最近、家での作業時間が増えて作業用に見る動画を探してて、行きついた先がVtuberの配信でした。特にのりプロの方々の配信が面白いです。こんにちは、りゅーおーです。
簡単な作業をする間に、ラジオ感覚で聞くにはちょうど良いんですよね。
はい、今回は映画ウマ娘の感想回です(2回目)。
今回はネタバレありです。
なので劇場版『ウマ娘 プリティーダービー BEGINNING OF A NEW ERA 新時代の扉』を見られていない方は、ご注意ください。
今回はシナリオの話をしていこうかと思います。
さて、ウマ娘というコンテンツのキャラクター、ウマ娘たちは過去活躍した競走馬の名前を冠しています。
モデルが過去の競走馬ということですね。
今回の主役「ジャングルポケット」も、東京優駿(日本ダービー)やジャパンカップを主な勝ち鞍とし、活躍したお馬さんです。
有名な話であれば、芸人さんの名前の由来になってるとかでしょうか。
基本的にウマ娘のシナリオは、モデルにした競走馬の経歴、戦績を準拠として話が進みます。
なので今回もジャングルポケット、ポッケは史実に則し、あるいはオマージュして走っていきます。
細かいことを言い出すと、そんなに詳しくないことがばれるので、史実のジャングルポケットに関してはこの辺で。
シナリオの話ですが、映画なので当然シナリオに浮き沈みがあります。盛り上がるところと、落ち込むところですね。
序盤ポッケはフジキセキのレースを見て憧れて、トレセン学園に入学し、フジとそのトレーナーであるタナベトレーナーに師事します。
普段あんまりたじたじなフジを見ることないから新鮮でしたね。タナベトレーナーも渋くてベテランという感じでした。
ポッケは最初から「最強を目指す」という目的を掲げるエネルギッシュで自信家で、そしてそれを成せるだけの能力があるウマ娘なわけですが、最初の壁としてアグネスタキオンが立ちはだかります。しかも二回も。
今回のタキオン、本当に狂気染みてて良かったですね。
可愛く描かれてるイラストも良いと思うし、好きなんですけど、自分がゲームとか立ち絵で感じたイメージって、この映画のタキオンなんですよね。目に光が灯ってない感じ。まさにマッドサイエンティストって感じで関わるのちょっとなあ、ぐらいの印象だったのですごくしっくりきました。
そんなタキオン、名前の通りにその速さでポッケたちを圧倒します。一レース目は自信満々なポッケを、2レース目はタキオンを目指して鍛えてきたポッケとダンツフレームを完膚なきまでに叩きのめします。
そして、2レース目終わってすぐにタキオンはレースの出場永久休止するわけです。実質の引退なわけです。
このためポッケたちは、どれだけ頑張って走ったところで、あの光以上の速さで走るタキオンの背中を追い越すことはできなくなってしまったわけです。
そりゃポッケも心が折れますよ。
ここまでのタキオン騒動がシナリオ上の落ち込みですね。
勝つに勝てないという表現をこの映画はどれだけ走っても届かないという絶望で表現したわけです。
最強を目指すポッケにとって永久に勝てない相手がいる時点で、もう最強を目指せないのです。
タキオンは作中隠してますが、自分が走り続ければ自分の脚は壊れて動けなくなってしまうことを予感し、レース場から去るわけです。レースを見には来るんですけどね。
タキオンの考えとしては、走りでウマ娘に眠る更なる可能性を追求したいが目的であり、それを成すのは自分自身でなくても、ほかの存在でも良い。だから脚が壊れる前に私の全力を君たちの目に焼き付けてあげようという魂胆で見せつけ、そのまま引退したという感じです。
しかしポッケはそれでも走ります。ウマ娘の本能であり、最強になるという野望、そして憧れのフジとタナベトレーナーの悲願であるダービーウマ娘とダービートレーナーのために。
そして目に焼き付いたタキオンの背を追い越すために。
迎えた日本ダービーはポッケとダンツがタキオンの背中を目指して走ります。ここの作画凄かったですね。全身全霊ということが正にという感じでした。
ここがシナリオ上の盛り上がりですね。
結果的にポッケが勝つわけですが、ポッケは客席に向かって、空に向かって嘶きます。
ここの意味が嘶き、叫び、雄叫び、どれでもいいんですが、普通であれば勝利に対して感極まっての行動なんですが、見られた皆さんはどう見えたんだろうと、ずっと疑問です。
予告とかCMとかで見れるシーンなんですけど、喜びで叫んでると思うにはちょっと違和感があるような気がするんですよね。
最初は新人の声優さんだから、ちょっと難しかったのかなあとか思ってたんですけど、どことなく違う気がしてたんですよね。
ここはまた後ほど。
さて、日本ダービーを終え、タキオン色からポッケ色に世間を変えたあとは夏合宿です。夏合宿でフジから感謝を伝えられます。
しかし憧れの先輩から感謝を伝えられても、ポッケの表情は暗く、どんよりとしています。
その次に向えるのが菊花賞。ダービーウマ娘となったポッケに世間は期待を寄せますが、ポッケは実力を上手く出せません。
そのポッケと対照的に、同じようにタキオンのあの姿と走りを見たマンハッタンカフェが、仮想のタキオンを追い越そうとして菊花賞を取ります。
シナリオ的にはここから世間の評価を受けるところまでが二度目の落ち込みです。
より具体的に言えば夏合宿の終わりから菊花賞らへんが落ち込みです。
なんでポッケが実力を出せないかというと、自分はどれだけ頑張って鍛えて走っても結局タキオンには届かないと思うポッケ自身によって止められていたわけです。
ここら辺のポッケめっちゃ静かです。
物語のシナリオ上では日本ダービーで盛り上がって、夏合宿から落ち込んでいくんですが、
ポッケの感情の上では、日本ダービーから下がり続けていたのではないかと思います。
ここで思うに、先に言っていたダービーの最後の嘶きはタキオンに勝てない自身に対しての怒りのものだったのかなあって気がします。
なんかあんまり喜んでいないように聞こえるんですよね。
そういう枷があって上手く走れないポッケにフジが一肌脱ぎます。フジは勝負服でポッケと併走し、全力で走りぬきます。
これでポッケは最初の憧れを思い出し、最強を目指す夢を思い出します。
それから自分の弱さを理解し認めます。
ここまで文章だけだとすごい軽い感じですけど、あのどんよりとした空気間を出せて、フジとの併走の際の透明感を出せる製作陣はほんとに凄い。
やっぱり落差つけると話面白くなるんだなあってここで思いましたね。
ここで落ちて上がって、最後は盛り上がりきって終わるのですが、
上がる途中でポッケはタキオンを併走に誘います。
フジと併走して自分の弱さを知って、それでもなお最強を目指すポッケはタキオンを追い越すことで、弱い自分を追い越そうと考えたのだと思います。
……ここ、なんか上手いこと言語化できないんですよね。
なんでタキオンを、あの表情とテンションで併走に誘ったのか。凄い絶妙なんですよね。
上手いこと言語化できる人がいたらコメントください笑。
そして最後の盛り上がり、最後の壁ジャパンカップにて覇王テイエムオペラオーに挑みます。
ですがその前に言っておきたいことがあって、それはこの映画の表のテーマが「ポッケの成長」であるのなら裏のテーマは「ポッケが誰かを救う」だということです。
ポッケは最初からその走りでひとを救っています。
前半はダービーでフジとタナベトレーナーですね。
そして後半は、タキオンです。
タキオンは休止発表のあと、その都度レースに来てポッケら同期の走りを見ています。それは研究のためですが、レースの終わりにふと手を止めてしまうんです。
ウマ娘の更なる可能性を見れるのであれば、それは自分自身でなくても良いと言っていたタキオンがポッケたちのレースを見て、動きを止めてしまった。
さて、最後の壁オペラオーですが、序盤から覇王としてその影は色濃く映されます。どんな状態からでも絶対に勝つ最強の覇王。このオペラオーもポッケの倒すべき目標として据えていた一人です。
そのオペラオーとポッケはジャパンカップで対決します。
ジャパンカップには海外の強豪も出場しますが、このときはオペラオーのほかにメイショウドトウ、ナリタトップロードが出場し、そこにポッケは飛び込みます。
レース中、ポッケはオペラオーやドトウ、トプロ、ほかの選手たちの「勝ちたい」という想いに圧倒され、さらにポッケはタキオンだけでなくこのオペラオーにも勝てないという自分自身にも抑えられそうになります。
しかし、ポッケはその自分を認め、全力でぶつかり、タキオンの幻影を越えて、先に行くという宣言をしてラストスパートに入ります。
そしてオペラオーをかわして勝ち切り、雄叫びを上げます。
ここの雄叫びは全力のガッツポーズでしてそうに聞こえましたね笑。
そしてこの一連のポッケを見ていたタキオンは、自分自身の脚で走りたいと思い、走り出します。
やっぱりウマ娘の本能には抗えない、そして走りたいという欲求に忠実になったわけです。
ここがポッケのタキオンの救済です。
ここのシーン文章だけだとすんごい薄いんですけど、めっちゃ熱くて綺麗で泣けるんですよ。
そして最後、ポッケ・ダンツ・カフェ・タキオンが揃ってレースで走り、ウイニングライブを踊って、うまぴょい伝説で終わりという流れが一連です。
この最後のレースとタキオンがウマ娘らしさだなと思いました。
ウマ娘の真骨頂は、史実の選択とは違う選択が見れるというところです。
今回はタキオンがそうです。史実だとタキオンは休止しそのまま引退しますが、映画では最後にもう一度レースに戻ってくる。
ほんと綺麗な映画だなと思いました。
以上が映画ウマ娘のシナリオなわけですが、
なんでこんなシナリオまとめ始めたかって、ちゃんと作品の構成を考えて見てみようと思ったのが始まりですね。めちゃくちゃ勉強になりました。
キャラクターの感情の起伏と、シナリオの起伏は別だし、シナリオ上の落差はちゃんとつけた方が面白いってことですね。
あととにかくキャラクターが魅力的すぎる。
そういう目で見始めると違った見え方になって面白いんだろうけど、純粋に楽しめていない気もして、ちょっとなあとも思いますね笑。
ほどほどにしておきましょう。
というような感じで感想というか、考察というか、よくわからない記録を綴ってきましたが、この記事面白いんだろうか。
まあ楽しんでいただけていれば幸いです。
こういう見方もあるんだろうなぐらいで読んでください。
次はなに書こうかな。
書くことでてきたらまた書きます。
では、また。
小説書いてます。
良ければどうぞ。