直感的な役者・・・ | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

オーディオキネマ 公式ブログ

数日前に、

ワークショップへご応募頂いた方へ向けた記事を書きました

そのことについて、

本日行われたオーディションにて、

参加者の方より、

感想や質問などを頂きました



やはり、

一風変わった試みだったのかもしれませんね

(それなりに、上々な反応をいただきましたよ・・・



この現象に、

ちょっと面白みを感じていしまいましたので、

本日は、

第二弾の記事を更新したいと思います




6,7年も前のことですが、

私が声優学校にて事務を勤めていた時、

生徒さん達の発言でよく耳にしたことがります。

それは、


「私は直感的な役者なんです」


というもの。

当時は、本当によくこのフレーズを聞いたものです・・・

今でも、きっと、

そんな風に自己分析をしている声優さんも沢山いるのでしょうね。



さて、

こういった方々は、

演じる際に、

「自分は直感に頼るタイプの人間だ」

と言うことでしょうが、

この解釈・・・

私は注意して考える必要があると思っています




というのは、

直感的になるのは、

シナリオを手にしてから演技としてセリフを発言するまでの、

どの行程を指しているのでしょうか




もしかして、

この全てを直感的に行うとしたら、

私は、それは、間違いであると言わねばなりません

なぜなら、

私は、

シナリオを読み込んで、演技プランを構築するまでは、

全てを論理的に、こだわりを持って行われるべきだと考えているからです

つまりは、

ここまでの作業を、

自分の明確な意志と理屈で判断決定するべきだということです




そして、

セリフを言う直前の、

役作りの段階で、

声質やトーン、キャラクターの間のとり方などの決定の際に、

己の直感に従うことがあるかと思っています

その決断にも、

今まで観てきた映画や舞台、TVドラマなどの演技の記憶が助けになっているのでしょうが、

感覚的には、

直感に頼るという表現になるでしょう



私は、

大人から子供まで、

全く同じように楽しむことができるアニメに関わる声優さんは、

直感に頼り過ぎていてはダメなのだと信じています

自分の直感を信じたり、

自分の直感に問いかけるにしても、

そのタイミングをしっかりと考えて欲しいと思いますね




きっちりと熟考して、

役者らしい考え方(思考)で決定を下せる役者こそ、

いい声優になることが出来ると思います

制作部が苦労の末に作り上げたアニメーションに演技を吹き込むとは、

そういう作業行程を指すのだと思いますね。



やっぱり・・・



きっちりとやることです



きっちりと。




【申し込み開始しています
オーディオキネマ主催ワークショップ
『1ヶ月でシナリオの読み方を知る』(全4回)