格別だったのですが、

何より、

そのストーリーの奥深さに驚いてしまいました

むしろ怖さのエンターテイメントよりも、

事件や謎に迫ってゆく過程が、

とてつもないエンターテイメントになっていましたよね

綿密なシナリオには、

二段階も三段階もカラクリが用意されていて、

最後まで観客を離さない力がありました。

主演の真田さんの起用もベストキャスティングでしたよね。

ホラー映画とは思えない重厚な演技に、

心を奪われてしまいました




今、このニュースに直面して思うのは、

あの『リング』という映画の誕生が全てではないかと思うのです。

それは、

あの映画のクオリティーが高すぎたのではないか・・・・・

ということなのです

そんな風に思えてしまうのです。




あの映画から、

制作会社オズは更なるヒット作を世に出すことになるのですが、

それと同時に、

徐々に自ら作り出したブームの火を消していくことになったと思うのです。

幾つかの映画を思い出しても、

やはり、

『リング』ほどの興奮は得られず、

特に最近の作品では、

怖さを強調した仕掛けしか発見出来ませんでした。

映画の中に魅力的な物語を見出すことが出来なかったのです




あの映画『リング』が、

あれほど素晴らしい出来だったから、

私達日本人の目も随分と肥えてしまったのです。

これは間違いないと思います

しかし、あのような大作感のあるホラー映画など、

あと数十年は生まれてはくれないでしょう。

「あの衝撃を越えてやる」などという制作者も、

当分出ないでしょう。

まだまだ鮮明に残るあの衝撃の記憶からは、

業界の方々も、

当分開放されはしないでしょうならね




やはり一瀬隆重さんが再度中心となって、

新しいエンターテイメントを構築していただくしかないでしょう

私はそれを楽しみにしたいと思います

出来れば、

日本のゴシックホラー、モダンホラーを作って頂きたいですね。

日本という国は、

まだまだ素敵な題材が、

民話にも歴史にも残っていいますからね。

私もいつかは、

彼のお手伝いをさせて頂きたいものです




その為にも、

まずはシナリオを書かなくてはっ

ということですね

書くのが遅い人間は、

本当に大変です


辛いなぁ~


(はぁ~~ぁ





オーディオキネマ(脚本・演出)
山中勇人



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