~ライターのつぶやき~
「語りきられた物語」
2日を迎えた今日は、
東京は素晴らしい陽気でした
春風駘蕩を思わせる爽やかな空気に、
このまま春へ向かっていくのではないか
と勘違いしてしまいそうでした
いやいや、
これからが本格的な冬ですよね
(ちょっと苦手だな~)
今日は、
自宅でゆっくりしようと決め込んで、
ドリンクにスナック菓子を用意して、
録画していた映画を観ていましたよ
(ダラダラするってことですね)
幾つか観たのですが、
ショッキングだったのは、
『スタンリー・キューブリックの秘密の箱』という
ドキュメンタリー映画でした
間違いなく世界最高の映画監督である
キューブリック監督の死後に作られたドキュメンタリー映画です。
このタイトルの「箱」とは、
映画に出てくる1000個以上の映画資料の箱のことです
スタンリー・キューブリック監督は、
自宅に、映画制作のための資料を、全て保管していたんです
ですから、広大な敷地に建てられた豪邸の中は、
至る所その箱だらけという有り様なんですね。
数十年に渡って集めた資料全てですよ~
中には、ファンレターを入れた箱もあるんです。
それらを国別、地域別に分類し、
好意的な手紙、批判的な手紙、嫌がらせ手紙に分類までしていたんですね。
(この行動の真意は、もう今となっては不明ですね)
その資料の収集は、
ほとんど病的と思えるほどの異常さを感じさせました
しかし、そこまでさせてしまう彼だからこそ、
あれだけの緻密で繊細で最先端な映画がつくれたんですね
そして、
そのどれもが、
難解な内容とは裏腹に、
語りきっている印象を受けるものばかりです
最先端の映画をつくる上で、
物語を語り切るなんて、どれだけの頭脳と感性を必要とするんでしょうか。
もう、常人離れしていると解釈するしかありませんね。
黒澤明監督や、勅使河原宏監督ならば、
もっと理解できたのでしょうか。
私が憧れる作品の全てに共通するのは、
この「語りきっている物語」であることが条件のようです
先に挙げた二人の日本人映画監督の作品もそうですね。
手塚治虫さんの『火の鳥』なんて長い漫画でも、
しっかり語りきられています。
宮崎駿さんの漫画『風の谷のナウシカ』も同じです。
司馬遼太郎さんの小説『梟の城』なんて作品も、
一冊の小説ですが、完璧なまでの語りきりを見せてくれます。
安部公房の小説『砂の女』なんて作品もそうですよ。
要は、作品の長さでは無いんですね。
きっちりと語り収めるていることが、私には大切なんですね。
これは、
ただ、物語のエンディングのことを言っているのではありません。
物語に込めたテーマのようなものを、
どのように昇華して、
お客さんに見せるかという問題のようです。
全てのお客さんに、
解りやすく提示してみせる必要は無いでしょうが、
しかし、しっかりと解決させて、答えを見せながら、
スマートでユニークなエンディングがカッコイイですよね
こんなコトを考えていると、
今年も、
私の課題は膨大で、
山のような勉強と向かわかければならないような気がします
いやはや、
差し迫った作業や仕事も抱えていますが、
私は抜き差しならない状況にいるようです。
(トホホ・・・)
なんでもっと昔から、
勉強しておかなかったのかと、
無駄な後悔までしてしまう正月でした
(トホホ、ホホホ・・・)
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